おとな女子登山部レポート秋、錫杖岳　前衛壁左方カンテ

錫杖岳にクライミングに行ってきました。
前回は去年の６月に「注文の多い料理店」を登りました。
今回は、友人の女子が一緒にクライミングに行きたいということで、まだ登っていない「左方カンテ」と、核心をリードしたく「注文」を再登することに。


駐車場につくと、マムートのジャケットを着た一際目立つ人がいると思ったら、井坂ガイドでした。よく山で会います。笑
井坂ガイドチームも左方カンテに登るということで、またあとで、と私たちは少し仮眠。


平日にもかかわらず、その間も何組か出発していきました。

ビバーク装備を含めた荷物でしたが、今回は女子との山行でかなり念入りに準備をしたため軽く快適。
１時間ほどでビバーク地のクリヤ舎に到着し、ツエルトをたてて、前衛壁に向けて出発。

少しアプローチに迷ってしまったこともあり、１０時に取り付きに到着。
何組かの荷物が取り付きにあり、人気ルートだということがうかがえます。


パートナーのAちゃんは私よりもアルパインクライミング経験が乏しいので、念の為荷物をチェックすると、たくさんの行動食と1000gくらいありそうなファーストエイドキッドが・・。ざわざわ。
こんないっぱいいらない。と、置いていってもらいました。
「軽い」ことは「安全」につながりますね。


さて、登攀の順番はじゃんけんで、ツルベ式（交代）で登ります。
Aちゃんがトップバッター。
１ピッチ目はⅢ級の階段状のルンゼ。
続いて２ピッチ目はⅣ級の立ったルンゼ状。ガバだらけで何の問題もありませんが、トポよりかなり短いので不審に思いました。
3ピッチ目は下部の核心になるでしょうか。
足は細かいものの上部にもホールドはあり、周りをよく見ましょうね、というかんじ。Aちゃんは少し迷子に。
4ピッチ目はやさしいチムニーです。
5ピッチ目はプロテクションのとりにくいフェイスですが、岩の弱点がわかれば、やさしいです。

核心の６ピッチ。
出だしはA0（クイックドローをつかむこと）になるよ、と行く前に人に聞いていたのですが、すごくがんばってフリーで突っ込みました。
問題はそのあとで、そのままチムニーを登ればよかったのですが、わたしは脆いクラックを登って大ピナクルの頂点に立ってしまい、向かいの壁に飛び移るはめになりました。
そのせいでロープが死ぬほど重くて落ちるかと思いましたがなんとか登りきりました。

その後はスラブとほぼ歩きの2ピッチでトップアウト。
懸垂は引っ掛かりを恐れて5回。注文側を下降しました。


岩小屋に戻り、お互いの全てのリードオンサイトを祝うささやかな宴会(^^)
寝不足でぐっすりでした。
翌日は夜明け前から雨。
しぶとく待つも、今度は真っ白になり、注文は諦めて下山。
下界は晴天でした！
温泉&カフェ&くま牧場でお茶を濁し帰阪しました。