白砂輝く日向山(山梨県)

実はこの一週間前、麓で釣りをしていた。道の駅に行く途中で見えた”ビーチ”に誘惑され、今回チョイス。

矢立石までの林道が崩落して車で入れないため、尾白川駐車場からスタート。ゆるゆると登っていく。しっかり整備されているので歩き易く、新緑が鮮やかなこともあって気持ち良い。と言うより、整備され過ぎではないか！？お陰で、あっという間に林道にぶつかった。ちょっとだけコンクリを歩いて、また山に入る。重機の音が下から響くが、何の音だろうか？工事の雰囲気はなかったけど・・・。

ルンルン登って、矢立石の登山口に到着。ここから「1/10」等と書かれているプレートを横目に、サクッと登っていく。

サクッと登っていく？

何だろう。整備され過ぎてついつい飛ばしてしまう。何人も抜く。落ち着け、自分。しかしゴボウ抜きが止まらない。ヒャッホー！

「8/10」くらいからクマ笹が出て来て、雰囲気が変わる。しかし相変わらずの整備ぶり。真の意味で真っ平とか、そうそうないですよ？まるで駐車場から海水浴場へ行く小道のよう。

そう。すぐそこがビーチ、もとい山頂。ビーチ付近の防風林的な雰囲気の道から逸れて、山頂へ！

いやぁ、白い白い。写真でパッと見ると雪と見間違えそう。八ヶ岳、甲斐駒がまるっと見える。ウヒョー！と奇声を上げながら写真を撮って、雁ヶ原へ移動。ここからの写真が、日向山”らしい”。しかし自分、それよりも甲斐駒の姿に見惚れました。改めて思うけど、なんてカッコイイ山だろう。ボケーとしたつもりは無いけど、気付けば数分経過していた。いかん。意識を持ってかれていた。早く退散しないと、半日でも居てしまいそうだ。

という訳で、復路。登って来る人を”防風林”でやり過ごし、不思議な生え方の苔だなぁ(木の幹に螺旋状に生えていた)とか思って居た。その時、事件は起こる。

ウネっと、苔が動いた。まさかのI・MO・MU・SHI。

正直に言おう。声にならない悲鳴を上げた。しかも記憶を無くした。早く！速く！一刻もハヤく降りなければ！と、後付けで言ってみるが、ようは軽くパニック状態だ。一匹や二匹ならグロッキー程度で済んだだろうけど、まさかの密集具合。次に記憶しているのは、矢立石を過ぎたところで、上がって来たコーギー犬に襲われた(本人からすれば挨拶らしい)時だ。愛らしい犬の癒しパワーが無ければノンストップで駐車場へ向かっていただろう。コースタイムの半分くらいと思われる時間で下って来てしまった。

虫のせいで帰りの記憶は曖昧だが、気軽に楽しめるハイキングだった。ちょっと早く降り過ぎたので、その場合にはドライブをして帰るのも良いだろう。ワタクシはカッコイイ甲斐駒の写真を撮るべく、撮影地を探して清里まで行ってしまいました(笑)

しかし結局撮れなかったという体たらく・・・・。