期間限定!紅葉の下ノ廊下

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
日下部 友哉
日程
2018年10月21日 (日)~2018年10月22日 (月)
メンバー
他1人
天候
晴れ
コースタイム
10/21 行動時間:6時間30分
黒部ダム(60分)内蔵助谷出合(90分)別山谷出合(85分)十字峡(45分)半月峡(35分)東谷吊橋(20分)仙人谷ダム(55分)阿曽原温泉小屋
10/22 行動時間:4時間15分
阿曽原温泉小屋(85分)折尾ノ大滝(55分)大太鼓(15分)志合谷(80分)展望台分岐(20分)欅平
コース状況
断崖絶壁なので足元や頭上注意。ヘルメット必須。
人一人しか通れない道幅がほとんどなので、すれ違い時は要注意。
ザックへのマットなどの外付けは極力しない方が安全。
トレッキングポールは使用しない方が安全。
毎年と言っていいほど滑落事故が発生しています。
■気温
・扇沢 5:30頃 約4℃
・下ノ廊下 日中約15℃
■アクセス
・行き
高速バス深夜便で新宿-扇沢
トロリーバスで扇沢-黒部ダム
・帰り
黒部峡谷鉄道で欅平-宇奈月(IC非対応)
富山地方鉄道で宇奈月温泉-新魚津(IC ecomycaのみ対応)
JRで魚津-富山(IC対応)
高速バス深夜便 富山-新宿

朝一の扇沢や欅平からの黒部峡谷鉄道(窓なしトロッコ)は寒いのでダウンジャケットなど羽織れるようにしておくとよい。
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

2〜3年越しでやっと実現。期間限定約2ヶ月も歩けない下ノ廊下へ。残雪の状況によっては通れない年もあります。休みと天気と紅葉がやっと合い、ついに念願の下ノ廊下を歩けました。

老朽化のため2018年11月30日で運行が終了する「関電トンネルトロリーバス」で黒部ダムへ(2019年4月より電気バス)。黒部ダムから入り、旧日電歩道、阿曽原温泉小屋で1泊、水平歩道を経て欅平へ。標高差はそんなにありませんが歩行距離は2日間で約30km。

標高1000m辺りの黄葉がとても綺麗でした。そして黒部峡谷の圧倒的な渓谷美。
初めは一般的な登山道ですが、内蔵助谷出合から丸太橋や道幅1mないような断崖絶壁の道が増えてきます。実際に雪の上は歩きませんがまだまだ大きな残雪があったり。丸太の梯子で高巻きしたり。

別山谷出合まで来ると阿曽原温泉から黒部ダムへ抜ける登山者が増えてきてすれ違いに気をつかいます。丸太橋も多く、道も狭いのでこの辺りが一番気を使ったかなぁという印象です。

しばらく歩き、十字峡やS字峡を向えると黒四の送電線が見えてきます。つづら折りに標高を下げていき、長くて高さのある吊橋を渡ると仙人谷ダムまですぐ。いよいよ高熱隧道の舞台へ。カメラを構えると熱気ですぐレンズが曇ってしまう。ダイナマイトが自然発火してしまうような灼熱の暑さの中でトンネル切削作業をしていたなんてぞっとします。

関電宿舎を通り過ぎ急登へ。ようやく阿曽原温泉小屋に到着。14時過ぎに到着しましたがそこそこテントの数も多く、夕方にはぎっしりでした。

2日目は6時頃出発。少し気温は低いのでメリノウールの上に薄手のフリースとウィンドシェルを着て行動開始。いよいよ水平歩道です。1日目に歩いた旧日電歩道よりは歩きやすい印象ですが、同様に断崖絶壁なので気を抜くことなく。折尾ノ大滝が素晴らしい。ヘッドライト(ヘッデン)が必要なトンネルを2つほど通過します。特に長い志合谷のトンネルはトンネル内に水が流れているので防水の靴が無難です。水平歩道を歩き進め送電線が近づいて、白馬方面が見えたりしていると欅平駅もすぐです。

山頂を踏む山行とは違い、コースの景観もバリエーションに富んで、なんだが冒険のようで新鮮な感覚でした。次行くときは日数は増えますが人の少ない平日を狙ってゆっくり景色を楽しみたいものです。

吉村昭の「高熱隧道」を読んでから歩くのがおすすめです。
昔、物資運搬の道として切り拓き物資運搬していた人たちに頭が下がる思いです。
そして今現在、登山道を整備してくれている方、小屋を営業してくださっている方に感謝します。

フォトギャラリー

下ノ廊下

紅葉(黄葉)が素晴らしい

道幅は狭い

渓谷美

丸太の梯子で高巻き

別山谷出会い 阿曽原温泉小屋から来た登山者入り混じる

丸太橋の連続 頭上も注意

水をかぶる

十字峡

水をかぶる その2

黒四送電線

吊り橋

仙人谷ダム

高熱隧道 カメラのレンズが熱気で曇る

阿曽原温泉小屋テント場

2日目は水平歩道

こっちもなかなか切れ落ちています

志合谷トンネル 白い崩落地の裏をぐるっと

白馬方面の稜線 欅平はもうすぐ

トロッコで宇奈月へ

この記事を見た人は次の記事も見ています