近くて手強い山!定山渓天狗岳~ラクダ岩稜・東尾根
- 投稿者
- 小山田 隆博
- 日程
- 2015年03月31日 (火)~2015年04月01日 (水)
- メンバー
- 小山田(サッポロファクトリー店)
枝中(GRサッポロ)
他1名
- 天候
- 初日:晴れ風強し 二日目:曇り
- コースタイム
- ○初日
林道入口(20分)天狗沢(40分)天狗平(50分)ラクダ岩稜取付き(3時間)懸垂下降開始(50分)BC:天狗平
○二日目
BC(1時間10分)エプロンフェース(3時間)頂上(30分)天狗平(40分)林道入口
- コース状況
- 天狗平までの沢沿いはもちろんラクダ岩稜、エプロンフェース等各ルートまでの斜面に雪崩の跡あり、雪は締まって歩きやすいですが、雪崩には要注意。
ラクダ岩稜は3P目はアブミが必要。また残置は少なく、ハーケン、カムが有効。ビレイ点は潅木がありしっかりしています。
東尾根は急斜面のトラバース、雪庇の処理、ナイフリッジが連続します。今回はロープは2ピッチでしたが、条件によってロープの出す箇所、所要時間は大きく異なると思います。下降は中央ルンゼから天狗平経由。
- 難易度
感想コメント
春のアルパインを楽しみに定山渓天狗岳に行ってきました。今回は天狗平をBCに二日間で“定天”を楽しんできました。3月中頃から一気に暖かくなったこともあり、予想通り雪がだいぶ少なっていました。ただ、あちこちに雪崩の痕跡が有り、この山に入るのは改めて雪崩に注意しなければならないと思いました。
初日はラクダ岩稜。天狗平から見ると一番左手にあるその名のとおりらくだのコブのような岩が二つ飛び出た岩稜です。ブッシュと泥と脆い岩に苦戦しました。核心の1ピッチ目は枝中さんの素晴らしいリードで抜けたものの、フォローの僕はこれでややお腹いっぱい。そして2ピッチ目をリードしてさらに満腹。3ピッチ目はB君が満を持ししてトライしたものの、上部の人工のセクションでボルトの状態が悪くどうしても抜けられず。結局、風も強くなってきたことからここで終了としました。
二日目は雪稜ルートの東尾根。夜は雨も降って心配だった天気もなんとか回復。風も弱まり、初日よりもむしろいい条件だったかもしれません。東尾根は急斜面のきわどいトラバースや脆い露岩の登攀、ナイフリッジと雪稜の面白さがギュッと詰まった好ルートでした。状態が割と良かったのか、ロープを出したのは2ピッチ。予想よりもかなり早く、ちょっとあっけなく頂上に辿り着きました。
冬の定山渓天狗岳はスケール感こそやや物足りなさを感じますが、手応えのあるアルパインルートがいくつもあって、札幌中心部から1時間足らず、まさに近くてトレーニングに良い山です。
フォトギャラリー
・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。