おとな女子登山部レポート神須ノ鼻 ~トラッドクライミングの聖地へ~

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投稿者
スカーレット (おとな女子登山部)
日程
2016年02月27日 (土)~
メンバー
中部3名
関西2名
岡山・広島3名
天候
☀ときどき☁
コースタイム
日帰り

須野トンネル-(20分)-懸垂開始ポイント―(懸垂下降55m 1分)―神須ノ鼻-(ユマール55m 7分)-懸垂開始ポイント―(25分)-須野トンネル
コース状況
前日から寒気が入ったおかげで、非常に涼しく2月上旬並みのベストコンディションで楽しめました。
高波の時はビレイどころではないようでしたが、今回はその心配もなく・・ほっ。

次の日登ったメンバーから話を聞くと、半袖でも汗ばむほど暑かったとのこと。
冬でも暑さ対策が必要。

岩の状態(乾き具合)も良い。
岩は花崗斑岩で、手を入れるとギザギザしておりテーピング(指も)必携。
指の第2関節がぎりぎり入るような狭いクラックが多い。

山と渓谷社さんの「日本100岩場4 (東海・関西)」にはまだ載っていない開拓直後の岩場のです。
場所は楯ヶ崎の数㌔北。


荷物を担いだ状態で
懸垂下降(ラッペル)・登り返し(ユマーリング)が正しくできる事。
また、そのギアを持っていることがアプローチの条件。
漁船で送ってもらうこともできるようですが、値段が高い。
難易度
Google Map

感想コメント

三重県熊野市にある、美しい岩場に行ってきました。


その岩場を表現する言葉が見つからない。
とにかく、グランドアップで開拓された美しいラインを見ると、一つ一つに感動を覚えます。


波の音を聞きながら、クライマー達のトライを目に焼き付けることに必死だったので
あっという間に時間が過ぎ、自分が登った記憶があまりないのが残念。
開拓者O氏やいくつも初登されているM氏も来ておられ、素晴らしい登りを拝見しました。

終始なごやかな雰囲気で、緊張がほぐれて楽しませていただきました。


今回は、経験豊富なメンバーが多かったこと、名張や瑞浪にてクラックのラインを今シーズンに何度か練習できていたこと、師匠のやさしさなど偶然が重なり実現しました。
クラック師匠と、当日おられた経験豊富なトラッドクライマー達、ユマールを貸してくれたGRスタッフ丹下にこの場をお借りして御礼を申し上げます。


トラッドクライミングはボルトに頼らないクライミングのこと。
典型的なものとしてクラッククライミングがあります。
以前、名張のクラッククライミングデビュー戦を、ブログで紹介しました。
http://yama-osusowake.hatenablog.com/entry/2014/11/24/140655


「指で安定的にジャムを決められること」「カムを的確にセットできること」がトラッドクライミングの醍醐味でしょう。

【神須ノ鼻は細めのクラック主体の中上級者向きのトラッドの岩場である。ボルトは各ルートの終了点以外には一切無い。全般的にプロテクションは難しいものが多く、的確なセット技術が要求される。】  
free fanより抜粋

とある通り、
すべてグランドアップスタイルで開拓・初登されている「神須ノ鼻」は、トラッドスタイルでオンサイトというのが岩に対する敬意の示し方・至高の喜びを感じる瞬間なのかもしれない。


しかし、フィンガークラックの経験が極めて少なかったため、すべてトップロープ(TR)で登らせていただくことに・・・出直してきます!!


今回登ったルートは

 ますらを 5.10+ T1
 みたま  5.11-   T1
 梓弓   5.10   T0
 いはくら 5.11+   ×  (しびれます)
 渡津海  5.10 T0

※Tはテンション、その右はテンションの回数。
 スタンス(足が置ける場所)が多いルートを中心に登らせていただきました。
 「いはくら」は最低5年はかかりそうです・・・


用語説明はきりがないので、今回は割愛させていただきます。

フォトギャラリー

トラッドクライミングの聖地へ

アプローチの最後は急な下り。懸垂下降の準備を完了して、下る。

クラック師匠の装備の一部

ロケーション抜群!潮騒が心地よい。

トラッドクライマー。ほんとに動きが美しい。

見とれてしまいます・・

スカーレット「みたま」挑戦中。核心部はフィンガークラックからハングに切り替わるところ。

岩もクライマーもかっこいい!花崗斑岩ファンになりそう。

スカーレットのカタナ。今シーズン酷使したので、もうリソールに出せません・・

最後まで潮騒を感じる。帰りたくない!!

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