おとな女子登山部レポート屋久島縦走~花*花トレイル~
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2013年10月16日 (水)~2013年10月18日 (金)
- メンバー
- 天候
- 晴れ/曇り
- コースタイム
- 一日目:ヤクスギランド(160)大和杉(220)石塚小屋(避難小屋泊)
二日目:石塚小屋(50)花之江河(20)黒味分かれ(40)黒味岳(30)黒味分かれ(30)投石平(110)栗生岳 (30)宮之浦岳(25)焼野三叉路(70)永田岳(60)鹿之沢小屋(テント泊)
三日目:鹿之沢小屋(70)大石展望台(110)花山広場(180)花山歩道入口(90)大川の滝入り口
- コース状況
- ヤクスギランド内は、木道や階段が整備されており歩きやすいです。
ヤクスギランドを過ぎ、花之江河歩道に入ると山道らしい未舗装の道に変わっていきます。アップダウンが連続し、木の根や大きな花崗岩による段差が増えます。足を高く上げ、手を使いながら登る箇所が多く、標高差の割に体力を使います。
黒味岳から宮之浦岳、永田岳へのルートは岩場が多く、ロープや梯子もあります。一枚岩をよじ登るような場面もあり、ボルダリング?と思うような箇所も。ロープも付いていますが、足場をしっかり確保しながら慎重に行きましょう。また、岩場以外でも相変わらず大きな段差が多く、道が荒れていることもあるので気を抜けません。
鹿之沢から先の花山歩道は、初日の花之江河歩道と似たコンディションです。1000m以上の下りになりますので、足を痛めないように気をつけましょう。また、最後の林道歩きも長いのでバスの時間に間に合うよう余裕を持って出発して下さい。
屋久島は水の島。全体的に渡渉箇所が多く、苔で滑りやすい箇所も多々ありますので、濡れた木などで滑らないよう注意が必要です。また、段差が大きいため思ったよりも体力を要します。時間に余裕を持って行動しましょう。道は、基本的には赤テープがしっかり付いているので迷いませんが、屋久島の中ではかなり人の少ないルート。うっかり見落とさないよう注意しましょう。
- 難易度
感想コメント
世界自然遺産の島、屋久島。
その屋久島の一般登山道の中で、最も原生を留めている道「花山歩道」。
ずっと憧れていたそのルート。どうせ行くなら、宮之浦岳や永田岳の頂にも立ちたい!屋久島の森の深さや大きさを最も感じることのできる道を選びたい!と思い、今回は登山者の少なそうな花之江河歩道から入り、宮之浦岳、永田岳を越えて、憧れの花山歩道に至るコースに挑戦しました。
屋久島は、水と巨木と苔の島。
花崗岩でできたその島は、海岸近くから2000m級の山がいくつも‘生えた’不思議な島。
「ひと月に35日雨が降る」と言われる所以は、この特異な地形にあるらしい。(台風の直後だったせいもありますが)屋久島で最初に思い知らされたことは、ここが水の島だということ。島中至る所を縦横無尽に流れる川。山に入ってもやはり同じで渡渉箇所がとても多い。歩いていると必ず目にする花崗岩。この島の土台であるというその石はとても栄養があるようには見えない。にも関わらず、これだけ豊かな森があるのは、この豊富な水のおかげなのだと気付かされます。
とはいえ屋久島の森で最も圧倒されるのは、やはり大きな木々の存在感。
巨大なスギを飲み込むヤマグルマ。そこに着生するシャクナゲやナナカマドといった沢山の木々たち。そして、その幹を覆いつくす分厚い苔。
何百年、何千年もの気が遠くなるような期間、ただ静かに生きるための長い戦いを続けている姿に、胸が熱くなります。
霧が出ると、木々や苔の呼吸が感じられそうなくらい、むっとした空気に圧倒されるのはこのためかもしれません。なんだか時間の流れも違っているような気さえします。。
大きな段差に辟易しましたが、屋久島の森をじっくり歩いてみたい方にはとてもオススメの道です。
宮之浦岳・永田岳山頂はガスってしまい真っ白でしたが、晴れていれば豊かな森歩きもキレイな稜線歩きも楽しめる素敵なルート。すっかり屋久島の魅力にやられてしまいました。今度はシャクナゲの季節に歩いてみたいです。あと、今回は台風の影響で断念しましたが、屋久島は海もすごいんです!!ぜひ、どっちもお楽しみあれ☆