おとな女子登山部レポートくろがね小屋で冬のまったり温泉旅
- 投稿者
- るんちゃん(おとな女子登山部)
- 日程
- 2021年03月17日 (水)~2021年03月18日 (木)
- メンバー
- 友人1名
- 天候
- 2日間とも曇天+強風
- コースタイム
- 【1日目】あだたら高原スキー場(90分)勢至平分岐(30分)くろがね小屋
【2日目】くろがね小屋(25分)峰の辻(35分)勢至平分岐(50分)あだたら高原スキー場
- コース状況
- ・スキー場ロープウェイは動いていませんでした。駐車場は入口一番手前に宿泊者専用があります。
・小屋手前に急なトラバースがあります。小屋より上は強風なので12本爪アイゼン、頂上に行く方はさらに強風なのでピッケルが必要です。
・くろがね小屋素泊まり4500円。寝具の貸出はありませんのでシュラフ、マット必要です。飲料水は無料、朝にはお湯がもらえます。温泉は20時まで。チェックイン13時~。チェックアウトは8時となります。
- 難易度
感想コメント
雪の安達太良を登る予定でしたが、生憎の荒天で山頂へ行けず、くろがね小屋でのんびりと温泉を堪能してきました。この日は朝から風が強く、麓にいても車が煽られるほど。山頂は端から諦め小屋へ直行することにしました。
スキー場が営業していないので、登山口は人っ子一人おらず聞こえるのは上空で荒れ狂う風の音だけ。少しでも鎮まることを祈りながらゆっくりと歩き出しました。
小屋までは3時間程度、久しぶりの山行なので負荷をかけるため傾斜のある旧道を行くことにしました。道は所々土が出ていたものの、日陰は凍った雪がべったり。早くもアイゼンを装着して歩きました。
広い勢至平まで出ると、高速の雲の間から青空が垣間見えて一気に太陽が降り注いできました。かと思えば瞬く間に雲に覆われ、鉛色の景色が再び広がります。それでも小屋が近づくに連れ、周りの風景も明らかになっていきました。遠くにはにゅっとした篭山や安達太良の乳首、山頂はきっと立っていられないほどの強い風が吹いてそう。そんなことを考えながら先へ進むと、前方に鉄山の荒涼とした東面が迫ってきて、その懐にこの日の目的地・くろがね小屋がぽつんと建っていました。
小屋には一番に到着、チェックインを済ませゆるゆると荷を解きます。天気を気にしながらアタックチャンスを待ちますが風の勢いは増すばかり。すっかり足に根が生えてしまい、いつの間にか夕げの時間を迎えていました。
我々の他には3パーティ、計6名が宿泊しており、それぞれ個室があてがわれ贅沢に使わせてもらいました。名物のカレーの香ばしい匂いがしてきて、節約とはいえ自炊にしたことをちょっとだけ後悔。持参したものをたらふく食べてやりました。
日が暮れてランプに明かりが灯り、石炭ストーブの暖かさに包まれると、年季の入った柱や階段、壁を彩る花の写真などが艶を増して、何ともノスタルジックな気分。外は凍てつくように寒いけど、小屋の中は優しく穏やかな時間が流れていました。
お腹も膨れたので、就寝前にお待ちかねの温泉タイム。硫黄の香りに包まれながら、時間いっぱいまで一人占めしました。
翌朝は一面真っ白。下手すりゃ山頂はホワイトアウト。それでも皆さん山頂目指して早々と出かけていったので、我々も行けるところまで行ってみることに。時折風に煽られてもストックで踏ん張れる程度、分岐の峰の辻までは道標頼りに何とか到達しました。ここから山頂までは約30分、視界は5mもなくまるで牛乳瓶の底。そして予想される強風。無理は禁物なので下ることに決めました。
峰の辻から勢至平まで小屋を経由せずに下りれますが、何せ視界が効かないもので完全にGPS頼り。久しぶりにハラハラドキドキの感覚を体験しました。無事に分岐まで来ると、さっきの緊張感はどこへやら、空もみるみる明るくなり春の様相でした。ここから一気に下り登山口へ。風は相変わらず強いままなので、体が冷えないうちにスキー場からすぐの奥岳の湯へ直行しました。数年前にできたピカピカの日帰り温泉で、ほんのり硫黄が感じられるお湯でした。
下山後は岳温泉名物・成駒のソースカツ丼で締め。素朴な味で美味しいのですが、かなりボリューミィ。今回はペロリでしたが、以前は食べきれず持ち帰りした記憶があります。カレーやラーメンも好評のようなので、少食の方はそちらが良いかもしれません。
満腹になったはずなのにやっぱりデザートは別腹。近くにある美味しいチーズケーキ屋さん・風花で今度こそ締め。また消費カロリーより摂取カロリーの多い山行となってしまいました。