3度目の正直 雨飾山(百名山)

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
家田 森
浦和パルコ店 店舗詳細をみる
日程
2011年06月08日 (水)~
メンバー
浦和パルコ店 家田
浦和パルコ店 林
天候
快晴
コースタイム
山田旅館5:00‥‥6:05雨飾高原キャンプ場6:30‥‥7:15ブナ平7:20‥‥8:10荒菅沢8:30‥‥9:25笹平9:35‥‥10:00雨飾山山頂11:00‥‥11:30薬師尾根分岐‥‥12:40中ノ池‥‥14:00雨飾山荘
コース状況
 さすがは豪雪地帯。6月上旬でもしっかり残雪が残っている。7月の山開き前でもあり、ルートも結構荒れている。天気が良く視界も良好だったので問題ありませんでしたが、トレースも分かりにくく、雪も腐っているところが多いので軽アイゼンでも足を取られて歩きにくい。今回は軽アイゼンとピッケル持参でしたが、特に新潟側を歩くには、ピッケル必携、12本爪の方が良かったか、ぐらいでした。長野県側は、雨飾山頂まで400m毎、11の区分で標を立ててくれているので参考になります。
 
 キャンプ場からすぐ所々雪の上を歩く。湿地の木道歩きから始まるが、その木道も雪で壊れてたり埋もれてたり‥‥その分ミズバショウが綺麗に咲いていました。
 2/11から尾根の急登が始まる。斜面がやや緩やかになり、ブナの大木が増えてくると、ブナ平。この辺りはまだアイゼンは付けませんでしたが8割以上雪の上でした。積雪約1m。長野側は人も入ってるだろうと踏んだのですが、あまりトレースも当てにならず、藪屋の私が道を失うこと数度。ガイドブックには荒菅沢から尾根への取り付きが分かりにくいとありましたが、僕らは荒菅沢への降り口を見過ごし、無駄に雪渓を直登、もうちょっとで雨飾山直下の岩壁にぶつかるハメになるところでした。
 さすがに沢のトラバースには軽アイゼンを使用。荒菅沢からの眺めは絶景でした。広大な雪渓、巨大な布団菱の岩峰、そして蒼い空。美しいコントラストに、この季節ならではの景観に、ただただ脱帽するばかり。
 荒菅沢からはまた急登。所々残雪も通過しましたが、軽アイゼンは使いませんでした。シラネアオイが励ましてくれる。笹平のピークまで来ると、あとは稜線漫歩。最後の一登りで頂上。もちろん360度の大展望。東に妙高の火打山、南には戸隠の高妻山。去年、一昨年に登った山で。西の白馬連峰や北の日本海は空気が霞んでよく見えなかったけど。気持ち良いピークで、きっかり30分お昼寝させていただきました。
 新潟県側への下山口、まず分岐に道標がなく30分ほど迷う。小さな鞍部から伸びる雪渓の先に申し訳程度の赤布が。先が思いやられる。案の定、少し歩いたらまた大きく急な雪渓に出くわす。対岸にルートが見あたらないので軽アイゼンとピッケルで慎重に下る。かなり急なのと雪が腐っているので非常に歩きにくい。しかもトレースが一切無く、赤布一つ出てこないので、このまま下っていいのかすら確証ももてずストレスもたまる。結局250m位下っただろうか。コースが確認出来て一安心。視界がきいていたのも良かったのだろう。 その後もずっと急なヤセ尾根、しかも山開き前のせいか結構荒れていてしんどい下りでした。
 雨飾山荘で衛星電話でタクシーを呼んでもらい(電話代100円)、糸魚川駅まで約40分、7400円。特急はくたか、新幹線MAXときを乗り継ぎ帰京しました。

 
難易度
Google Map

より大きな地図で 三度目の正直 雨飾山 を表示
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

 一昨年。単独雨飾山登山を目指して電車に乗り込むも、諸事情で断念。
 昨年10月頭。今回同行の林君と山田旅館に泊まるも、前日から季節外れの大雪。朝起きると車道にも10㎝以上の積雪。当然車の轍すらない中歩き始めるも‥‥波乱万丈の道行、そして敗退。

 満を持して今回。天も応援してくれるのか天気も絶好。
 このコースは登山口も下山口も日本秘湯を守る会の宿がある秘境の温泉地。中でも山田旅館は江戸時代から続く名家で、深田久弥も泊まったという由緒正しき温泉宿。お湯絶品、食事満足。登山口まで車で送って‥くれはしなかったけど。さすが国の重要無形民俗文化財に指定されているだけあって、情緒あふれる良い宿でした。

 山は季節に応じて色々な表情を魅せてくれる。今回は残雪・雪渓、ブナの新緑、この季節ならではの花々を楽しめ、大当たりだったと思います。ただ。雪の状態は悪く、道も荒れていて分かりにくいので、特に新潟県側は、雪山経験者がそれなりの装備を持って、がオススメだと思います。今年は雪が多いようで、グレードは結構高く感じました。

 雨飾山荘(梶山新湯)も源泉かけ流しの湯。露天風呂の秘湯「都忘れの湯」は、私見ですが、女性には入りにくいかなと思いましたが。いいお湯でした。余談ながら雨飾名物だという「はんごろしらーめん」を食べました。スープまで完食すると、100円バックで証明書ももらえる激辛ラーメン。二人とも完食、美味しく頂きました。

 100名山、残すは阿蘇・祖母・九重の九州3座。今年中にやっつけたいところだけど‥‥阿蘇山登れるかな。

フォトギャラリー

登山口のキャンプ場まで車道歩き。雨飾山がみえる。快晴だ。

前泊した秘湯山田旅館。江戸時代の情緒たっぷり。

山菜・きのこと山の幸てんこもりの大満足の夕食。

登山口キャンプ場の案内板。400m毎に11に分けて標があるようだ。

最初は残雪の残る沢沿いを歩く。ミズバショウの群落。

去年はここまでで敗退。今年はキャンプ場から1時間かからず通過‥‥

ブナ平近辺。殆ど雪の上を歩くようになる。

荒菅沢に下る降り口を見過ごし、無駄に雪渓を登る。正面に雨飾山が見えてるのにね‥‥

荒菅沢の一つ手前の沢。そろそろ軽アイゼンを使用しよう。

荒菅沢の大雪渓。布団菱の絶景なり。

荒菅沢にはデカい雪塊もゴロゴロ。

シラネアオイもたくさん咲いてました。

まだまだ雪渓。遠景は火打山かな。

急なはしごもあります。

雨飾山山頂。

笹平のルート、女性の横顔に見えます。

中ノ池より降りてきた雪渓を見上げる。右上更に先から延々と降りてきました。

下山地・雨飾山荘。ここも秘湯。

雨飾名物!?はんごろしラーメン。

タクシー途中、山寺橋より。雨飾山が双耳峰に見えるのはこちら側からのみだそうです。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

この記事を見た人は次の記事も見ています

アクセスランキング

浦和パルコ店 - 登山レポート

同難易度の登山レポート

  • スタートナビ
  • おとな女子登山部