百軒茶屋からの棒ノ嶺　

お店にいると、お客様から「小さい子供連れの山登りに、いいところありませんか？」と
お問い合わせを頂くことがよくあります。

子供とはいえ、高低差も少なく登り応えのないルートでは面白くないでしょうし、
かといって大人でも大変なところもマズい。。。
高速道を利用するなどしてアプローチが遠すぎるのも良くないでしょう。

そんな時にお勧めするルートのひとつが、今回の棒ノ嶺（棒ノ折山）です。
高低差・約６００ｍ。子供の脚でも往復約３時間で戻ってくることができる手頃な山です。

でも手頃な割には、沢沿い～植林帯～急登～開けた山頂と、変化にも富んでいて飽きさせに
くいところもあったりで、まさに【丁度いい山】でもあるのです。

今回の百軒茶屋からのルートは名栗湖側からのルートに比べ、裏ルートといった感じ。

とはいえ、道自体が荒れているわけでもアプローチに難があるわけでもありません。
おそらく渓谷や滝といった見所が無いからかもしれません。。。

山慣れしている大人には、少し物足りないルートではありますが、そうでない子供にしてみ
れば滑りやすい石や段差の大きい岩などは、かなりてこずるようです。
これでは山歩きを楽しむ余裕もなくなってしまいます。

子連れの場合は、集中力が切れる前に登りきれて難所の少ない百軒茶屋ルートが、おすすめ
です。

大まかにルートを紹介します。

駐車場の先、道路脇の道標に従って沢を渡って対岸の登山道へ。
よく手入れされているワサビ田を過ぎて谷をつめていきます。
やがて登山道は沢を離れて尾根への斜面に。
細かいつづら折れを繰り返し、直登の階段を登りきると明瞭な尾根にでます。
杉の植林帯をどんどん登っていきます。
いつのまにかまわりの木々が広葉樹の林に変わってくるとなだらかな広尾根に。
あとに控える急登に備えてここらで休憩をとりましょう。
体を冷やさないようにジャケットなどを羽織って保温して、失われた糖分やミネラルを補給
します。
最後の急登をがんばれば、やがて木立ちの間に青い空が見え始めてきます。
小さなブッシュを抜けると、ぽっかり開けた山頂です。
東屋やベンチのある山頂は北側の展望がよく、遠くまで見渡せます。


これから一ヶ月もすれば紅葉の季節です。
初心者、お子様連れのやまのぼりに、ぜひ出かけてみてくださいませ。