日本百名山・鹿島槍ヶ岳&五竜岳

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投稿者
本田 康之
日程
2025年09月24日 (水)~2025年09月25日 (木)
メンバー
イオンモール各務原店 本田
他1名
天候
①快晴②雨
コースタイム
9月24日  大谷原4:28⇒キレット小屋13:57 
 大谷原(60分)赤岩尾根登山口(95分)高千穂平(64分)冷乗越(13分)冷池山荘(59分)布引山(38分)鹿島槍ヶ岳南峰(22分)鹿島槍ヶ岳北峰(6分)北峰分岐(65分)キレット小屋
9月25日  キレット小屋5:03⇒五竜とおみゴンドラ山頂駅12:30
キレット小屋(60分)口の沢のコル(61分)G5(46分)五竜岳(38分)五竜山荘(12分)白岳(105分)中遠見(48分)地蔵ケルン(18分)五竜とおみゴンドラ山頂駅
五竜とおみゴンドラ山頂駅→五竜とおみゴンドラ山麓駅
エスカルプラザ15:30→JR神城駅15:35
JR神城駅16:04→JR簗場駅16:15
JR簗場駅→(タクシー約18分)→大谷原
コース状況
アプローチ
・公共交通機関はJR信濃大町駅から鹿島まで大町市コミュニティーバスがあります
 (そこから徒歩1時間程度)
・大谷原へは国道148号木崎から県道325号で終点の駐車場まで

①大谷原駐車場にはトイレがあります。駐車場までは舗装ですが、駐車場は未舗装。
②駐車場から橋を渡り、しばらく行くとゲートがでてきます。その先、西股出合までマイカー通行止の未舗装林道を進みます
③登山口手前の大冷沢にある堰堤の中をトンネルが潜っていて、これを進みます
(手前に道筋を書いた黄色の看板があります)
④赤岩尾根は1時間程度は樹林帯の急登で木やアルミの梯子場がでてきます
⑤高千穂平とその先で鹿島槍ヶ岳が望めます
⑥ここから尾根沿いで赤岩尾根上部はガレ場で最後はトラバースで冷乗越へ合流
⑦冷池山荘は6月下旬から10月中旬、テント指定地あり
⑧冷池山荘~鹿島槍ヶ岳は単純な尾根
⑨鹿島槍ヶ岳南峰~北峰は出だしが岩場の吊尾根だが、危険個所はない
⑩北峰は縦走路から外れるが分岐からすぐに行けます
⑪分岐からキレットまで鎖場・梯子場の連続で岩場トラバースもあります。キレット部分は細い岩棚で鎖場と傾いた梯子がの通過です
⑫キレット小屋まで、最後は急下降
⑬キレット小屋から岩稜帯で岩場の連続、二段鎖場、三段登り(下り)で口の沢のコル、北尾根の頭と休憩ポイントを通過
⑭北尾根の頭からは岩場のトラバースが多く、G5からG4の途中にあるギャップのある岩場はやや緊張します
⑮五竜岳山頂は縦走路から外れますが、すぐに行けます
⑯五竜岳分岐から五竜山荘はしばらく岩場で、途中から通常のトラバースで楽になる
⑰五竜山荘は6月下旬から10月中旬、テント指定地あり
⑱遠見尾根へは白岳山頂から鎖場がしばらく続いた後は樹林帯の尾根に変わり、下部は池塘が多くなります。ちゃんとしたピークを踏むのは中遠見と小遠見で西遠見と大遠見は標識があるがピークではない
⑲五竜とおみゴンドラの最終は16:30ですが、小遠見山通過時に間に合わない場合はゴンドラへ電話する延長料金で待ってくれます。10月中旬まで営業しています。
⑳立ち寄り湯はエスカルプラザに白馬姫川温泉 竜神の湯が800円(11:00~17:00)
難易度
Google Map
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  • おとな女子登山部

感想コメント

鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ・2889m)は、日本百名山の一つで後立山連峰の盟主と呼ばれ、剣立山の展望が抜群。南峰と北峰の双耳峰で吊尾根で結ばれていますが、北峰から南峰を見ると尖った形がわかり、(鹿島)槍ヶ岳と名が付くのがわかります。
急峻な尾根の北壁や荒沢奥壁などの崖には日本の近代アルピニズム発展の地として数々のルートが開拓され、各尾根には積雪期のバリエーションルートとして今でも人気があります。
隣にある五竜岳(ごりゅうだけ・2814m)も同じく日本百名山の一つでどっしりとした大きな山塊が目をひきます。春先に山頂直下に現れる雪形が武田家の家紋・武田菱にそっくりで、長野県側はかっての武田領であったことで御菱ともよばれ、御菱岳から転訛して五竜岳になったと言われています。
この鹿島槍ヶ岳と五竜岳の間は鎖場や梯子場が連続する痩せた岩稜帯が続き、広義で八峰キレットと呼ばれる難所があり、エスケープルートはありません。
今回、夏に後立山連峰を下から上までテント泊縦走して以来、30年ぶりにこの地を訪れますが、時間配分的にどうしてもキレット小屋を使わなければならず、緊急時以外では初めての有人小屋泊、それはそれで楽しんできました。
鹿島槍五竜の場合、柏原新道を使って爺ヶ岳を越えてくる人が多いのですが、熊出没情報がある為、最短の赤岩尾根を選択しました。赤岩尾根というと急登のイメージが強いですが、登山口の西股出合から高千穂平までの区間だと思います。林道を1時間ほど歩いた後の出だしにあたる部分で、樹林帯の中、梯子場を伴う急な尾根で、踏ん張り所と言えます。高千穂平まで来ると鹿島槍の双耳峰がきれいに見えだし、秋を感じさせる優しいお日様は暑くもなくちょうどいい気温で快適です。赤岩尾根上部は名前のごとく赤茶けたガレ場部分が出てきて、トラバースしながら冷乗越へ合流します。
主稜線からは立山連峰がきれいに見え、絶好の撮影ポイントです。冷池山荘まで進んで、
しばらく休みます。8月にテント場付近で熊が出没し、しばらくテント泊自粛という記事がありましたが、今は目撃が減りそうではないみたいですが、注意喚起はしてありました。冷池山荘から先、前方に鹿島槍ヶ岳、背後には爺ヶ岳、遠くに雲海の上に浮かぶ富士山の構図がずっと続きます。また高度が上がるにつれて、槍ヶ岳・薬師岳と展望が広がり、明日は天候が悪いので充分に展望を楽しみながら歩きます。
鹿島槍ヶ岳からは本日の宿泊処のキレット小屋が見えていますがかなり下の方であそこまで下がるのかと実感します。キレットはかなり下の方でそこまでは鎖場を伴う岩場の下り、トラバースしながら高度をどんどん下げていきます。キレット部分は場所的には狭い箇所で岩場のトラバースと長い梯子・鎖場で構成されますがすんなり通過、逆に小屋のすぐ上の斜めの梯子の方が嫌かもしれません。最後、キレット小屋の真上から下ってくるとすごい箇所に建つ小屋なのだと改めて感じます。
キレット小屋には14時前に到着、ここはこじんまりして昔ならの小屋という感じですが、登山者にとってはここにあるのは貴重な存在です。この週末で営業が終了しますが、その週末は既に予約がいっぱいでした。
今回は1泊夕食付(14500円)、7名宿泊でした。ペットボトルの水が700円、消毒天水500ml300円、お湯が500ml500円、夕食は17時からでこの時に出されるお水とお茶は無料、
ハンバーグが主食で小鉢3点、ご飯とお味噌汁はおかわり自由という内容です。豪華というわけではありませんが、ご飯がおいしく3回おかわりしました。
今回は下から行動用に水1000mlとアクエリアス900mlを持ち上げてあるのでここで給水補充なしですが、夕食時に出てくるありがたい暖かいお茶でしっかり水分は補充しておきました。トイレも思ったよりきれいで快適そのものです。
夕方からガスで真っ白、正面にある剣立山の展望はなく、あくる朝4時で既に雨。昼から雨予想は持たずにやや小ぶりになった5時頃にヘッドランプを装着して出発しました。
五竜岳までは昨日同様、鎖と梯子、岩場のトラバースの組み合わせで、雨でぬれてはいますが、ガスが出てないので視界は良好。たまに傾いて動く梯子場やスラブの岩場は嫌な感じでしたが、予想通りに3時間程度で五竜岳到着、50分ほどで五竜山荘と順調に進みます。五竜岳と五竜山荘の間が一番、雨の規模がひどかったですが、湿度があがったので暑いくらいで、五竜山荘では10度くらいでした。
長いと遠見尾根の下山にかかりますが、前半の白岳からの下りで鎖場があるくらいで後は単調な尾根。冬に数回、来ていますが、ずっと樹林帯でそれほど傾斜はなく、ただ長いだけの尾根です。下部で少し展望がありましたが、基本小雨の中でもくもくと下るのみ。
標高が下がるに連れ、まだ暑いくらいで寒さは感じられません。五竜山荘から3時間程度で下山完了し、快適に五竜とおみゴンドラで下山しました。
大谷原まで車を回収する必要がありますが、大糸線が1604までないので五竜とおみ下のエスカルプラザにある竜神の湯で汗を流します。エスカルプラザから神城駅までも無料バスがあり、15:30バスで向かい、神城駅の2つ先にある簗場駅より予約タクシーで楽々、車を回収して終了致しました。
今回は小屋泊りで無理のない計画で時間もすべて予定通リと大成功です。


秋のアルプス登山
①ウエアー
インナーは(フォックスファイヤー)サーモスタット長袖Tシャツ
     (マーモット)半袖ジップシャツ
ボトムスは(ミロ)トレッキングパンツ
2日目は雨具着用(バイレス)GORETEX雨具上下BR1700

②ギア
登山靴はスポルティバ・トランゴトレックGTX
ザックはブラックダイヤモンド40㍑

フォトギャラリー

雲海と白馬方面の絶景

最初は林道歩き

堰堤をトンネルで越えます

赤岩下部は木とアルミ梯子の急登

高千穂平から布引山と鹿島槍ヶ岳双耳峰

赤岩尾根上部

冷乗越から見る剣立山

冷池山荘

布引山と鹿島槍ヶ岳

急降下の鎖場

八峰キレット核心部

キレット小屋に急下降

本日はキレット小屋宿泊

早朝のキレット小屋

二段の鎖場を下降してきました

G5~G4の間にある緊張する箇所

五竜岳

五竜山荘

遠見尾根と雷鳥

地蔵ケルン

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