南アルプス・北岳
- 投稿者
- 小山田 隆博
- 日程
- 2019年01月15日 (火)~2019年01月18日 (金)
- メンバー
- 小山田 他2名
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 1月14日
北海道・千歳→羽田空港→甲府駅→芦安温泉白雲荘
1月15日
芦安温泉(3h)夜叉神峠(3h40)あるき沢橋(4h)池山御池小屋
1月16日
池山御池小屋(2h30)城峰(2h)ボーコンの沢頭
1月17日
ボーコンの沢頭(1h30)八本歯のコル(2h)北岳バットレスDガリー取り付き地点=引き返し→八本歯のコル→北岳頂上(1h30h)C2=テント撤収(4h)池山御池小屋
1月18日
池山御池小屋(2h)あるき沢橋(3h)奈良田第一発電所(1h)奈良田温泉
- コース状況
- 雪は少なめ。
芦安温泉~夜叉神峠~あるき沢橋までは全く雪が無し。
C1とした池山御池小屋くらいから積雪が認めらる。
ボーコンの沢頭あたりから積雪は増え出す。
八本歯のコルからバットレス取り付きまでは吹きだまるのかラッセルが多い。
バットレス登攀の場合はこのアプローチの短縮が大きなポイントでもある。
バットレス登攀については今回登っていないので不明。
北岳頂上付近は強風の場合が多い。歩く時間は少ないが要注意。
冬季は林道歩きが長く入山者は年末年始以外はかなり少ないと思われる
- 難易度
感想コメント
北海道を飛び出し、南アルプスへプチ遠征をしてきました。目指すは日本第2の高峰・北岳のバットレス。北岳バットレスとして有名ですが第4尾根登攀をルートとしました。
1月14日
札幌からメンバー一人とともに出発。羽田にてもうひとりと合流し、高速バスで甲府まで。(3100円)甲府にて不要な荷物をすべてコインロッカーへ(料金は2400円かかりました)。入下山の場所が違うのでこここからは冬用登山靴を履いてかなければなりません。
甲府駅周辺で買い物と夕食を食べてからはタクシーで芦安温泉白雲荘に移動し泊。タクシー代は7500円くらい?白雲荘は素泊まりですが気持ちの良い温泉で明日からの行動に備えます。(素泊まり4000円)
1月15日
長い林道歩きとなったこの日。温泉を5時に出発。全く雪のない舗装道路をまずは夜叉神峠まで2時間半。ここからさらに鷲ノ住山を越えて県道南アルプス線にでて夏道の登山道があるあるき沢橋まで黙々と歩く。重い荷物に何度も悪態を付き既にぐったり。7時間あまりのアプローチ。
ここから尾根に取り付きようやくスタートといったところだが、全くスピード上がらず。14時半に池山御池小屋で行動停止。予定はボーコンの沢頭までだったが全く届かず。
1月16日
ややゆっくりのスタート。使いそうにないわかんと食料1日分をデポする。次第に積雪も増えラッセルとなる。城峰を過ぎるとテン場あとも散見され、樹林の間から間ノ岳などの稜線も見え始め気持ちがはやる。
ボーコンの沢頭に着くと北岳バットレスが迫力ある姿でようやくお目見え。デカさとぶっ立ち具合に圧倒される。風もほとんどなく素晴らしい眺めでテン場も最高のロケーション。明日のアタックに備え早めに就寝。
1月17日
ヘッドランプをつけてアタック開始。八本歯のコルあたりで明るくなる。ここから下ってバットレス下部岩壁を目指すが、ものすごいラッセル。吹き溜まっているのか腰上まで埋まることもしばしば。小さな沢筋を何度かトラバースするも深い雪に遅々として進まず体力だけが削り取られる。Dガリー取り付きに8時半到着。ここでメンバーで話し合うが時間的に難しいということで断念。
あす以降の天候は強風と予想され、取り敢えずノーマルルートで北岳頂上まで登って下山に移る。頂上からは富士山が正面に大きく見えて素晴らしい眺めに感動する一方でバットレス登攀がならず悔しさが募る。
テントを撤収してフラフラになりながら再び池山御池小屋にたどり着いて泊とした。
1月18日
下山日。後ろ髪を引かれるような複雑な思いでの下山。それでも長い林道歩きはそんな思いもどこかに行ってしまうくらい辛い。歩きさわ橋から奈良田温泉まで約15キロ。クタクタの体に秘湯とも言える温泉はとても癒された。
その後は路線バスで下部温泉へ。そこから特急で甲府、さらに羽田空港に移動に次ぐ移動。そして道民の翼エアドウの最終便で北海道へ戻った。自宅に着いたのは23時すぎ。長い一日だった・・・。
残念ながら目標としていたバットレス登攀はならなかったが初めての南アルプスの奥深さに触れて楽しい遠征だった。この遠征を意味のあったものにするのは今後の自分たちの山での活動次第。冬の南アルプスは遠く、厳しいですが、なにか目標を持って山に向かう、トレーニングを積むことは貴重なそして大きな経験になるはず。長期の山行も学習することはとても多いです。みなさんにも是非チャレンジして頂きたいです。
僕もいつかまた北岳バットレスに再挑戦したいと思います。
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