甲斐駒ケ岳~ちょっと心臓を虐めに~
- 投稿者
-
浅見 直紀
さいか屋藤沢店
- 日程
- 2017年09月15日 (金)~2017年09月15日 (金)
- メンバー
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 北沢峠→(8分)→長衛小屋→(20分)→仙水小屋→(25分)→仙水峠→(70分)→駒津峰→(75分)→甲斐駒ケ岳→(50分)→駒津峰→(85分)→北沢峠
※レイヤリング調整や立ち休憩、渋滞含む
- コース状況
- 特に問題なし
- 難易度
感想コメント
「・・・・・・・・・アルプス・・・」
突然の「アルプス欠乏症」に襲われ、九月の金曜日というラストチャンスを逃してなるものか!と意気込んで行ってみた。
というのも、九月までなら金曜日も良い塩梅のバスが仙流荘から出ていたのである。7時には北沢峠に到着というベストぶり。渡りにバスとはこの事よ。
仙流荘に五時頃到着したが、早くも並んでいた。九月だからって甘く見ていたのは否めない。登山計画書を作成しつつ急げと叫ぶ心を落ち着かせる。なんとか増発された第二便で乗り込めた。少しガスが出ていて不安になったが、ここぞと運転手殿の軽快かつ軽妙なトークが冴え渡った。また、見事な無線のやり取りにより甲斐駒山頂方面が晴れていることが判明した。連携って素晴らしい。
で、北沢峠。バス停がなんだか新しくなっていたような気がする。ぐにゃぐにゃと準備運動をして、そそくさと出発。仙水峠経由で行こうと計画していたので、長衛荘方面へ。
長衛荘を通過し、沢沿いに登っていく。非常に歩き易い道だ。一カ所トラロープが張ってあるが、少々のアクセントくらいで仙水小屋まで快適に進む。ここでレイヤリング調整。身体も温まったことだし、半袖+アームウォーマーに変更。この寒いくらいの、二の腕を少し摩りたくなるような気温が素敵。こういうのはある程度の標高稼がないとないですからね。小屋前の水場で南アルプスの天然水をグビグビいって、ルンルン進んでいたら、あれま、岩ですか。
同じような風景の岩場ルートファインディングは、個人的に要注意項目だ。学生時代にそれで盛大にやらかした経験があるので、少し慎重になる。まぁ、森林部と岩場の境界線というか、岩場の端っこを歩けば問題無いルートですけどね。
仙水峠で摩利支天を見上げ、思わずウホー!とか奇声を上げてしまった。隣りに居たお兄さんに「解ります」とシミジミ言われ、顔が火照る。日焼けカナ?
ここから駒津峰までは樹林帯の急登だ。グングン標高が上がっていくのが分かる。ここが今日の一番の核心と断定しよう。上部では所々振り返って、地蔵岳を見る。相変わらずのオベリクスぶりであった。
ヒィヒィ言いながら駒津峰に到着。鋸岳の岩々しい風貌を見て息を整え、すぐに出発。痩せ尾根は地味にアップダウンがあり、どうしても時間を取られる。直登ルートと巻き道ルートがあるが、迷わず巻き道へ。花崗岩の砕けた白い砂礫帯は、なかなか堪える。ちょっと渋滞が起きていたくらいだ。摩利支天との分岐辺りで、今日は寄らないことを決定。それより、ちょっとガスが上がって来たので早く山頂へ行かなくては!
良い感じに心臓が虐められる。これこれ、こういうのが偶には欲しいのよ。
そして、甲斐駒ケ岳山頂に到着。相変わらずの良い眺めである。今年一番の標高だ。日差しは暖かいが、もう空気が冷たい。クイーン・仙丈ケ岳を眺めつつ、パンを口に押し込んで、一通り写真を撮った後はすぐに出発。書いていて思ったけど、結構慌ただしいな、ワタクシ。
いやですね、上手く行けば13時のバスに乗れそうな時間なのですよ。この便に乗りたいがために金曜日に来たので、可能な限り頑張ってみようかと。なにせ次が15時なので、で二時間も待つのはちょっと・・・。
よって、ちょっと本気モード。ストックを一本だけ取り出して、滑るように下山。駒津峰まで良い感じに下って来れたので、いよいよ本腰入れて下りだす。双児山までは、ちょっとガレているが概ね下り易いルートだった。そこからは樹林帯をひたすら、本当にひたすら行く。九十九折になっているのでなかなか高度を下げられないが、夢中で行く。これって永遠に続くのでは?と思い始めた頃、こもれび荘の発電機の匂いがしてきたので、気合いを入れ直して踏ん張った。
結果、12時半に北沢峠に到着!まだ三十分ある!とか思って居たら、そろそろ満車になるとかで早めにバスが出発することに。ギリギリセーフ!と思いつつ、運転手殿の相も変わらぬ見事な説明に耳を傾けたのだった。ちなみに、仙流荘では日帰り入浴の料金が下がったとのことだったので、気付けば吸い込まれるように門を潜っていた。
露天風呂で北沢峠方面を見ながら、涼風に秋を感じた満足のいく山となったのだった。
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