おとな女子登山部レポート県境の稜線・秋の谷川岳縦走

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投稿者
あやや(おとな女子登山部)
日程
2015年10月05日 (月)~2015年10月07日 (水)
メンバー
おとな女子登山部:なっちゃん、取材班2名
天候
晴れ
コースタイム
1日目
天神峠(30)木道分岐(35)熊穴沢避難小屋(45)天狗の留まり場(45)肩の小屋(5)トマノ耳(10)オキノ耳(15)肩の小屋
2日目
肩の小屋(10)トマノ耳(10)オキノ耳(70)一ノ倉岳(20)茂倉岳(90)武能岳(25)蓬ヒュッテ
3日目
蓬ヒュッテ(45)白樺避難小屋(80)新道経由JR見張小屋(30)旧道経由一ノ倉沢のゲート(40)谷川岳ロープウェイ土合口駅

※撮影時間含むコースタイムです。参考程度にして下さい。
コース状況
・一ノ倉岳周辺は蛇紋岩のため、濡れると滑りやすいです。
・旧道(芝倉沢から武能沢の間)は崩壊箇所が数カ所あり。新道が安全です。
・10/13現在、田尻尾根が通行できるようになりましたが通行要注意。
≪お手洗い情報≫
・谷川岳ロープウェイ 水洗/ペーパー有
・天神峠 未確認だが有
・肩の小屋 簡易水洗/ペーパー有
・蓬ヒュッテ(携帯トイレ・1回500円 ※要持ち帰り)
難易度
Google Map

感想コメント

取材で谷川岳縦走に行ってきました。

■1日目
去年初めて谷川岳を訪れた際は西黒尾根からアプローチしましたが、今回はロープウェイを利用して一気に1,320mまで標高を稼ぎます。
さらにそこからリフトを乗り継ぎ、標高1,500mの天神平からスタートです。
厳しい気象条件も手伝い、この辺りから既に森林限界に入るため、非常に眺望が良く肉眼でも本日のゴール地点の肩の小屋を確認できました。

紅葉は丁度見頃で、一番ポピュラーな天神尾根は観光客の方も多く、色とりどりの葉と相まってより一層賑やかです(*^_^*)

熊穴沢避難小屋を過ぎた辺りから、しっかりとした登山道に変化します。
段々とブナ林がなくなり急勾配のササ原の中を黙々と歩きます。
ときおり休憩するとさすがに風が冷たいので、プラス1枚フリースやダウンが便利ですよ。
最後は木の階段を登りきるとようやく肩の小屋に到着です。

ひとまずオキノ耳とトマノ耳と呼ばれる双耳峰へ空荷で向かいます。
既にガスに覆われていて展望はありませんでしたが、明日また同じルートを通るので今日の所はこれで良しとします。

本日のお宿は肩の小屋。頭に巻いたバンダナ姿がトレードマークのご主人が1人で切り盛りしています。
紅葉シーズンということで20人程の方が宿泊されていました。
夜はご主人と一緒にお話しさせて頂いたり、星を見たりと楽しい夜を過ごしました。
天の川も綺麗に見えて感激でした。

■2日目
天気は何の心配もない位の高気圧に覆われ本日も撮影日和。
一ノ倉岳→茂倉岳→武能岳と沢山のピークを踏む稜線歩きを楽しみます。

ハイライトは3点。
途中に出てくる「ノゾキ」はまるで下の沢に吸い込まれそうになる高度感と恐怖感があります。
そして、茂倉岳と武能岳の間の縦走路は特に美しく目を見張るものがあります。
蓬峠は左右に広がる立派なササ原で思わず走りたくなる(実際に走りましたが・・・)ほど気持ち良かった!

蓬ヒュッテはあまり前情報がなくドキドキしていましたが、2015年8月にリノベーションしたばかりということで、中は新しい木の香りが漂い清潔で気持ち良い空間でした。
寝具もしっかりとありますので安心ですよ。
特筆すべき情報としては、お手洗いが携帯トイレスタイルになっている事。
宿泊者は1回分は費用の中に含まれていますが、以後500円/回 持ち帰りが必要です。
装備の一つとして携帯トイレをお勧め致します。

■3日目
今日こそご来光を見ようと思いましたが、やはり早朝はガスが重く今回はお預けとなりました。
7時前ヒュッテ付近は視界が悪かったのですが、10分ほど下ると一気に晴れ間が。

旧道は崩落個所が多いので、新道で下山しました。
途中いくつか沢を渡渉します。
時間があったので、同行カメラマンさんに写真の撮り方を教えてもらったり、沢でお昼ごはんを食べたりしてのんびり過ごしました。
最後は今回登った一ノ倉岳を仰ぎ見る。
やはりそこは過去に500名以上のクライマーの命を奪った岩肌が黒く光って見えました。
今まで歩いてきたササ原やブナ林など美しい森も多い一方で、近付き難い岩壁を見て、改めて優しさと険しさの両面を持った山だと感じました。

1日の行動時間をやや短めに設定していたお蔭で、谷川の秋をゆっくりと満喫できました。
がっつり歩きたい方は、谷川連峰の核心部を縦走する、通称「馬蹄型縦走」も良いのではないでしょうか(^^)私もいつか行ってみたいです。

■気温
10/5 10:40 天神山(6.5℃)16:50 肩の小屋(7℃)※小屋の中12.6℃
10/6 6:45 肩の小屋(4℃) 9:45 茂倉岳(16℃)
10/7 7:45 白樺避難小屋付近(10℃) 12:50 一ノ倉沢(14.5℃)

■服装
上:アクティブスキン ウール(150or260ウェイト) ベスト
  ※寒い時はウィンドストッパー付きJKT
下:アクティブスキン オールシーズン用パンツ
小物:キャップorニット帽、フリースグローブ
 

フォトギャラリー

谷川岳は雲の中

標高1500m付近。天神峠。

雫が付いて、尚一層艶やかに

紅葉はどんな感じかな?

さすが近くてよい山。大混雑。

ササ原のモコモコ感が良い

オキノ耳。由来は「奥(おく)」にあるからだそう。

幻想的な滝雲

2日目。肩の小屋の朝ごはんでエネルギーチャージばっちり。

2日目。雲海におはよう♪

一ノ倉岳からの「ノゾキ」

茂倉岳から笹平へ向かいます

蓬ヒュッテ。オーナーのお父さんはとってもフレンドリーです♪

なっちゃん、何やらノートに書いている様子・・・

3日目も晴れ!

「下山して」 とりあえずお風呂入りたい!

幽ノ沢でクッキング☆

一ノ倉沢に近づくにつれ、岩肌のレリーフが目立ちます

プロカメラマン、この魔の尾根をどう撮ってくれたのでしょうか(^^)

谷川岳ロープウェイと一ノ倉沢を繋ぐ電気バスの「倉ちゃん」。何とお値段1,500万円也!

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