さらに新ルート開拓 南紀の岩場
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この岩場に3度も訪れることになるとは!
南紀のシークリフで新春岩場開拓
南紀の岩場でワイドクラックを初登
今日の目当ては、この岩場全体をつなげて登る壮大なラインである。
ボルトを打つに当たって、下から攻めるか上から攻めるかを東さんと相談し、
頂上から懸垂しながらラインを見定めることになった。
まずは濃い藪を越えて頂上まで行けるのか不安があったが、行ってみるとまるで人間が通ったような踏み跡がみられた。
これは、獣道だと東さんが教えてくれた。
もし道に迷ったときに、こんな明瞭な道を見つけたら喜んで行ってしまうだろう。こうして道迷い遭難は起こってしまう。
頂上まで登ると、直径5cmほどの立ち木を支点に東さんが懸垂をはじめた。
以前はそんな大胆な行動に「え、東さんちょ、まっ」と動揺することが多かったが、もう慣れてしまった。
植生の詳しさと開拓のスピードは比例するらしいです。
5m程下りると岩の先端にきたが、上からぶら下がっていると目指す方向が全然わからない。下から眺めるのとでは全く様子が違うから、すごく難しい。
特に上部は脆く、終了点の場所を選ぶのに難儀した。
岩がやわらかいので、ドリルで穴を開けるのは問題ないが、ハンマーでボルトを打ち入れる作業に時間がかかってしまう。
「あの(木村)伸介(さん)にも早いって言われてる」と東さんが自慢するが、本当に早い。私が20回打たないといけないところを東さんなら5回だ。
ボルトを打ちすすめていくと、向かって右側にルートをつくるつもりが、先日Mさんが初登したルートに合流するようなかたちとなった。
東さんの斜めクラックの初登を見届けたあと、新しいルートにトライした。
Mさんのルートを楽しく登っていくと、今回新たにつくったルートに突入。
掃除が足りず大変おそろしい思いをしたが、ボロボロの壁に必死にしがみついてなんとか登りきった。
このルートの途中の岩棚にある植物が「石斛(せっこく)」という蘭の仲間だと教えてくれた。
この蘭が咲くのを見てみたい気もするが、今の季節で半袖なら、その頃は暑くて登れないだろうなと思う。
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