おとな女子登山部レポート秋の岩稜修行 奥只見・荒沢岳

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
日程
2014年09月29日 (月)~2014年09月29日 (月)
メンバー
単独
天候
晴れ
コースタイム
銀山平登山口(40分)前山(80分)前嵓(120分)山頂(90分)前嵓(90分)登山口
コース状況
 前山までは急登、前嵓から先の岩場はスラブ状の滑り易い岩場を一端下り、濡れた岩肌を長いこと登り返します。梯子や鎖、ロープは一部付いていない箇所もありましたが手がかりはあるので三点支持をしっかりすれば大丈夫です。

 前嵓の岩場を越えると痩せ尾根が続き、頂上直下も岩稜歩きとなります。下りの余力も十分残しておく必要があります。
難易度
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感想コメント

 荒沢岳(1968m)。その名の通り荒々しい岩肌と万年雪の残る美しい沢を併せ持つ山でした。お天気にも恵まれ秋色に染まる山肌を眺めることが出来ましたが、風がほとんどなく急登や岩場に神経を使い、少しバテてしまいました…。

 奥只見の長ーくて陰気なトンネルを越えると銀山平温泉郷に到着します。奥只見湖が近いこともあって釣り人やキャンパーで常に賑わっているようです。登山口からは色付いた荒沢岳の三角頭と難所の前嵓(まえぐら)がはっきりと見渡せました。登山道入ってすぐの水場で顔を引き締め、いきなりの急登を登り始めます。

 水色の空と黄や橙色の葉のコントラストがとても綺麗で、急登もなんとか踏ん張ることができました。前山に着くと稜線の上に出て山頂を見ながら歩くことができます。アップダウンが連続し、鎖や梯子も出てきますが、色づいた木々や眼下の奥只見湖の眺め、右手の越後駒ヶ岳の雄大な姿に励まされて前嵓まで辿り着きました。
 前嵓の荒々しい姿は荒沢を代表する光景だと思います。ギザギザの切り立った岩と鋸の歯で削ったような段々の岩肌、さらにこの時期は錦が彩を添えています。景色に感動する傍ら、ここ本当に登るんかい( ゚Д゚)‼頂上もまだ先だし、下りもあるし…少しばかり尻込みしてしまいました。
 
 気を取り直していざ!最初は30m程の滑らかな岩をロープを伝って下降します。それから鋸状の岩を登るのですが、水がちょろちょろと染み出ているので滑り易く、泥が溜まっている箇所もあるのでスリップ要注意。しかも鎖長い!振り返ると、足元には万年雪を湛えた沢と紅葉の穏やかな眺めがある一方、断崖絶壁を必死に登る自分とのギャップに思わず気持ちが高揚してしまいました。
 
 前嵓をクリアしても痩せ尾根が続き気が抜けません。最後の最後にも岩場が待ち構えており、二こぶ越えて切れ落ちた南側をトラバースしてやっとこさ頂上に着きました。そこからは越後三山が正面に構え、南には平ヶ岳、尾瀬の燧ヶ岳がよく見えました。狭い山頂に腰を下ろし、静かな絶景を堪能しながら下りの為に十分な休憩をとりました。
 
 下山は…サポートグッズを駆使してもかなり骨が折れました。慎重に慎重に、休み休み安全第一で下り、帰りに立ち寄った白銀(しろがね)の湯ではなんと一時間もゆっくりしてしまいました(^^ゞ
 かなり体力を要する山なので、体調がイマイチの時や、少しでも雨がぱらついたら登山は断念したほうが良いと思います!
(プチ情報)近くには万年雪を間近で見れる遊歩道もあるそうなので、ハイキングや温泉だけで十分も楽しめそうな感じです。

フォトギャラリー

秋色の前嵓と頂上(左)。

両翼を広げた山頂。前山から。

のんびりとした奥只見湖。

越後駒を見ながら登る。

前嵓の岩壁。

前嵓最初の下り。ロープがあって助かる。

眼下には万年雪と紅葉。ひょえ~。

所々濡れていて滑り易い。

終わったと思ったら次の鎖場が。

痩せ尾根が続く。遠くに未丈ヶ岳。

登山口は遥か下の方。

最後の岩場。

東に聳える花降岳。登山道はない。

越後三山への縦走路。きつそう…。

はあ~なんとか頂上到着。

燧のこぶがはっきりと!

秋の味覚。食べれるのか‼?

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