梅雨の晴れ間にマルチピッチ 錫杖岳~注文の多い料理店~
- 投稿者
- つじまい(おとな女子登山部)
- 日程
- 2019年06月26日 (水)~2019年06月26日 (水)
- メンバー
- 2名
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 槍見館→(60)→錫杖沢出合→(30)→注文取付き
終了から懸垂3回→(120)→槍見館
- コース状況
- 槍見温泉脇から笠ヶ岳クリヤ谷登山道を辿る。
錫杖沢出合から北沢を詰めて取付きへ。
下山は前衛フェースをまわりこみ1ルンゼ直下の道を下りたが、倒木多く荒れていました。
北沢の雪渓は無し。
装備 60mダブルロープ
キャメロット#0.3~#4×2セット,#5×1,
マイクロカム×2,アルパインクイックドローいっぱい 等
白山書房「新版日本の岩場 下」参照
感想コメント
錫杖岳へクライミングに行ってきました。
2日間の予定でしたが、翌日は大雨予報だったので、日帰りライト&ファスト。
夜大阪を出発して、4時過ぎには歩きはじめました。
今回登るのは、大人気ルート「注文の多い料理店」。
錫杖岳烏帽子岩前衛フェースの左方カンテから向かって左奥に回り込んだ北沢側フランケに位置します。
中央の顕著なコーナーを登るオールフリーのルート。
錫杖は、冬に1度来ただけなので、とても楽しみにしていました。
心配していた雪渓も全く無く、荷物も軽いのでアプローチはラクラク。
あっという間に取り付きまで。
早速、私のリードで登り始めます。
60mロープだったので、トポ上1ピッチ(Ⅳ)~2ピッチ(5.8)をつなげました。
階段状に見えるフェースは思ったより悪いし、カムが重たく緊張しました。
いいところにあった残置ピトンは迷ったが使わなかった。
草付テラスの終了点は無視して、そのまま左上する。
フレーク状のクラックはバランスが悪く落ちるかと思いましたが、
なんとか耐えてテラスへ。
トポには「枯れ木テラス」とあるが、枯れ木は見当たらなかった。
トポ上3ピッチ目(5.8)はハングしたクラックを越えるルート上核心となる。
パートナーが無理やり5番を突っ込んだあげく外れなくなってしばらく知恵の輪していたり、
苦労して抜けたハングの上でスリップしてフォールしたり(私のカムで!!)
ドタバタでした。
フォローの私は楽しく登らせていただきました。
トポでは枯れ木テラス~水平テラスまで1ピッチとされているが、実際にはその中間に終了点があり、
地蔵テラスとよばれている。ここでピッチをきりました。
パートナーが続けてリードしてくれたので、その小さなテラスに座りながら快適なビレイ。
こういうときにエーデルリッドの「マルチピッチシューキーパー」はとても便利です。
楽しいワイドクラックの最後は、ハング下を微妙なトラバースで抜け、水平テラスへ。
トポ上4ピッチ目(5.8)のダブルクラックは、リードしようと思っていたのですが、
目の前にすると自信がなくなってしまいました。
実際フォローで登っても危ういかんじだったし、上部の草付はプロテクションも取りづらくランナウトしてたのでやめてよかったかもしれない。
ですが、自分に負けたのが情けなかったです。
5ピッチ目(Ⅳ )はリードで。
プロテクションの取りづらいスラブを越えると、あとは階段状で「左方カンテ」ルートと合流します。
最終ピッチはⅢ級のほぼ歩きでトップアウト。
ここまで来ると、南側の展望が一気に開け、焼岳から槍穂の大展望が目の前に!
感動しました。
去年、1人で焼岳から日本海まで縦走したのを思い出して、
パートナーに「わたしあそこ全部歩いたよ」と言うと、「知ってる」と冷たく返されました。
この日は快晴で暑くも寒くもなく、岩のコンディションも最高でした。
こんな日に貸切りだなんて、とても贅沢です。
下山後、飛騨牛を食べてクマ牧場に行きました。錫杖、大好き。
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