残雪の蝶ヶ岳・常念岳

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2015年05月17日 (日)~2015年05月19日 (火)
メンバー
天候
1日目晴れ、2日目晴れのち暴風雨、3日目暴風雨ののち小雨、曇り
コースタイム
1日目
上高地→(160分)→横尾→(40分)→槍見台→(60分)→なんちゃって槍見台→(80分)→稜線分岐→(35分)→蝶ヶ岳ヒュッテ⇔(10分)⇔蝶ヶ岳山頂

2日目
蝶ヶ岳ヒュッテ→(50分)→蝶槍→(250分)→常念岳山頂→(60分)→常念小屋

3日目
常念小屋→(180分)→一ノ沢
コース状況
1日目 上高地〜蝶ヶ岳ヒュッテ
横尾からは登り一辺倒。なんちゃって槍見台から先腐った雪あり、6本以上のアイゼンがあると歩きやすい。稜線は雪なし。
2日目 蝶ヶ岳ヒュッテ〜常念小屋
蝶槍からの下り〜常念岳への登り手前間に腐った残雪あり。下り、登りを繰り返し、途中夏道も出ていますがアイゼンを履いた方が楽です。ピッケルよりもストックが有効。常念岳は傾斜のキツいピラミダルなガレ場。ソールの硬い靴が良いです。
3日目 常念小屋〜一ノ沢
小屋の方が前日に夏道を作ってくれたとのことですが一部崩壊しており、状況に応じてピンクテープを目印としたルートファインディングをしながら雪渓や沢沿いを歩く必要があります。笠原という場所の丸太橋が崩壊していたり、その他沢の渡渉があるのですが前夜の大雨で増水しており、岩を確実に安全に飛んで渡る必要がありました。このルートの沢は増水しても引くのは比較的早いとのことなので、悪天時には回復した後しばらく待機してから下ると良いです。
難易度
Google Map
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  • おとな女子登山部

感想コメント

残雪の北アルプス、蝶ヶ岳・常念岳に行って来ました。例年ならもっとしっかりと雪がある山域ですが、今年は雪解けが異常に早いため、ピッケルは持参しましたが使用せず、ストックと6本爪軽アイゼンで事足りました。

ウェアは、ウール混の速乾性アンダーウェアに同じくウール混の薄手ベースレイヤーで基本的に行動し、薄手フリースやGore-Texジャケットを脱ぎ着して調節しました。雪の踏み抜きを考えて、パンツは秋冬用のソフトシェルパンツを履いて正解でした。まだ風が吹くと寒いです。手袋はインナーグローブに夏用レイングローブ、帽子は紫外線対策バッチリの夏用キャップと、就寝時用に薄手のビーニーを持って行きました。寝袋は-2℃対応の夏用寝袋と保温力のあるファイントラックポリゴンシールドで、寒さに弱いので化繊のサーマルジャケットにダウンジャケット、ダウンパンツを着て寝ました。おかげでかなりぬくぬく寝られました。

横尾からの樹林の中の急な雪の登り、蝶ヶ岳〜常念小屋の幾度か繰り返すアップダウン、常念小屋から一ノ沢へ下る沢沿いの残雪道。どれも違った味わいの、かなり歩きごたえのあるルートでした。頑張って歩けば、槍・穂高連峰の素晴らしい眺望だけでなく、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳連峰、富士山、立山連峰、白山など、360℃の大パノラマが見渡せます。これはグッと来ます!

徳沢辺りでおさるの集団に遭遇。多分20頭位は居たんじゃないかと。また噂をすれば雷鳥がそこに現れました。みんなゲロゲーロと鳴いていて、活発な活動を見せてくれました。

常念小屋のテント場に昼には着いたので、絶景の場所にテントを張ってゴロゴロしていました。ゴロッと寝そべって入り口から槍!穂高!常念岳が目の前!と幸せの絶頂から、想像を絶する地獄の底へ転落です。夕方になって未だかつて経験したことのない暴風雨。テントは軽傷で済みましたが、我々はテントがいつぶっ壊れるのではと心配なのと、風の音が凄まじ過ぎて一睡も出来ませんでした。無事だったのはたまたまラッキーだっただけなので、悪天時には絶対安全を取って小屋に避難するなどして下さい。特に常念岳辺りの稜線は風が強いそうです。常念小屋の方にはご迷惑をお掛けしてしまい本当に感謝しています。。。

翌朝も風に煽られながら何とか下山の道へ。タクシーでステキな立ち寄り温泉ほりでーゆでズタボロの心身を癒し、穂高駅前でスーパーデラックスなるそばを食し、無事帰って来ました。多くの人が魅せられるだけある北アルプスは、本当にたくさんの感動をくれますね!また行きたいと思います。楽しかったですー。

フォトギャラリー

おさるの親子

ふきのとう

アイゼン装着

辛い登り

稜線見えたー

これはすごいにゃ

雷鳥っ

蝶ヶ岳ヒュッテの前でトーク

夕暮れー

日の出ー

歩きにくい

きつかったアップダウンを振り返る

常念岳への登り

大天井岳の先

常念岳山頂

常念小屋見えてからも長い

一の沢への下り 

こんなところを飛び越えて行きました

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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