冬の定山渓天狗岳②:デルタフェース岳朋会ルート
- 投稿者
- 小山田 隆博
- 日程
- 2022年02月04日 (金)~2022年02月04日 (金)
- メンバー
- 小山田 他1名
- 天候
- 晴れのち曇り
- コースタイム
- 天狗沢出合い(1時間)天狗平(2時間)デルタフェース岳朋会ルート取付き(6時間)デルタの頭(1時間30分)天狗沢出合い=下山
- コース状況
- 天狗平までは狭い谷中を歩くので雪崩に要注意。デルタフェース基部には斜面に大きな亀裂が有り、ここも雪崩に注意しながらデルタフェースに近づきたい。
なお白井川の渡渉は今回はスノーブリッジがしっかりと掛かりスノーシューで問題なく渡渉できた。
○岳朋会ルート
デルタフェース右手のルート。1ピッチ目は人工を交えた30m。2ピッチ目はホールドは細かく微妙なバランスを強いられたりと核心ルート。今回はルート上にかなり積雪があり、除雪も含めて前回よりも難しく感じた。残置もところどころあるが、イボハーケンを多めに持っていくと安心だろう。カム類はあまり使う箇所がない
- 難易度
感想コメント
先週に引き続き定山渓天狗岳に行ってきました。自宅から1時間かからずのアプローチはやはり楽ですが、シビアなルートの多い山です。今回は天狗平から見ると黒々としたフェースが威圧的な『デルタフェース』岳朋会ルート。2年前にも来てますが、核心部ピッチをリードしたくて再訪しました。
デルタフェース取り付きまでは白井川の渡渉も含めて問題なし。雪崩に十分な注意を払いつつスノーシューで進む。1ピッチ目はデルタフェース初めてのパートナーがリード。あぶみでゆっくり確実に登るが、4mほど登ったところであぶみに加重した途端、残置ピンが吹っ飛ぶ!落下はさほどしなかったがびっくりしました。あまり残置ピンを信用してはいけませんね。ハーケンを打ち直し、さらに直上し一旦傾斜がゆるくなったところにほボルトが有り、ここでピッチを切ってもらう。
ところが、1ピッチ目の終了点は実際にはもう10mほど上部。自分の指示ミスでした。このあたりからルートに雪が詰まっている箇所があり、不安定な状態での除雪に時間を取られることに。
リードを交代してもらいジリジリとロープを伸ばすがかなりの時間を要する。緊張感あるトラバースをこなし、直上する部分も露岩とバイルの刺さりの悪い泥付きに苦戦。イボハーケンをあまり持ってこなかったのも少し失敗だった。ようやくデルタの頭まで抜けたところにはすっかり日が傾いていた。頂上はもう諦め、立木で懸垂下降して中央クーロアール取り付きに降りてクライミング終了。スノーシューを回収し、天狗平に戻る頃にはすっかり暗くなりここからはヘッドランプで帰りを急いだ。
車についたのは17時すぎ。久しぶりに10時間を超える行動となったが、充実した疲労感。ピッチの切り方のミスやギアの選定ミス、除雪の状況等々、色々と考えさせられることも多い山行だった。
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