深山の渓 奥秩父 和名倉沢を行く
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2016年05月14日 (土)~2016年05月15日 (日)
- メンバー
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 三峰観光道路駐車スペース(20分)和名倉沢入渓点(180分)通ラズ入口(40分)40m大滝下(300分)標高1320m付近ビバーク適地(160分)二俣(120分)和名倉山(270分)秩父湖
- コース状況
- 水量が多く、腰までは水に浸かります。滝の状況によってはシャワークライムになります。
巻き道には踏み跡やテープがありますが、緊張感のあるトラバースやガレ場が多いです。固定ロープがある場所もあります。巻きで危ないと感じたらすぐにロープを出した方が良いです。
ビバーク適地は随所にあります。2日目が辛くなるので、出来るだけ上流を目指した方が良いです。
焚き火後がビバーク適地の目印になります。焚き付けになるシラカバの樹皮が豊富にあります。
二俣を過ぎると、傾斜が増します。倒木も多くなり、遡行の邪魔になります。ガレ場も多くなるので、落石には注意して下さい。
下山に使用した二瀬尾根は看板やテープがありますが、破線ルートになっています。地形図で場所を確認しながら、歩いて下さい。この時期は歩き易かったですが、夏になればヤブが増えそうです。
- 難易度
感想コメント
奥秩父の和名倉沢に行ってきました。
和名倉沢は前々から一度は遡行してみたいと思っていた沢です。
和名倉沢は深い森林の中を多くの滝を掛けつつ豪快に流れ下る沢でした。水量の多さ、滝の多彩さ、谷(山)の深さはどれも素晴らしかったです。水と森が豊富な奥秩父を代表するそんな沢でした。
奥深い位置にあるため、遡行に1日以上、下山に半日以上掛かりました。沢でのビバークは解放感にあふれ、自然を間近に感じることができます。
1日目はまず大洞川に架かるつり橋を渡り、踏み跡をたどって和名倉沢に入渓します。弁天滝、ゴルジュ内6m・8mは踏み跡に沿って巻きます。この辺りは楽に巻けます。その後も滝が多く現れますが、問題なく通過できます。
しばらく遡行すると、通ラズに着きます。左から巻きますが、トラバースでいやらしい個所があります。固定ロープも設置されていました。沢に戻る時には念のため懸垂下降しました。
直後に2段40mの大滝が出現します。水量も多く、かなりの迫力です。右のガレルンゼから巻きます。ルンゼ内は落石や足場に注意してください。途中から右の尾根状に逃げれます。その後はテープに沿って歩くと、大滝上に出れます。
大滝上で船小屋窪が出合います。出合いには30mの滝があります。その後、15mの滝が現れるので、この滝は左から巻きます。ここも足場が悪いので、トラバースには注意が必要です。
しばらく遡行すると、3段5mが現れます。ここは左から巻けます。次の2段8mも左から巻きますが、この巻きは要注意です。ガレ場を登るので、落石に注意してください。また固定ロープが垂れ下がっていますが、支点の木が腐っているので使わないようにしましょう。この辺りになると疲れているので、ロープを出しました。かなり大きく巻きます。
その後ビバーク適地を見つけて、この日の行動は終了にしました。
2日目は朝から腰まで水に浸かりました。巻きが必要な滝が数か所ありましたが、難しい場所はありませんでした。
和名倉山に行きたかったので、二俣は左に入りました。二俣以降は傾斜がきつくなり、段々と水量も減って、源頭の様相になります。倒木が多いのが厄介でした。沢を詰め切ると、平坦な地形の和名倉山近辺に出ます。踏み跡をたどると、15分ほどで和名倉山に到着します。
下山は二瀬尾根を使用しました。破線ルートでしたが、看板やテープが多かったです。
2日間、疲れましたが、充実した沢登りになりました。憧れの渓は楽しかったです。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。