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雪山登山・アルパインのジャケットの選び方、最新ウェアインプレッション

【1】積雪期登山・アルパインのジャケットの選び方

過酷なアウトドアの環境で身を守り、目的を達成するには確かな道具選びが必要になります。

アウトドアジャケットには雨具やソフトシェルなど様々なものがありますが、そのなかでも積雪登山・アルパインのジャケットは、登山環境で最も過酷な条件下で使用するものになります。

防水性、透湿性、換気能力、運動性、使い勝手、耐久性など、様々な面で高いバランスを持った製品を求めるべきです。

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防水性

雪、氷、雨など常に水分と隣り合わせの積雪登山・アルパインでは、内部を濡らさない完ぺきな防水能力が要求されます。

 

透湿性

透湿とは、着用時内側にこもった湿気を服生地越しに放出することです。

雪の降りしきる低温下であっても、深く重い雪面を歩く、ラッセル、ハードなクライミング、雪洞作りなど、どうしても大汗をかいてしまう状態があります。そんなときに透湿性の低いウェアでは内部に結露が発生してしまいます。インナーウェアを濡らしたり、凍結し、生命の危険に繋がる可能性があります。高い透湿性を持ったものがおすすめです。

 

防風性

冬型天気で山の上は強烈な風が吹き荒れます。国内でも風速20~30mを超えるような場合もあります。

強さだけでなく、冷気をもった風は触れることで体温をどんどん奪っていきます。

風を防ぎ、風に乗って飛んでくる氷の粒を防ぐことのできるものが必要です。

 

換気能力

アルパインジャケットのなかには、脇の下などに大きく開くジッパーを持つものがあります。これは内部にこもった熱や汗などを排出するものです。脇の下は特に熱のこもりやすいエリアでもあり、そして体側面に位置しているため、強風、降雪のなかでも影響しにくくなっています。

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運動性

岩や雪、氷など不安定な環境で行動するため、動きやすいものがおすすめです。

アイス、ミックスクライミングなどでは体をひねる動作、振り上げる動作など通常の登山以上の運動幅が必要になります。近年ではストレッチ素材のものも増えています。

 

使い勝手

様々な道具を駆使する積雪登山やアルパインでは、それに応じた使い勝手が考えられています。以下は一例です。

ポケット→ハーネス装着時やザックを背負っていても干渉しない位置になっている。またグローブなど大きなものを収納できるスペースを用意している。

フード→ヘルメットを装着していても被ることが出来るよう大きな物になっている。前面のジッパーを上げると顔の半分を隠すことができるよう高くないっている。

 

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耐久性

岩や氷など、硬く鋭いものでこすったりしても破れたりしないよう、高耐久性が求められます。

 

【2】最新ウェアインプレッション コミットメントKSジャケットインプレッション【おすすめ!】

 

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筆者が最新のアルパインジャケットを試着してみました!

コミットメント KS ジャケット
コミットメント KS パンツ

このマウンテンハードウェア社製アルパインジャケットとパンツは、最新素材「耐久性に優れた防水透湿テクノロジー Dry.Q CORE」で作成されたものです

磨耗や長年の使用による機能低下が起きにくく、耐久性に優れた防水透湿性素材で、4Wayストレッチ素材でスムーズな足上げを実現しているようです。

主な仕様は

■マット仕上げの止水ファスナーを採用し、タウンでのトレンドにも対応。

■ヘルメット対応の大型フード。顔にフィットするドローコードとスリーブに、細かい調整が可能なワンハンドフードアジャスタを追加。
■フードのフィット感を調整す襟元ドローコードと高さのあるフェイスガードで風の侵入をブロック。
■2レイヤージャケットでも脇の下にはダブルジップのベンチレーションを配置し、しっかり換気対応。
■バックパックに干渉しない左右の大型胸ポケットと内側には大型ゴーグルポケット。
■袖は甲側を長めにカットした袖カフスにグローブでもつまみやすい大型調整タブ。
■取り外し可能なパウダースカート。

【1】で述べた基準でインプレッションしていきましょう。

 

防水性、透湿性、防風性、耐久性

DryQ.COREはマウンテンハードウェア社独自の防水透湿素材で、防水性20,000mm、透湿性20,000mg/m2/24hを誇るもの。

防水性20,000mmと言えば、大嵐の中の風雨レベルを超えるものになります。

防水、透湿、防風に関しては、問題の無い素材でしょう。

 

換気能力

体側面脇の下に大きく開くジッパーを用意しており、任意の換気性能が高い。

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ポケット自体がメッシュ生地になっており、ポケットを開けるだけでも一定の換気が可能。

(左側ポケットの中に深めのバンジーポケットも用意されていて、ポケットのジッパーを開けていても小物が落ちにくいようになっている。)

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運動性の高さ

生地がかなり柔らかく、従来のハードシェルのような硬質感が無くしなやか。

生地のストレッチ能力はかなり高く、腕を上げたり、体をねじったりしてもツッパリ感が全く無い。アイスクライミング中のアックス振り動作や足上げにも影響を受けないだろう。

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使い勝手の良さ

(1)ジッパー操作性

ジッパー持ち手には細引きが付けられている。冬は保温のために厚いグローブを装着しているため、小さいジッパーでは大変持ちにくい。かといって大柄なものはシビアな重量感の冬には向かない。操作性と重量感のバランス感がよい。

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(2)袖の処理

袖の甲側が長めにカットされているため、手首を内側に巻き込んでもグローブの手首の隙間が外気に触れない。保温性、防風性に優れている。手首内側が短めなので、操作性も良い。

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(3)胸ポケットの位置感

ポケットの位置は上めに用意されているため、ハーネスと干渉しにくい。

 

(4)ヘルメット対応大型フード

フードは大型のため、大きめのヘルメットを被っても使用できる。フード前面先端に板が入っているため、視界が遮られにくい。

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引き続き、実際の積雪期の山で使用次第、レポートをお送りいたします!

この記事を書いたのは「好日山荘マガジン 編集部」

好日山荘マガジン 編集部

登山・クライミング・キャンプのプロ、好日山荘スタッフによる編集部。あなたのアウトドアライフを応援します!