リベンジ野猿返し

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投稿者
るんちゃん(おとな女子登山部)
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日程
2021年09月28日 (火)~2021年09月28日 (火)
メンバー
銀座店スタッフ
天候
晴れ/曇り
コースタイム
駐車スペース(20分)1Pスラブ(30分)2Pフェース(45分)4P凹角(30分)5Pピナクル(40分)6Pバンド(30分)7P樹林帯リッジ(30分)8P樹林帯リッジ(30分)終了点(30分)駐車スペース
コース状況
・廻り目平キャンプ場へ行く道の途中左手に「大弛峠へ至る」と書かれた看板があります。その道を10分程走ると左手に野猿返しの岩峰が見えるので、その周辺の路肩に停めました。
・増水時は渡渉注意。渡渉後、2つのケルンを過ぎるとシワシワのスラブが出てきます。
・ピッチは全部で9P切りました。凹角~ピナクルを繋げて登るのが一般的のようですが、ロープが重くピナクル手前で切りました。
・支点は1Pの右側上部のペツルのみ。以降は木やクラックのナチュラルプロテクションで取ります。
・6Pバンドではなく稜線を辿るルートもあり。
・後半の樹林帯のリッジはピッチ切らずにコンテで進む人も多いようです。
・懸垂は25m。終了点の木に残置ロープ、カラビナあります。
・下山の踏み跡は明瞭ですが急で滑ります。
難易度
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感想コメント

 小川山の野猿返しは、おとな女子登山部メンバーで昨年登ったルート。その時は全くマルチのシステムを理解していないまま、ただ連れていってもらっただけでした。中間登攀では本当の意味で登ったことにはならないので、今回はリベンジを兼ねて再挑戦してきました。
 初級者ルートとして紹介されている野猿返し。核心ピッチは5.7程度ですが、オールナチュラルプロテクションで、ロープの流れを考えないと重くて苦労する、初心者にとってはちょっぴり辛いルート。落ちるわけにはいかないので、核心と出だしはお任せして、3Pほどリードさせてもらいました。

 廻り目平への道を左に枝分かれして、狭いダート道を走ること10分。車を降りるとすぐに、最初の核心の渡渉が待っています。去年は渡渉に失敗し靴下を濡らしてしまったので、今回はきちんと替えの靴下を用意した上で望みました。すると飛距離わずか1mのポイントを見つけ、あっさりと対岸へ。拍子抜けしつつも、目印のケルンを見落とさないよう注意深く辺りを見回します。誤って懸垂の下り口まで行ってしまい、初っ端から野猿返しを食らうパーティーもいるので、上に行きすぎないよう慎重に歩きました。無事ケルンを見つけて、見覚えのある縦シワクラックの入ったスタート地点にたどり着くまで約20分。多少のロスはありましたが、まずまずのタイムで到着しました。

 1P目のこのスラブは、右上にペツルのボルトが打ってありますが、それを目指して登るとクラックにはまってしまうようです。左のスタンス沿いに登って、上の木で支点を取るのがおすすめとのことだったので、当然私は左へ。貸し切りかと思ったら、後続の方が来たので慌てて離陸しました。
 スラブの反対側を、一旦右下にクライムダウンして2P取付きへ。先ほどより立った岩壁、フェースをリードで登ってみることにしました。ホールド、スタンスは豊富なので問題ありませんが、距離があるのでやっぱり怖さを感じてしまいます。あと2mのコールがかかったので、登り切ったところで支点を作りました。それにしてもロープが重い。ここはフォロー側に向き直って、肩絡みで綱引きするような格好でビレイすることにしました。
 
 3P目のリッジに乗り上げると、早くも立ちはだかる核心の凹角とその上のピナクル。前回はこのピナクル越えが怖かったので、できるだけ早く抜けたかったのですが、ロープが大きくトラバースしていて、ピナクルの上から引き上げるのは少しリスキーと判断。重さに引き込まれて落ちるのを避けるため、一旦ピッチを切りました。以前と違うところで切ったので若干動揺してしまった私ですが、三点からの流動分散でしっかりとカムを決めてくれたIちゃんのおかげで、安全に越えることができました。
 核心を越えたので再びリード。6Pは浮石をそっと避けた後、右下のバンドに下りました。一見何てことない狭い道にしか見えませんが、足下は悪く触った岩が剥がれたのでヒヤヒヤ。ここでも流れは悪く、一旦下がって再び上に流れたので、ロープの重さに一苦労。頑丈な木で固定してここも肩絡みで引き上げました。足下が広く安定していれば腰絡みもありだそうです。

 この先は藪のリッジ越え。後続の方はロープをしまってフリーで登り出したので先を譲ることに。私たちは最後までスタカットで2Pで登りました。
 ゴールの懸垂点、日立のCMの木にそっくりな立ち木が見えたので、ここでようやくお昼休憩。登ってきたルートを見下ろしながら安堵のひとときを過ごしました。
 懸垂で下りた後は踏み跡を滑るように下ります。かなり急なので何度かすってんころりんしながら渡渉点まで戻りました。しかし渡ったはずの渡渉点が見つけられず、新たなポイントを探すことに。ゴール目前で濡れたくないので、仕方なく最初に目をつけていた丸太を跨いで対岸へ渡りました。

 帰りはお決まりのナナーズでお土産を物色。なんとレタスが99円でこの日一番の驚きでした。(2個目からは160円だったような...)去年初めて食べて、その美味しさに感動した辛味噌とセットで購入し、ほくほくしながら帰路に着きました。
 前回よりは内容の濃い山行でしたが、また新たな課題が盛りだくさん。経験を積んで、核心もいつか自分のカムで決めて登ってみたいです。

フォトギャラリー

ロープが重くて腕がパンパンです。

行きは丸太は使いませんでした。

野猿返しが木の間から見えます。終了点のこの木なんの木もバッチリ。

目印のケルン。

1P目スラブ。リードのIちゃんはクラックができるので右から。私はできないので易しい左側から。

1P目はリードお願いしました。

2P目は私がリード。同じマムート8ミリの色違いです。

2P終わったとこから核心のピナクルを確認。

3Pはリッジの歩き。

凹角手前で一度切ります。

前もここでポーズとったな。

核心突入。まずは凹角越え。

練習のために後半もピッチクライミングで。

ゴールまであとちょっと。

川上村のレタス畑が見えます。

降りる前に一休み。この木なんの木をバックに。

懸垂点。セルフは最近ペツルのコネクトアジャストを愛用してます。

さあさあ、あっという間に下りますよ。

下山中にドクツルタケ発見!

最後は丸太で渡渉。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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