おとな女子登山部レポートここはアルプス!? 越後三兄弟長男・中ノ岳

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
日程
2015年08月06日 (木)~2015年08月07日 (金)
メンバー
GR新潟 田中、村田
天候
曇り→晴れ
コースタイム
1日目 十字峡(240分)五合目・日向山(70分)
    七合目(80分)九合目・池ノ段(20分)
    中ノ岳頂上(5分)中ノ岳避難小屋
2日目 避難小屋(150分)小兎岳(40分)兎岳(30分)
    大水上山(30分)丹後山(80分)三合目(85分)
    栃ノ木橋(40分)十字峡
コース状況
・十字峡登山センターに水場なし。自販機も故障中です。
 一合目~二合目間の水場は土砂崩れにより水は取れませんでした。中ノ岳避難小屋のタンクの天水は割と豊富でした。

・中ノ岳~兎岳の笹原は滑りやすい急坂で切れ落ちた部分もあるので慎重に。

・丹後山~十字峡の四合目から三合目の間でハチに襲われました。木の根元に巣があるようなので厳重注意です。

・ブヨやアブがたくさんいるので(特に朝方は大量発生)、虫除けネットは必需品です。
難易度
Google Map

感想コメント

 越後三山最高峰の中ノ岳。そのどっしりと落ち着いた山容は、三兄弟の長男の威厳が漂っているようでした。にも拘わらず名前のせいか、山麓の魚沼平野からは見え辛い位置にあるせいか、あまり人気がありません。今回は猛暑の中、敢えてこの山を選択し、山の厳しさと雄大さを味わってきました。

 スタート地点からいきなり急登が始まり、おまけにブヨやアブと仲良く戯れながら登る羽目となりました。太陽が出て稜線が開けると暑い暑い。三合目あたりですでにシャワーを浴びたように汗をかいてしまい、皆口々に十字峡にダイブしたいだの言いだす始末です。それでも五合目に来ると無風の樹林帯は終わり、今度は涼やかな草原の中を進みました。六合目過ぎからは再び急坂ですが、ガスがかっていたことと、色とりどりの高山植物が次々に現れたことにより気分良く歩けました。
 九合目ではまた風景が一変。緑と岩のまるでアルプスのような景色が広がりました。そこから少し登り8時間近くかかってようやく山頂に到着。登りから解放され皆安堵の表情を浮かべてました。

 小屋は幸運にも誰もおらず貸切状態。まだ14時過ぎでしたが空腹に耐えきれず、早速調理に取り掛かりました。頑張って運んだ甲斐もあり、質素なメニューながらお腹も心も大満足。当然眠気が襲ってきたのでそれからはお昼寝タイム。夕暮れ時にタイミング良く目覚めたおかげで綺麗な夕景を見ることが出来ました。

 翌日は2時起床、強かった風も徐々に止んだのでまだ暗い3時過ぎに出発しました。道はかなり夜露に濡れていて、下りでは滑る滑る。ダイナミックに転げてしまい少し危うい場面もありました。同時にブヨのような蚊のような顔にまとわりつく虫が大量発生。小兎岳まではなかなかしんどい思いをさせられました。それでも、荒沢岳から昇るご来光と、モルゲンロートに輝く中ノ岳の勇壮な姿があまりに見事で、痒みも靴の浸水による不快感も吹き飛んでしまいました。

 兎岳を過ぎると丹後山までは緑の大海原が広がり、どこまでも歩いて行きたくなるような気持ちの良い道となります。丹後山の避難小屋テラスで再び休憩、濡れた靴を乾かしつつ、横になってしばらく開放的な気分を存分に味わいました。
 体力が少し回復したらここからは延々と下りの始まり。途中蜂に襲われ、大急ぎで駆け下ったせいか驚きの早さで登山口に到着しました。
 
 登りごたえ十分、変化に富み静かな絶景を楽しめる中ノ岳。トラブルもありましたが、友情も深まり大満足の山旅となりました。

フォトギャラリー

越後三山が長男・中ノ岳。右が次男・越後駒、左が末っ子・八海山。

十字峡登山口。お邪魔します!

若者は急登もへっちゃら。私はひぃひぃ。

高度感のある三合目付近。

六合目手前の池塘はまだ雪がありました。

七合目あたり。イブキトラノオやハクサンフウロなどお花がいっぱい!

山頂に到着。長かった・・・

中ノ岳避難小屋。広くて快適。

本日のメニューは具沢山うどん。

雲海に浮かぶ夕暮れ時の越後駒ケ岳。

荒沢岳から昇る神秘的なご来光。

岩あり、崖あり、なかなかスリリング。

朝日を浴びる中ノ岳。

ハクサンコザクラやコバイケイソウ咲く池塘の畔で一休み。濡れた靴下を乾かします。

兎岳目指して。

大水上山へ向かうハッピーロード。

利根川水源碑。大水上山手前の雪渓が水源のようです。大水脈に驚き!

中ノ岳が遠くなる。

大草原の小さな家・丹後山避難小屋。

終点の三国(さぐり)川。飛び込みたい~

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