グレゴリー(GREGORY)

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ウェイン・グレゴリーは、アメリカのアウトドア業界で当時台頭していたブランドのテントやウェア、そしてバックパックの設計・開発を手掛けてきました。そして1977年、最も情熱を注いできたパックデザインに専念する為、自ら会社を立ち上げることを決意。品質と開発のあくなき追求、比類なき背負い心地の提供、そして「世界中で最も優れたバックパックをつくる」という目標を掲げ、Gregory Mountain Productsは米国カリフォルニア州最南端の街サンディエゴで誕生しました。

ブランドの特長

1960年代後半から1970年代―それは、バックパッキングが若者たちを虜にした時代です。「誰もが山に入りたがっていた」と後に語るウェイン自身も、この時代に青春を過ごした世代。彼と彼の作るパックのルーツはこの時代にあります。

1948年、ウェイン・グレゴリーはアメリカ合衆国北東部、コネティカット州ハートフォードに生まれ、6歳の時に一家でカリフォルニア州ロサンゼルスに移り住みました。そこでボーイスカウトに出逢い、アウトドアに学ぶ日々の中「ボーイスカウト=自分の原点」と言わしめる彼の哲学が形成されました。裁縫、ウサギの皮なめし、木彫りまでこなしてしまうウェインは、手先が器用で勘も鋭く、見様見真似で作りたい物を作ってしまう少年でした。彼のクラフツマンとしての素質は当時から垣間見えていたのです。14歳の時にボーイスカウトプロジェクトの一環で、彼の初めてのバックパックとなる木製フレームパックを自作。この事をきっかけにウェインは確信します。「これを仕事に出来る!」。バックパックデザイナーとしての彼の原点です。

高校生の頃には変人扱いされるほど、普通ではなかったウェイン。ボーイスカウト時代は活動に必要なギアを、また高校卒業後はバックパックを作ろうと、材料を買いに通い詰めたのがサンディエゴに在るアウトドア専門店「アドベンチャー16」でした。彼のパックの完成度は高く、オーナーであるアンディー・ドロリンガーにモノづくりへの情熱と才能を見込まれたウェインは「アドベンチャー16」の2番目の従業員として誘われ、数年に渡り工場で働く事になりました。最初の仕事にしてパックデザインをする場を得た彼は、同時にパック製作の基礎を学んで行きました。

22歳の時、妻スージーと2人で自身最初のバックパック会社となる「サンバード」社を設立、周囲に猛反対される中、人に何と言われようと夢に向かい進む事を教えてくれた父の存在が大きな後押しをしてくれました。500ドルで会社を興し、最大の理解者且つ一番のユーザーである妻に支えられ、これまでにないデザインと機能を持ち合わせたエクスターナルフレームパックの製作を目指します。バックパックだけでは経営は成り立たず、ギアの修理やダウンのクリーニングなどでお客を呼び込み、釣り人の寝袋の修繕代金の替わりに、釣った魚を貰った事も有りました。

やがてアメリカ社会はベトナム戦争と向き合う時代に入り、ウェインも徴兵され1972年には陸軍入隊の為に一時仕事を辞める事になります。そしてその後著しい発展を見せるアウトドアギアを目の当たりにし、パックのみのデザインも一時休止。1973年にはフリーのデザイナーとして寝袋、テント、テクニカルウェアなども手掛ける様になり、数々のアウトドア・メーカーの為に様々なギアを製作、技術や知識、経験をさらに高めて行きました。

バックパックと言えばフレームが外側に剥き出しのアウターフレームが中心であった時代。そのエクスターナルフレームパックに限界を感じ、これまでにないパックを求める新しい流れが彼のパックデザインへの思いを再び駆り立てます。「作りたいのはバックパックだ」と、自分の心の中にあるその情熱を改めて確認し、再度バックパック専門の会社を始めることを決意。1977年にサンディエゴにスージーと2人で「グレゴリー・マウンテン・プロダクツ」社を設立、小さなショップを構えました。以後30年間、本社と生産拠点を共に南カリフォルニアに据えて活動を展開します。当初は店裏でパック作りをし、店先で顧客を捕まえてはテクニカルな話題で話し込むのが彼の日課でした。そして、マウンテンガイドや一般顧客からのフィードバックを基に新しいアイデアを製品作りに盛り込んで行きました。更に周囲を驚かせる返金システムを導入。身体に合わないパックは返金しますと触れ込んだ所、実際続々と返品が来てしまい頭を抱えます。しかしその代りにもっとフィットさせるには何所を直せば良いか教えて欲しい、と顧客に意見を求め、同じくパックに対する愛情を持つバックパッカー達から熱意のこもった貴重な意見を貰う事が出来ました。後のプロダクトテスターとなる彼等と共に試行錯誤しながら、より良い製品作りの出来る環境を築いて行きました。

ウェインは、バックパックビジネスにおいてフィッティングが何にも勝り重要な物と確信していました。その為に、当時主流であったエクスターナルフレームパックの柔軟性の欠如と、インターナルフレームパックの荷重サポート力の欠如を同時に解決すべくアクティブサスペンションシステム(パック内のステイによりウエストベルトへのスムーズな荷重分散を行う仕組み)を開発。かつてない画期的なパックが誕生したのです。このアイデアは、後のパックデザインを一新する革命的なものでした。やがて、バックパッカーのバイブルとして知られる『遊歩大全』の著者でありウェインもゴッド・ファーザーと慕うコリン・フレッチャーの耳に彼の店の噂が届き、『遊歩大全・第三巻』でグレゴリーの「カシン」が絶賛され、一気に評判が広がりました。

「業界初」の快進撃は続きます。どうすればより身体にフィットし、心地良いパックを作れるのだろうと思いを廻らせるウェインは、人間のトルソー(胴)の長さがパックのフィッティングに関係している事に着目します。靴のサイズの測定機にヒントを得、1980年には初のバックパック用サイズ測定機「Fit-O-Matic?」を考案。背面の長さを100人分のサンプルから分類し、XS・S・M・Lという4種のステイを作製。ハーネスとウエストベルトもサイズ別に展開しました。人間工学に基づいた研究、開発、改良の繰り返しが、細かいサイズ設定によりパックを洋服のようにサイズで選べるという概念を生み、オーダーメイドの服の様に身体にフィットするパックを実現しました。 「One size doesn’t fit all! (フリーサイズではない!)」―パックデザインを一新し、「背負うのではなく、着る」と言うパック界の革命を起こしたのです。

パッドやハーネス、ベルトの角度や幅、開閉度など随所に調節可能な機能と構造を設け、柔軟性も向上。スムーズな荷重分散を可能にするフィッティングとサスペンション技術を次々に開発して行きます。現在も業界唯一を誇る、腰の傾斜に合わせて角度調節が出来るウエストベルト・システムの開発、続いて、自動調整が出来る荷重移動機能の開発、そして縫製技術においても、センターロック(中央から縫い始め中央に戻る)する強度の高いバータック縫製など、創業以来30年以上に及びバックパック業界のパイオニアとしてその先頭を歩み続けるのです。

グレゴリー社の革新的なアイデア、人間工学に基づいたデザイン、最高品質へのこだわり・・・。その情熱は冷める事なく、今日に至るまで最新のパック開発に反映されています。今も尚、ウェイン・グレゴリーは様々な状況下におけるリアリティを追求し、ユーザーの声を聞き、創作意欲をかきたて、新たな開発に取り組んでいます。快適な背負い心地、フィット感、耐久性、機能性を常に追求し、進化を与え続け、それを背負う皆を驚かせ続けるのです。

創立30年を超え、我々は過去のスルーハイクや遠征登山、テントに閉じ込められた嵐の中のキャンプに未踏ルートの開拓、空の燃料ボトル、忘れ難い冒険の記憶…思い出すのが困難な程数多くのアドベンチャーそれら全てに祝杯を挙げたい。30年間歩き続けてきたトレイルだが、朝一番に山頂から射し込むおぼろげな光やストーブの奏でる燃焼音、寝袋から誘い出す淹れたてのコーヒーの香りに勝る物は今以て無い。この30年は、長く感動や驚きに満ちた素晴らしい道のりであったが、我々の旅はまだスタートしたばかりといえる。 (Wayne Gregory)

【受賞実績】
2005 Backpacker Magazine Reader’s Choice Awards
2005 Backpacker magazine Editors’ Choice Award
Alpinist Mountain Standard Award: Alpinisto
2006 Backpacker Magazine annual Gear Guide
2006 Popular Science Best of What’s New Awards
2007 National Geographic Adventure Best of 2007 Awards: Z55
2008 Backpacker Magazine Editors’ annual Gear Guide: Z 30
2008 Backpacker Magazine Editors’ Choice Awards: Baltoro、Deva 60

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