ドロミテクライミングツアー⑤ サッソ・ポルドイ マリアカンテ
感想コメント
ドロミテ五日目。
パッソポルドイの駐車場からみると目の前にドーンとそびえ立つのがサッソポルドイの南壁。
その中でも一番人気のルートが「マリアカンテ」です。全10ピッチ。
なにより、トップアウトしたあと、ゴンドラで下山できるのが最高です。
ゴンドラに乗ってからアプローチすることができますが、私達は下から登っていきます。
ハイキング道を一時間ほど歩くと取付きです。ハイカーの方もたくさんおられました。
連日のマルチピッチで私はもうかなり疲れていたのですが、1ピッチ目をやりました。
今までの他のルートより明らかに難しく、Ⅳ級でこんなに・・・と思いながら登っていると、案の定ルートを間違っていて、ここにきて初めてテンションをしてしまいました。(泣)
ドロミテに来てからずっとオンサイトだったのにやってしまいました。
敗退用のスリングがかかっていたので、よく間違えられるのかもしれません。
がんばってトラバースし本来のルートに復帰。
フォローで登ってきたパートナーに「岩というキャンバスに自分のルートを描いたの」みたいなことを言ってみるも、冷たい目で見られました。
2ピッチ目はパートナーの番で、かなり傾斜の強い核心ピッチ(といってもⅣ+ですが)。
一カ所だけジムの5.10cくらいのムーブが要求されます。
マリアカンテは80年前くらいに初登されたルートですので、当時は登山靴で登られていたことを考えると驚きです。
3ピッチ目もやはり私のルートミスで、しっかり目に怒られてしまい、疲れているんだったらやるな、と言われてしまいました。
なので、後半はほぼフォローで登りました。
疲れていることを抜きにしてもルートファインディングは難しいと思います。
グレード表記のない最後の部分も案外悪く、何にもないところでロープいっぱいになったりとヒヤヒヤものでした。
このルートは、最後に展望台からの大注目をあびながらトップアウトします。
目立ちたがり屋のパートナーはうれしそうにポーズを決めていましたが、
恥ずかしい私は、本当に早くしてほしい、と心から願いました。
ゴンドラ駅のH鋼をつかんで終了です。
手すりを乗り越えるとたくさんの人から拍手喝采。
本当に恥ずかしい・・・そんなルートでした。
ギアを整理していると、若者がロープを触りにきたり、「私はマリアカンテに二回登ったのよ」という年配の女性がおられたりと賑やか。
ケーキとカフェラテでお茶し、ドロミテが全て見渡せる最高の展望を楽しみました。
この日は、ベースを変え、セルバという村に移動しました。
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