西伊豆Climbing trip 海金剛 「スーパーレイン」
- 投稿者
- つじまい(おとな女子登山部)
- 日程
- 2020年03月17日 (火)~2020年03月17日 (火)
- メンバー
- 他2名
- 天候
- 晴れ 風あり
- コースタイム
- 雲見オートキャンプ場→(45)→スーパーレイン取付き→(5時間半)→頂上→(75)→スーパーレイン取付き→(30)→雲見オートキャンプ場
- コース状況
- 雲見キャンプ場6時半から受け付けできます。
アプローチは悪いが、踏み跡はわりとわかりやすく、ピンクのテープが目印となります。
海岸に下りるのに懸垂が必要なところがあります。(慣れた方ならクライムダウンでOK)
新しいロープが残置してあり、使わせていただきました。
帰りはⅡ~Ⅲ級程の登りとなりますが、不安な方はアッセンダーでバックアップを取るとよいです。
終了点以外はオールナチュプロで、トラッド&マルチピッチの基本技術が必要
60mダブルロープ
キャメロット#0.3~#4×2 #5×1
マイクロカム×3 ナッツ
日本100岩場 伊豆・甲信版参照
感想コメント
西伊豆の海金剛で、トラッドマルチに行ってきました。
海金剛といえば、の「スーパーレイン」。ずっと登りたかった憧れのルートです。
関西からだと車で6時間以上かかるので、2日間の行程ではかなりタイトになりますが、平日クライマーの仲間に声かけすると「行きます」と二つ返事(^^)
徹夜で運転し、予定通り朝6時に雲見オートキャンプ場に到着しました。
キャンプ場の方は、クライマーの対応に慣れておられますが、遭難を心配されているようで「絶対に16時までには帰ってきてね」と約束していきました。
海金剛は、壮大なスケールのシークリフで、正面壁のド真ん中にはしる顕著なクラックをつなげたルートが「スーパーレイン」7P 5.10a
心配なアプローチでしたが、迷う事なく取付きまでつきました。
1ピッチ目(5.8)は、私がリードしました。
凹角クラックを快適に登ると、樹林がなくなり、ビレイヤーも見えなくなるころ、ちょっとしたハングをフレークを使ってダイナミックに乗っこします。
すると、次第に上部が行き詰まるので、右に少し怖いトラバースをしてきれいな終了点につきます。
ナッツ使いました。50mで一番長いピッチとなります。
2人をフォローのあと、歩きで3ピッチ目(5.7~5.10a?)のテラスへ。
Y氏にリードを交代しました。
簡単なフィンガークラックを数メートル登ると、頭上には壮大なクラックが上まで繋がっているのですが、大きく左にトラバースしていき、脆い岩場で60mいっぱいに。
完全にルートミス(^_^;)
そこから右に歩いていくと、4ピッチ目の終了点に出てきました。
ハイライト前半のいいところを飛ばしてしまったようです。
5ピッチ目(5.10a)「先人クラック」はMさんのリード(^^♪
ハング越えがシビれる一番楽しいピッチです!フィンガーとハンドサイズのクラックでグイグイと高度を上げていきます。
6ピッチ目(5.8)はハンドクラックからオフウィドゥス、右の浮石だらけのハングを越えて終了点。
登り出しの1~2mのところでY氏が大奮闘。待っている間に強風でどんどん冷えてきたので、ビバークツエルトをかぶりました。
右ぬけのハングの部分はどれも石が動き、おそろしいので、左抜けの方がいいかと思います。
7ピッチ目(5.8)最終ピッチはMさんで締めます!
上部城塞といわれるこのピッチが一番難しかったです。遠いガバ取りに勇気が必要。
Mさんは、余裕のオンサイトで本当かっこよかったです。
スラブを登りきると、トップアウト!
三人の登攀でしたが順調に13時半にトップアウトしました。
下降は同ルートを懸垂で下りて行きますが、事前に調べていたとおり、どう考えても結び目がスタックしてしまいそうな雰囲気だったので、60mロープ一本で短く切って下りました。
懸垂支点も、ロープ一本で下りれるようになっていました。
7回の懸垂で取付きに戻ってきました。
急いでキャンプ場へ戻ります。15時45分着。約束の16時に間に合いました!
マルチピッチはチームプレイだとおもいますが、楽しく充実感でいっぱいの良いクライミングができました。
クライミング経験の豊富なMさんも「今まで登ったルートのなかでも3本の指に入るほど素晴らしい」と言うほど。
クライミングをやっていて本当によかったなあと思える日でした。
残念なことですが、人気ルートだけあって事故・遭難が多いそうです。
この素晴らしいルートをいつまでも登る事ができるよう、しっかりと実力をつけてから挑戦することが望まれています。
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