おとな女子登山部レポート伝丈沢遡行~チョキ~金石沢下降

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
日程
2023年07月11日 (火)~2023年07月11日 (火)
メンバー
友人
天候
晴れ
コースタイム
伝丈橋(120分)二段20m滝(30分)二俣(120分)八幡山のコル(120分)チョキ(30分)金石沢源流部(60分)15m滝(30分)金石橋(15分)伝丈橋
コース状況
・伝丈橋付近の駐車スペースは5~6台ほど停められます。
・伝丈沢・20m滝は右岸に巻き道あり。トラロープ張られています。詰め付近でも滝に阻まれますがコンテしながら全て巻きました。
・八幡山コル~チョキはシャクナゲ畑で道がわかりにくいです。ピンクテープありますがGPSがないと迷います。アップダウンが激しく、ほぼ直滑降するほどの急な下りが長く続きました。
・金石沢の下降は滑りやすい箇所もあり、懸垂で安全に通過しました。30mロープがあると安心です。15m滝は左岸に明瞭な巻き道があります。
・金石橋から伝丈橋に戻るには車道を15分ほど歩きます。
難易度
Google Map

感想コメント

 奥秩父の伝丈沢から珍名峰・チョキを登って、金石沢を下る沢三昧の旅に出かけてきました。核心は初めての沢下降。急な箇所もなく、滝は巻けるので難しいことはありませんでしたが、クライムダウンが苦手なので少々手こずってしまいました。
 
 今回も沢登りではなく歩きが主体の沢。釣り師も多く入るのかすぐ横には踏み跡がたくさんあり、少しでも不安を感じたら登山道を歩くようにしました。連日の猛暑で、沢から離れると途端に汗がじわり。藪で歩き辛い箇所もあり、もがいて歩いていたら熱中症の危険性も。そうなる前に沢に戻り涼みながら遡行しました。
 岩魚の気配を感じたのか、たまに棹を出しながら進みます。私は釣糸を木や岩に引っ掛けてばかりで、釣りの体勢にすらなれません。そうこうしているうちに、相方氏は4匹も5匹も釣ってその場で捌き始めました。天然の岩魚を食べるのはこれが初めて。最も美味しく味わえるお刺身でいただきました。魚臭さや川臭さは全くなく、少し弾力のある鯛のような味わい。さらには衣をまぶした蒲焼きもいただきました。これが...こんな美味しい魚が自分で釣れたら...!道のりは遠いですが、新たな沢の楽しみを発見できました。

 沢の恵みをいただいた後はツメに突入。大きめの滝が出てきたので、時々ビレイしてはコンテで進みました。何とか登山道に出たもののこの先も大変でした。シャクナゲの強靭な枝に行く手を阻まれたかと思ったら、今度は激下り。あまりにも急なのでストックを装備し、アプローチシューズに履き替えました。シャクナゲは華やかで観賞するには良いですが、藪漕ぎするには強靭でなかなか前に進めません。掻き分け登るには少々厄介ですが、その強さ故、下る時には頼りになる植物です。思わず枝を掴んでも簡単には折れず、滑って体勢を崩してもしっかりと支えてくれます。シャクナゲを見ると安心するのは、昔からお世話になっている証拠です。

 アップダウンを繰り返して辿り着いたチョキからは、瑞牆山が遠望できました。今まで沢底を歩いていたので、ここに来てようやくどの辺の山域にいるのかを把握しました。
 何とか目的のチョキに登頂しましたが、まだまだ先は長いです。またしても急激に下って今度は金石沢へ。この沢も難しい所はありませんが、下るので一層集中力が必要。危ないと感じたら即ロープを出してもらいました。一ヶ所滑りそうなとこがあったので懸垂で下降。着地点が見えなかったのでとりあえず30mロープ一本で下りてみました。安定していたので上でロープを回収してもらい、セカンドは2本懸垂で下りて無事残置を回避。初めてのルートの場合は、ロープは30mあると安心な気がします。
 
 ゴールまであと少しの所でゴロゴロと雷の音。駐車場に着いた所で雨足が強くなり難を逃れました。しかしいつの間にか蚊に刺されており、痒みとしばらく闘うことに。フォックスファイヤーのスコーロンを脱いだせいでしょうか。下山後もしばらく身に付けていた方が良さそうです。
 今回痛感したのは、沢は登るより下る方が遥かに難しいということ。登山道があるのであれば、そこを下るのが安全で間違いないと思います。

フォトギャラリー

チョキに登りたくて今回の沢を選びました。

へつるへつる。

二段20m滝。右岸にロープ張ってあります。高さがあるので緊張しました。

鹿のしゃれこうべ。鳴き声があちこちでしました。

釣りしてみたけど木に引っ掛かって終了。

釣り師の相方氏は次々にゲット。美しい岩魚。

その場で捌いてお刺身に。カルパッチョ風で粋な一品。

お次はまさかの....!?

岩魚の蒲焼き!ご飯が進みました。

伝丈沢ツメに近付いたと思ったら滝に阻まれ。

巻いたけど危ないのでロープ出しました。

ツメにはコバイケイソウの群生。

八幡山へ向かう登山道に合流。

シャクナゲ見頃でした。

チョキはどえらい急登。ストックあって助かりました。

チョキの向こうに瑞牆山。

チョキ下り。雲の向こうには富士山。

金石沢の始まり。

クライムダウン怖いので懸垂しました。

金石沢の大滝。右岸に立派な巻き道あります。

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