稲子岳南壁左カンテ
- 投稿者
-
るんちゃん(おとな女子登山部)
浦和パルコ店
- 日程
- 2024年09月03日 (火)~2024年09月03日 (火)
- メンバー
- 山の先輩
- 天候
- 曇/雨
- コースタイム
- 稲子湯登山口(100分)しらびそ小屋(20分)取付分岐(30分)南壁左カンテ取付(120分)2P終了点(90分)4P終了点(60分)しらびそ小屋(60分)登山口
- コース状況
- ・しらびそ小屋から登山道を進むと、右手の木にピンクテープ巻きつけられています。踏み跡をたどり急登を左手に登っていくとボルトの着いた岩場に突き当たります。
・左カンテは全部で5~6ピッチほどですが4ピッチで終えてしまいました。核心と言われる4(もしくは5)P目のチムニーは飛ばしてしまい、左のルンゼ状のルートを最終ピッチとしました。
・頑丈そうなホールドは浮き石だったりぐらついたりしたので、確かめながら登りました。
・ビレイポイントには全てペツルやリングボルトがあります。ハーケンがない箇所はスリングやカムで中間とりました。
・稜線に出ると鹿避けの電気柵があり右に行けば稲子岳山頂、ニュウ、白駒池方面、左に行けばしらびそ小屋に戻れます。
・しらびそ小屋のトイレは200円です。
- 難易度
感想コメント
かねてから気になっていた北八ヶ岳の貴重なクライミングルート、稲子岳南壁に行ってきました。しかし狙っていた日にちはどうやら雨模様、午前中は何とか持ちそうだったので朝早くから取り付きました。
しらびそ小屋のある稲子湯から入山し、白樺と苔が織り成す北八ヶ岳らしい雰囲気の中を歩きました。これから岩壁を登るとは想像しがたい静かな高原歩き。暗いうちから歩いたので暫くは眠気との戦いです。登山道に沿って流れるこまどり沢で顔を洗い目が覚めたら、しらびそ小屋まで少しの急な登りが始まります。小屋の畔のみどり池では東天狗岳がくっきりと見えました。
天気が持つように祈願して小屋を後にします。ここから数分歩いてピンクテープを目印に稲子岳へのアプローチが始まります。しらびその木々をくぐり抜け踏み跡をたどると岩壁が見えてきました。所々テープがあるので迷うことはありません。ガレて脆い土の急登を乗り越え左手の基部を目指すと、ボルトの付いた1P目のクラックが見えてきました。
準備を進めるとみるみるガスがたち込めて、絶景を見ながらのクライミングはもう期待できなそうです。上部の岩もぼやけて高度による怖さは無くなりましたが、進むほどセカンドとの距離が開いて孤独感が募ります。こんな時は無線から届く声だけが唯一の励ましとなります。
今回私は1Pと3Pを担当。途中掴んだ岩が思い切り浮石で冷や冷やしたり、進むべき方向に迷ったりしましたが、丁度良い箇所にボルトがあり支点は問題なく構築できました。人気のルートなのでトポ通りに登れるかと思っていましたが、ロープを伸ばせるだけ伸ばしたり、核心のピッチをすっ飛ばしたりして結局4Pで終了。景色が見えなかったのと、核心にチャレンジできなかったので腑に落ちない結果となりました。ならばせめて登攀が終わった後、にゅうを回って距離を歩きたいと考えていましたが、雨が降ってきてそれも断念。来た道を戻ることになりました。
何となく気持ちも天気ももやもや晴れずにいたので、山を下りてすぐに八峰の湯で汗を流し、ついでに道沿いのシャトレーゼに立ち寄り冷たいソフトクリームを食べたらすっかりご機嫌に。お風呂と甘いものは下山後に欠かせません。次の外岩は晴れた日を狙って行きたいです。
【使用ギア】
マムート/50mダブルロープ×2
ブラックダイヤモンド/キャメロット#2,3
【使用ウエア】
ミレー/ドライナミックメッシュ+ヘザーメッシュクルー+ブリーズバリアーワイルダーライトジャケット
雨なのでレインジャケットも持参しましたが、いざ着ると蒸れるので高撥水のブリーズバリアージャケットを着用しました。蒸れずに少しの雨や風も安心なので、八ヶ岳のような吹きさらしの山では重宝できると思います。
フォトギャラリー
・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。