おとな女子登山部レポート室堂~薬師岳~折立縦走

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投稿者
あやや(おとな女子登山部)
日程
2019年07月25日 (木)~2019年07月28日 (日)
メンバー
単独
天候
晴れ後雨
コースタイム
1日目
室堂(65)一ノ越(110)獅子岳(110)五色ヶ原キャンプ場泊

2日目
五色ヶ原キャンプ場(60)鳶山(110)越中沢岳(90)スゴノ頭(80)スゴ乗越キャンプ場泊

3日目
スゴ乗越キャンプ場(80)間山(100)北薬師岳(55)薬師岳(30) 薬師岳山荘(80)薬師峠キャンプ場(20)太郎平小屋泊

4日目
太郎平小屋(160)折立
コース状況
室堂⇒折立はやや岩場歩きに慣れている方におすすめ。
折立⇒室堂は体力がある方におすすめ。
・室堂~五色ヶ原
比較的良好です。鬼岳付近の雪渓通過は慣れない方は軽アイゼンがあると安心です。
・五色ヶ原~スゴ乗越
アップダウンの連続です。ストックがあると便利です。
・スゴ乗越~薬師岳
ガレ場が多いです。足場に注意して通過してください。稜線上の為、風が強いと身体が振られます。
《お手洗い情報》
・室堂(水洗/ペーパー有)
・五色ヶ原キャンプ場(簡易/ペーパー有)水場有/無料 700円/30張
・スゴ乗越小屋(水洗・100円/ペーパー有)水場有/募金制 1,000円/20張
・太郎平小屋(簡易/ペーパー有)水場有/宿泊の場合無料
難易度
Google Map

感想コメント

毎年1回はソロテント泊をしていたのですが、昨年はバタバタして結局出来ず。
今年こそはと思い、薬師岳に行って来ました。
3泊4日ながら1日のコースタイムは6時間程度。ここなら何とか歩けるかな?と計画してみました。

■1日目
前日に関西から富山駅まで移動し、室堂直行便のバスに乗りました。
室堂ではたくさんの観光客の方がおられ、夏休みシーズンからでしょう、学生さんの姿も沢山見かけました。
丁度梅雨明けしたタイミングだったのも手伝い賑わう室堂を尻目に、まずは浄土山を目指します。
昨年の秋に登った振りです。

1日目は身体も慣れず、浄土山まではかなりスローペースとなりました。
竜王岳からはゆるい下りとなりますが、鬼岳付近はまだ残雪が残っており、通過にやや注意が必要です。
ここで名古屋からお越しの団体さんにお会いしたのですが、結局最後まで同じルートで毎日顔を合わせるうちに顔なじみになりました。(色々とお話しさせて頂きありがとうございました。)

本日の核心部、ザラ峠は慎重に下ります。まだ先は長いので、とにかく膝に負担をかけないようにストックを丁寧に使いました。
集中していたのか、割とすぐに五色ヶ原山荘まで到着した気分でした。
受付で手続きを済ませ、10分ほどでテント場に到着しました。(先行者は4名。)
水場とお手洗いの導線を避け、横に少し大きめのテーブルロックがあったので使い勝手が良さそうな場所にテントを張りました。

マイテントはアライテント・トレックライズ2。1人では大きすぎますが、ゆっくり着替えたり荷物を置いても余裕の広さなのでとても気に入っています。
しばらく使用していなかったシュラフはフライの上で外干し。ふかふかになりました。

夕飯はテーブルロックの上で黒部湖を眺めながらのんびりと。お腹いっぱいで心地よい疲れもあり、7:00に3時間くらいパタリと眠ってしまいました。
22時過ぎに目が覚めてからは少し眠れませんでしたが、静かで思ったより寒くもなく身体を休められました。(夜は室内15℃前後。)

■2日目
3時頃から周りのテントがゴソゴソ起き出したので目が覚めました。
皆さん早い。後で聞いたのですが、コースタイム11時間40分で薬師岳まで歩かれる方もいたようです。
かなりの健脚!!

私は7時前に出発したので最後から2番目でした(遅い。)
鳶山から越中沢岳までがアップダウンの連続ですが、ずっと登ってずっと下るよりもメリハリがあって良いじゃないかとポジティブシンキング♪
じりじり歩いてスゴノ頭まで何とか歩く。

ここから80分でスゴ乗越小屋ですが、コースタイムは辛め。
特に、スゴ乗越小屋の手前に砂地の急斜面があるのですが(写真13参照)「えっ、ここ登るの?」という感じで割と危なそう。ロープもあるのですが、手を伸ばしても届かないし、細いし切れそうだし、気分はマリオです。
意を決し、思い切ってロープまでジャンプして何とか通過しました。
こういう時、1人だと心細いですね。

本日はテント泊2番手でした。プライベートルームのような1区画に取りあえずテントを張ります。
昨日もお会いした方が何名か既に外のテラスで休憩されておられ、お誘いを受けご一緒にティータイムさせて頂きました。
実は入山してから突然発生した台風がある事を知ったので、山情報を交換し合えて助かりました。
場所によっては携帯の電波が入ったので、自分でも天気予報を確認すると午後から崩れるそうで。
明日は早めに出た方が良さそうです。

夜はガサガサという音を聞きしばらく眠れませんでした。熊の排泄物も近くにあったので多分熊だったと思います。(小屋泊の方の目撃情報もあり。)

■3日目
4:45出発。本日が薬師岳のアタック日。
雨は降っていなかったのですが、草木や岩が濡れており寒暖差を感じました。
食料を順調に消費し、身体も慣れてきたので快調に飛ばして7:30に北薬師岳、8:30前には薬師岳に無事登頂しました。
出発地点の立山が遠く見えた時は歩いたな、と実感しました。
山頂にいる薬師如来様に御礼をしてたっぷり30分程休憩を取ってから下山しました。

ルート上はガレ場が多く、風速10メートルは無かったと思いますがやや身体が風に振られます。
少しずつせまる台風の影響を感じました。

11:00には太郎平小屋に到着。雨でのテント泊は辛いので潔く素泊まりする事にしました。
太郎平小屋は様々な場所へ行くハブになっているので自然と利用者も多いです。
私はチェックインがかなり早かったので女性部屋(にしてくれた)の角を頂く事が出来ました。それでも2枚の布団で3名と言われていたので、早々に布団の上にシュラフを引いてゆっくり読書して過ごしました。

12:00位からポツポツ雨が降って来ましたので、本当に早めに到着して良かったです。
その後はどんどん小屋に人が入ってきて大混雑。私と同様テント泊をあきらめた方も多く、自炊室も満席。食事は2回転。乾燥室は取り合いになりマイク放送で「乾いた方は取りこんで下さい」という始末。
いやぁ、人気の夏山ってこんな感じなんですね。
久し振りに富士山の小屋泊を思い出しました。

■4日目。
今日は下山のみで余裕です。
台風は思ったよりひどくなく、出発時は小雨が降っていましたが、高度を下げるにつれ降ったり止んだりを繰り返し最後は完全に晴れ間となりました。
人気の折立からは、下からどんどん人が登って来ます。明日は晴れるといいですね。
丁度来たバスに飛び乗り、サンダーバードで関西方面へ帰りました。

不安もありましたが、無事に怪我無く歩き切れて良かったです。
味を占めて次の山行計画が早速膨らみました。

■今回の服装
上:ミレー・ドライナミックメッシュ ウール(150ウェイト)
下:オールシーズン用パンツ
シュラフ:イスカAir280
※寒い時用にナノパフ、薄手フリース持参しましたがほとんど使用しませんでした。
※予備の着替え:アンダー一式、ウール長袖・半袖1枚ずつ、靴下1対

■気温
7/25  室堂 9:30(19℃)浄土山12:50(14℃)五色ヶ原キャンプ場 18:00(15℃)
7/26  鳶山9:00(25℃) スゴ乗越15:15(20℃)
7/27  薬師峠キャンプ場・テント内 18℃ 北薬師岳7:45(19℃)
7/28  太郎平小屋内(25℃)

フォトギャラリー

薬師岳(2,926m)まであと少し

1日目。室堂は大混雑。

浄土山の登りが実は一番しんどかったです

最近数が減っている雷鳥

鬼岳付近の雪渓

チングルマをはじめとした高山植物が応援してくれました

ザレ峠の下りは慎重に

五色ヶ原キャンプ場はヘブンです

翌日はご褒美稜線歩き

越中沢岳(2,591.4m)

反対ルートから来る学生さん

道中何度もお会いした名古屋の山の会の皆様。お世話になりました!

2日目の核心。「アリ地獄」と命名。

スゴ乗越小屋、雰囲気良かったです

3日目。お天気が良い午前中が勝負。

北薬師岳付近はガレガレ

無事登頂。思い出深い山の一つになりました。

沢山の方がまだまだ登って来ます

人気の太郎平小屋

4日目。折立まで下山しました。

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