おとな女子登山部レポート南紀のシークリフで新春岩場開拓
- 投稿者
- つじまい(おとな女子登山部)
- 日程
- 2021年01月03日 (日)~2021年01月03日 (日)
- メンバー
- 東秀磯さん
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 駐車地から20分
- コース状況
- 満潮時にはアプローチ核心となる。
カム0.4番くらい〜2番まで使用。ワンセットでOK
感想コメント
アウトドアであっても、できれば人を避けたいこのご時世。
11月に訪れた尾鷲「カナトコ」に味をしめた私たちは、次なる標的に向かった‼︎
場所は和歌山県新宮の近くで、海岸沿いにあるらしい。
東さんが、去年発刊されたばかりの磯釣り本でまた見つけてきた。
(ちなみに東さんは釣りはされない。)
大阪から車で片道4時間弱。紀伊半島をぐるっと反時計回りに走ると、非日常的な景色が広がる。
奈良県出身の私は海を見るだけで興奮するのだ。
通行の邪魔にならない駐車地があり、また、樹林の中を通るアプローチ道もすでに整備されていた。釣り人のためのものだろうか。
ちょうど到着した時間が満潮の頃で、海岸を歩くのに難儀したことを除けば、あっけなく目的地にたどり着いた。
東さんの作戦では、なんとかしてこの島の頂上に登り、懸垂下降しながら登れるラインを偵察する。
もう一度頂上まで行き、次は掃除とボルト打ち。
そして、ロープを引き抜き本番のクライミングを行う。
そんなにうまくいくものだろうか…?と疑心暗鬼になりながらも東さんについていった。
満潮のために、向かって島の右側から攻めることになる。
釣り人用と思われるフィックスロープが残置されており、それを伝ってトラバースする。
ルンゼのようなガレ場を登る(滑落注意)とコルに出てきて、さらに登っていくと頂上についた。
ちょうど、下から見ていたドームの上に出ることができた。
東さんの野生の勘は本当に人間離れしている。
作戦通りにルートの偵察をしたあと、掃除、ボルト打ちを行い、その間に私はクラック用のカムをプリセットした。
そして、本番。できれば一発で決めてしまいたい。
1ピッチ目は、私がリードで登る。
偵察でここかなと思った核心は、レイバックで気持ちよく越えることができた。
プロテクションは良きところで、とることができる。グレードはアルパイングレードでⅣ級かⅣ+くらいかと思う。
2ピッチ目は、ドームの垂直部分を登る。リードは東さん。
ボルトは2本で、他はクラックでプロテクションがとれる。
すんなりと登ってしまった東さんだが、最後のボルトから終了点までがこわかったらしい。
ここまでオンサイトで来たからには、私も落ちるわけにはいかない。
渾身の力を振り絞り、必死で登りきった。
詳しくはここには書かないが、ムーブがありとても面白いルートだと思う。
車で4時間、開拓に3時間かかったが、クライミングは30分で終了。
それは、何ものにもかえられない幸せな30分間だ。