鳥取県 三鈷峰αルンゼ&βルンゼ

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投稿者
戸田 竜也
アミュプラザみやざき・やま館店 店舗詳細をみる
日程
2014年12月29日 (月)~
メンバー
GRAVITY RESEARCH UMEDA 戸田
グランフロント大阪店 吉田
グランフロント大阪店 井上
近鉄あべのハルカス店 平田
天候
晴れ後雪
コースタイム
南光河原駐車場→(150分)αルンゼ取り付き→(120分)βルンゼ→(120分)南光河原駐車場
コース状況
南光河原駐車場から大堰堤までは踏み固められたトレース。
大堰堤から取り付きまではツボ足で膝~腿くらいのラッセル。
ルンゼ内は表面がややクラストした雪に局所的にスカスカの氷。
気温は−4℃程度。
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感想コメント

一年の登り納め。
三鈷峰はほとんど人が入っていないようで、トレースはなし。
朝焼けに映える大山北壁を横目に、ラッセルを交代しながら三鈷峰西面の取り付きを目指しました。
三鈷峰西面が全て見渡せるところでアイゼンを付け、ハーネスもはいて登攀準備をします。
戸田・平田のパーティーはαルンゼ、吉田・井上のパーティーは記録のないβルンゼを登ることに。
αルンゼは去年吉田さんがソロで抜けたとのことで、スタカットで行けば楽しんで登れるだろうと思っていたのでしたが…。

ルンゼ入り口までは表面がクラストした快適な斜面を上がって行き、ルンゼ内ではルートが左右に分かれているのでここでどちらに進むか決めます。
どちらがいいのか・・・。明らかに右のルートの方が傾斜がキツいのですが、下から見てるといけそうな気がしたのでそちらへ進みました。これが大きな間違い。

岩についた雪を掘ってみつけたクラックでビレイステーションを作り、まず私がリードをすることに。この時点でプロテクションが取りづらいことはなんとなくわかりました。ルート上を観察してみてもほとんど何もありません。おまけに岩がかなり脆い。雪を掘り、うまくいけばクラックがあったり氷があったりという感じかなとぼんやり思いながら登り始めました。
案の定、神経が削られるランナウトを強いられ、35mほどで抜けましたが、その間に取れたプロテクションはウォールナッツ№3、リンクカム№0.75、アイススクリュー2本だけ。そのどれも墜落には耐えられないだろう脆弱さ。プアプロテクションもいいとこです。落ちる可能性の少ないルートならまだそれでもいいかもしれませんが、傾斜は部分的に80°程度あり、ピックとフロントポイントがとらえるのは脆い岩、グスグスの氷、凍結の甘い土といった具合で、不安定極まりないクライミングでした。
平田さん、長時間のビレイありがとう。
ともかく無事に登れて良かったと思っていたら、抜けた先のナイフリッジの下には吉田・井上パーティーが・・・。
???
どうもαルンゼとβルンゼを分けるリッジ上に抜けてしまったようです。そこから上へは抜けれそうにないので、仕方なくβルンゼへロワーダウンし、平田さんもギアを回収して登ってきてもらった後、βルンゼを登ることに。

βルンゼのどん突きまで上がってみると、そこからはさらに強傾斜のミックス壁となっており、吉田・井上パーティーが敗退したところでした。ルートファインディングを間違えた私たちがそれを登るモチベーションを持っているわけもなく、一緒に下降することに。
すっかり天気が悪くなり、濃いガスと吹き付ける雪に捲かれながら、あー、とりあえずケガせずに帰れて良かったなーとすっかり緊張が解けましたが、満足に登れなかった平田さんには申し訳なかったです。もう少しメンタルを鍛えないといけませんね。

フォトギャラリー

大山北壁大屏風岩。

アプローチ。

体があったまります。

ルンゼ下の斜面で準備。

吉田隊長。誘ってもらってありがとうございます。

DMM・エイペックスとBD・スティンガーで武装した井上さん。

相棒、平田さん。

三鈷峰のルンゼ群。左からα・β・γ。

近づいていきます。

かっこえー。

αルンゼ右ルート?

雪を掘ったら見つかりました。

このビレイステーションでリンクカム使っちゃったのは痛かった・・・。

岩には雪がびっしり。

うーん、ムズそう。

クライムオン。

もう心も体もヘロヘロ。

唯一効いてそうなのがコレ。マイナーアクシスでしかキメれなかった・・。

βルンゼの抜けも嫌らしい。

敢えなく敗退。降りまーす。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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