おとな女子登山部レポート沢始め~丹沢・水無川本谷

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
日程
2022年06月01日 (水)~2022年06月01日 (水)
メンバー
山仲間2名
天候
晴れ/曇
コースタイム
戸沢山荘(60分)F1(60分)書策新道出合(分)F8(90分)塔ノ岳(30分)政次郎尾根分岐(90分)戸沢山荘
コース状況
・戸沢山荘トイレあり(紙なし)、駐車場あり。
・F1(10m)左壁登攀、F2(5m)右壁登攀ハーケン数か所、F5(2段8m)左壁鎖に沿って高巻き&トラバース、F6大チョックストーン(5m)残置アブミ&お助け紐登攀、F8大滝(30m)右ルンゼ高巻き
・使用ギア…30mロープ、240/120/60ダイニーマスリング、アッセンダー、7mm7mアクセサリーコード、#2カムetc
難易度
Google Map

感想コメント

 シーズン初の沢は丹沢・水無川本谷にて。岩も苦手、水も苦手、ルーファイも苦手な私にとっては苦行の集大成のような沢登り。そんな沢に行くのは詰めた時の解放感がたまらなく素敵だから。苦労して登った先の景色が見たいがために、今年も重い腰を上げて最初の沢登りに挑戦してきました。

 水無川本谷は初心者向けの易しい沢とされていますが、なるべく水線を通るようにとの指令。登攀以外はトップを任され、後から飛んでくるダメ出しに一喜一憂しながらの修行山行となりました。
 F1、F2と登攀系の滝はロープを出してもらい中間で上へ。フォローで真ん中だと安心な反面登り応えに欠けてしまいます。その分自分だったらどう登るか、支点はどこを使うか考えながら貪欲に挑みました。
 小休憩後は核心の大きなチョックストーンのあるF6滝。右壁との間にスリングが垂れておりそこをアブミにして登ります。やってみたい気持ちはありましたが、先はまだまだ長いのでここもお任せ。登ってみたらスリングになかなか届かず、手足の長いメンズに先に行ってもらって正解でした。お助け紐を駆使しながらなんとかトップアウト。一番の核心でした。
 
 その後はロープをしまい小さな滝を越えて行きます。一際大きなF8・30m大滝が現れたら右の急なガレ場へ方向転換。掴んだ岩はすぐに剥がれ足下も決まらず、ここも言わば核心、そっと静かに抜けるしかありませんでした。
 再び沢へ下りてF9を巻き、ようやく沢が枯れてきた頃には既にお昼を回っていました。少し焦りつつも、最後の詰めは疲れと空腹でなかなか足が上がらず。仕方なくチェーンスパイクを装着して這うように急な尾根を詰め上げました。

 視界が開けて登山者の声が聞こえたら一安心。沢から上がったせいか、何度か登頂している塔ノ岳山頂は初めて訪ねたような感覚でした。
 装備を解除してお昼といきたいところでしたが、何となく不安に駆られシューズとゲイターを外してみると...やはりいらっしゃいました。シューズのタンの外側に2匹、ゲイターのジッパー部分に3匹のヤマビル。他の2人は無事なのにまた私だけ。ゾワゾワと同時に残念な気持ちがこみ上げてきました。出発前にこれでもかとヒル避けスプレーをかけていましたが、水で薄まってしまいその後詰めの尾根で狙われたのでしょう。幸い吸血はされておらず他の箇所にはいない模様。それでも安心はできなかったので、装備をくまなくチェックしてたらご飯の時間が終わってしまいました。

 登頂の喜びを味わう暇もなく気持ち悪いままの下山。浮かない表情をしていたら3回もスッ転んでしまい、メンバーに心配されました。この時はもう丹沢の沢になんか行くもんかと思いましたが、3日も経つと不思議とまた行きたい気持ちが沸き起こってきました。
 ヤマビルはもう仕方ないので、これを乗り越えて丹沢の名渓をできるだけたくさん巡りたいと思います。

フォトギャラリー

F8大滝。マイナスイオンを浴びます。

駐車場から塔ノ岳方面。

F1までは小滝が続きます。なるべく歩きやすいとこを選んで。

F1到着。左の立木横を高巻くのがスタンダードだそう。

巻かずに左壁をカムで登攀。

フリーで通過できるとこもあります。

緑がきれいだけどそれどころではない。

F5二段滝。

ザックがたまにひっかかる。

F6。大きなCSの右に残置スリングあります。

アブミに足が届かず苦労。

核心終わってなだらかな渓相。

かと思えばまだまだ登ります。

F8大滝。水量少なめですが近付くと圧巻の高さ。

高巻きはガレガレなのでプッシュしながら慎重に。

源頭付近にはヒメレンゲがたくさん。

F9?ここも巻きで。

振り返れば相模湾。大島も見えました。

キツそうに見えないけど地味に辛い詰め。

山頂でヒルとご対面。いつからいたの?

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