東北の名峰をバックカントリースノーボードで~①鳥海山
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2012年05月30日 (水)~2012年05月30日 (水)
- メンバー
- 天候
- ☁時々☀
- コースタイム
- 祓川ヒュッテ(8:00)→七ツ釜避難小屋(9:15)→氷ノ薬師付近(10:10)→舎利坂(11:00)→七高山山頂(12:00、休憩1時間)→滑走して七ツ釜避難小屋(13:00)→祓川ヒュッテ(13:45) 行動時間:約4時間半
- コース状況
- 【祓川ヒュッテ~七ツ釜避難小屋】
竜ヶ原湿原からもう雪の上。しかしアイゼンは不要か。僕のスノーボードブーツはキックステップには不向きで七ツ釜避難小屋手前でアイゼンを装着したが、スキーブーツや硬めのソールの登山靴ならアイゼン不要かも。雪はガタガタ、ズタズタ、ボコボコの最悪の状態(滑走するには)。竜ヶ原湿原を抜けてすぐに樹林帯の夏道に入り、嫌というほど頭上の樹にボードをぶつけた。ヒィィィーーーッ(心の悲鳴)。
【大雪路~舎利坂~七高山】
雪が徐々にザラメに変わり、滑りやすくなる。同時にスノーボードブーツ&アイゼンも辛くなる…。ワカンがあってもいいかと思うが、北側の康新道の夏道が出ていたので、アイゼンを外してここを歩いてもよかったかな。
- 難易度
感想コメント
連休でもない限りこの辺りまで足を延ばせない。予定のない連休もつまらない。というわけでいそいそと計画を立てて今回は『東北の名峰をスノーボードで滑ろう!』シリーズの第一弾として【鳥海山(七高山2229.2m)】へやってきた。
鳥海山は日本を代表する春のバックカントリーコース。というのも冬は積雪が多く、道路も閉鎖されアクセスできないので例年ゴールデンウィーク辺りからでないと入山が難しい。しかも四方にルートがあり、一番有名な鳥海ブルーラインからアクセスする北西側の『象潟口コース(鉾立~御浜小屋~七五三掛~新山)』、西側の、途中から象潟口コースに合流する『吹浦口コース(伝石坂~河原宿~御浜小屋~七五三掛~新山)』、南側の、道路の除雪がされず自然融雪に任せているためアクセスが大変な『湯ノ台コース(滝ノ小屋~河原宿小屋~伏拝岳)』、北東側の、祓川より下の『猿倉口コース(猿倉~七ツ釜避難小屋~舎利坂~七高山)』、それと並行する『矢島口コース(祓川ヒュッテ~七ツ釜避難小屋~舎利坂~七高山)』。他にも長坂道コース、二ノ滝口コース、百宅口コースなど、実に様々なルートが用意されている。今回は滑走距離が長そうで、アクセスもいい『矢島口コース』をチョイスした。
前日は6時間超のドライブに耐え、なんとか秋田県湯沢市の道の駅おがちまで来て車中泊。翌朝祓川まで来たが天気が…。ずっと曇りで時折小雨も降る。様子を見ていた地元の男性は「今日は止めます」といい帰ってしまった。車は3~4台停まっており、入山した人はいる模様だが…。ほどなくして一台、二台と車が入ってきて準備を始めている。うーん、止めるつもりは無いがこう天気が悪いと気分が乗らないなぁ、と思いつつ、僕も準備を始める。僕の前後に出発した2組はいずれも日帰り縦走スタイルだった。バックカントリー組は単独の僕だけ。
樹林帯でボードを何度も樹に引っかけ気が滅入ったが、すぐに快適な雪上歩行♪付言しておくが快適なのは歩行時であり、滑走時はボコボコの雪に泣いた(ToT)/~。七ツ釜避難小屋辺りから雪質が柔らかくなり、徐々に期待も膨らむ。と同時に晴れ間も見え、鳥海山山頂が姿を現わした!!先行グループの登山者を追い抜き、その先に4名ほどのスキーヤーが見えた。よーし、追いついてやるぅ!と思ったが、柔らかい雪に足は遅々として進まず、シール歩行のスキーヤーとの距離は縮まらないまま山頂へ到着。山頂ではお互いルートを変えながら抜きつ抜かれつを繰り返した到着したご夫婦から生八つ橋をいただいた♪ありがとうございます!美味しかったぁ。地元だというご夫婦と暫し話し込むと、目の前の真新しい石碑は先週地元の人たち有志で担ぎ上げたものという!!はたと気づいた。そういえばNHKのニュースでこのことを報じていたのを見たな。目の前の新山(2236mで最高峰はこちら)やらその先の雲の間から見え隠れする日本海の写真を撮りつつ昼食を摂っていたらあっという間に一時間経ってしまった。ご夫婦は先に下り、のんびり休憩していたスキーヤーも滑走を始めたので僕も準備をし、いざドロップ!!帰りはのんびり滑っても一時間ほどだった。途中スキーヤーがどうしても僕の滑りを見たかったのか下のほうで立ち止まって上部の僕を眺めていたのでワイルドに滑ってみたぜぃ!!七ツ釜避難小屋以下は雪質も視界も悪くなり滑りを楽しむというわけにはいかなかったが充実のロングライドだった。
宇都宮を去る僕には最後の東北山行だったかもしれない。その第一弾の鳥海山は懐がでかく、是非また来て異なるコースを滑ってみたいと強く思った。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。