おとな女子登山部レポートまだまだ遠かった…劔岳

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
日程
2014年09月16日 (火)~2014年09月17日 (水)
メンバー
新潟亀田店 森、アルバイト 村田、その他一名
天候
晴れ
コースタイム
1日目 室堂バスターミナル(60分)雷鳥沢(60分)剱御前小舎(30分)
    剱沢テント場
2日目 剱沢(30分)剣山荘(30分)一服剱(30分)前剱(30分)平蔵のコル(30分)
    剱岳山頂(60分)前剱(30分)剣山荘(40分)剱沢(40分)
    剱御前小屋(50分)雷鳥沢(60分)室堂
    
コース状況
 登山道に霜柱があったり、池に氷が張っていて、9月にしてはかなり寒かったように思います。防寒着にウールアンダーやダウンパンツ、テント泊の場合、寒がりの方はダウンテントシューズのご用意を。
 危険箇所には鎖、ボルトがついてますので慎重に進めば大丈夫です。核心部が長いので適度な休憩が必要です。
難易度
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感想コメント

山を始めてからずっと憧れていた劔岳に行ってきました!多くの人が登る別山尾根と言えど、噂に名高い岩と氷の殿堂…私なぞが容易に近づける場所ではないのでは…室堂に到着するまでかなり緊張していました。

 室堂は生憎のガスの中。そして結構寒い(*_*)重い荷物を担ぎながら黙々と進んでいると、血の池手前で、横から突然黒い影が躍り出てきました。なんと雷鳥が割り込んできたのです!あまりにも唐突にコントのような登場の仕方をしたので暫くあっけにとられていましたが、皆我に返ってカメラにその愛くるしい姿を収めました。

 雷鳥沢で小休憩。ここから修行の始まりでした。ジグザグの坂をテントを背負ってひいひい言いながら登ります。今更ながら食材を多く持ってきてしまったことを後悔しました。標高が上がるにつれ、室堂や地獄谷が箱庭のようになってくると、爽やかだった風が次第に冷たくなっていき、さらに深いガスに覆われていた剱御前小舎周辺は冬のような寒さでした。ここから見えるはずの剱の勇姿は見えないし、早くテント場に着いて暖まりたかったので、雷鳥坂でバテた体を鞭打って先を急ぎました。
 
 剱沢に到着してガスは晴れてきましたが、剱は顔を出してくれません。諦めてテントを設営、夕食の準備に取り掛かりました。食材を切って、炒めて、湯を沸かし…始めのうちはわいわい楽しくやっていましたが、手が次第にかじかんできて、食べ始める頃には既に寒さの限界を迎えていました。テントの中にそそくさと逃げ込み、シュラフにくるまって、暖かい食事を胃の中に放り込むと、体がほぐれていくと同時に眠気が襲ってきました。明日はいよいよ本番なのでそのまま就寝zzz

 翌日は4時出発。星も出ており、剱の黒いシルエットが薄暗い空にくっきりと浮かび上がっていました。天気は最高、あとは私の体力次第…。気合を入れて出発です。剣山荘に着くと、後立山の空が何とも言えない美しい朝焼けを迎えていました。ここから見る鹿島槍は綺麗な三角錐で、槍という名も納得の姿をしています。
 剣山荘を抜けて登りに差し掛かり、軽い鎖をいくつか越えると一服剱に出ました。ここで日の出を迎えると、行く手の前剱が紅く染まり、ゴツゴツした岩肌はまるで生きているかのように躍動して見えました。脆い岩を落石に注意しながら上へ上へと登り、前剱まで出るといよいよ核心部の始まりです。
 
 平蔵の頭は長い下り。その為渋滞も発生してしまいます。私はしんがりでしたので、後から来るパーティの方が、ぴったり間隔を空けずに下りてきて少し焦ってしまいました。ガレ場、鎖場は落石などの危険があるので、適度な間隔で歩いた方が良いと思います(>_<)
 そして登りの難所、カニのタテバイ。高度感がありますが、ありがたいことにボルトが沢山打ち込んであるので、背の低い私でも足がかけ易く、それ程怖い感じはしませんでした。
 そして遂に頂上へ。やはり絶景が待っていました。ギザギザの八ツ峰の向こうには後立山連峰、針ノ木を挟んで、槍・穂高、その奥には南アルプスと富士山、西側には富山湾が。自分がこの場に立てていることがとても不思議に思えました。
 十分景色を堪能し、今度は下りの核心、カニのヨコバイや長い梯子を下ってゆきます。先程のタテバイは一層大渋滞。早めに出発して正解でした。復路は疲れもあってか、やけに長く感じました。

 昼前に剣山荘まで下りてきて漸く人心地がつきました。快晴の中の剱の姿はやはり圧巻です。
再び剱沢へ戻り、テントを撤収、来た時より何故か重い荷物を背負って振り返ると、剱が静かに佇んでいました。

 剱岳は別山尾根の他に、長丁場の早月尾根や剱沢、八ツ峰などに挑む様々なバリエーションルートがあります。今回私はほんの序の口に触れただけなので、実際登ってみても剱岳をとても遠くに感じました。修行がまだまだ足りないけれど、出来ればもう少しお近づきになりたい…。そんな日が来るといいな~なんてふっと思ってしまいました。

フォトギャラリー

岩・岩・岩!カニのタテバイにて。

あ~割り込み禁止です。

雷鳥坂を登る。

剱沢テン場。

和やかなひととき。寒すぎてこの後テントに避難。

デザートのチョコフォンデュで糖分補給。

鹿島槍と五竜の間からご来光。

前剱が前方に立ちはだかる。

平蔵の頭取付き。

ガレ場が続いた先に…。

この看板手にしてみたかった~。

八ツ峰と後立山連峰。

三角点にタッチ!

よく落ちないなこの岩。

慎重に下らねば。

カニのヨコバイ。思わず引きつった笑みが。

梯子も登場。

剱沢小屋付近から。

名残惜しいぞい。

見送りありがたいです。

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