山の辞典 : や行

山スキー(やますきー)

ゲレンデスキーのように人工的な手段でコース整備がされていない山々をスキーを利用して登山すること。深い雪ではつぼ足やワカンに比べ機動力がある。富山県の北アルプスでは昭和初期には登山の手段として用いられていた。登高時はスキー滑走面に後退防止のシールを貼り、バインディングは踵が上がるように切り替える。滑走時はシールを取り外しバインディングの踵を固定して通常のスキーのように滑走する。近年、高山の稜線から急斜面を滑降する事に特化したエクストリームスキーを志向する者もあるが、山スキー(バックカントリースキー)は広範囲の山岳地帯を豊かな積雪を利用して楽しむものである。したがって、積雪期登山の基礎知識と技術、経験をもつ事が望ましい。