沢を登って甲武信ヶ岳(東沢・釜ノ沢)
- 投稿者
- 好日山荘スタッフ
- 日程
- 2013年07月20日 (土)~2013年07月21日 (日)
- メンバー
- 天候
- 1日目 晴れ、2日目 曇り時々晴れ
- コースタイム
- ■1日目
西沢渓谷駐車場→(30分)→吊り橋→(60分)→ホラノ貝のゴルジュ→(80分)→山の神→(35分)→乙女の滝→(15分)→東のナメ<お昼ご飯>→(70分)→釜ノ沢出合→(100分)→両門の滝→(55分)→16:50 広河原 ※ビバーク地
■2日目
7:25 広河原→(115分)→水師沢→(110分)→ポンプ小屋→(20分)→甲武信小屋→(15分)→甲武信ヶ岳山頂→(10分)→甲武信小屋→(30分)→木賊山→(90分)→近丸新道・徳ちゃん新道分岐→(110分)→徳ちゃん新道入口→(30分)→西沢渓谷駐車場
- コース状況
- ■西沢渓谷~<東沢>~山の神
吊り橋を超えて、鶏冠谷との分岐までに2回ほど渡渉があるが、鶏冠谷を超えてからはしばらく左岸の登山道を行く。
大きな危険箇所はない。
山の神までは沢靴ではなく、登山靴の方が歩きやすいと思われる。
■山の神~乙女の滝~東のナメ
大きな滝やヘツリが必要な箇所はなく、大きな危険箇所はない。
■東のナメ~釜ノ沢出合~魚留の滝
釜ノ沢までは大きな危険箇所はない。
釜ノ沢に入ってすぐのところに魚留の滝がある。
右岸を高巻くが、これがやや難しい。
初心者はロープが必要。
■魚留の滝~両門の滝~広河原
魚留の滝を超えると、快適な千丈のナメ。
しばらく行くと両門の滝に突き当たる。
ここは左岸を高巻く。
ほぼ垂直の登りとなり、けっこうきつい。
また、高巻きから沢に戻る時も注意が必要。ロープがあったほうがよい。
■広河原~水師沢~甲武信小屋
広河原は踏み跡があり、道に迷うことはないだろう。
渡渉箇所もなく、沢靴よりも登山靴の方が歩きやすい。
沢に出たら、そこからは沢を遡上する。
水師沢からは急な登りで沢を詰めていく。
沢の分岐が何回かあるが、都度赤いペンキや道標で甲武信ヶ岳方面が示されているので安心。
やがて沢水が尽きて、左に大きなガレ場が見えてきたらポンプ小屋。
ここで沢装備を解いて甲武信小屋へ向かうのが良いだろう。
■甲武信ヶ岳山頂~徳ちゃん新道
甲武信ヶ岳の登山道は全体的にかなり急坂。
ストックがあったほうがよい。
危険箇所はない。
- 難易度
感想コメント
沢登り2回目にしてロングルートに挑戦です。
甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)の麓、笛吹川の東沢、釜ノ沢の1泊2日の遡行。
以前、テレビの山番組で甲武信小屋の小屋番の方がビバークしながらこの沢を登って小屋へ向かうのを見て、「いつかやってみたいなぁ」と思っていました。
ただ、関西に引っ越して来てしまったので、なかなか奥秩父まで足を伸ばすのはしんどいところ。
いっしょにやってくれる仲間がいないとできないですね。
甲武信ヶ岳は7年前に日帰りで登ったことがありましたが、このときはお天気が悪くあまり楽しい思い出はありません。
このときは急坂の下りの途中で足がつりそうになって大変でした。
道の駅「みとみ」に到着したのが朝の2時頃。車で仮眠して目覚めたら6時。
沢装備を身につけて出発します。
西沢渓谷の吊り橋を渡って東沢に入って渡渉が2回ほどありますが、しばらくは左岸に付けられた山道を行きます。
「山の神」までは沢装備なしでも行けると思います。
「山の神」からは本格的に沢に入っていきます。
ただ、流れは緩く、滝を登る箇所はありません。
しばらく雨も降っていなかったようで、水の量も少なく、それほど苦労することなく東のナメに到着。
ここでお昼ご飯を食べて大休止します。
お天気がよくて、岩が暖められてとても気持ちいい。
脱いだネオプレインソックスがあっという間に乾いていきます。
どんどん上流に遡っていくと、釜ノ沢との分岐に到着。
赤いペンキでしっかりマーキングされているので迷うことはないと思います。
釜ノ沢に入ってすぐに現れるのが「魚留の滝」
それほど高い滝ではなく、右岸を登るようなのですが、手がかりが少なく難しい。
ここはロープを出してクリアしました。
「魚留の滝」から少し登ると、いよいよこの沢の一番有名な見どころ「千丈のナメ」です。
緩やかな一枚岩が200mほど続き、その上をゆっくりと水が流れていきます。
とても綺麗です。
さらに登っていくと、30mの「両門の滝」が出てきます。
これはなかなかキレイ。
ただ、左岸の高巻きがかなりキツいです。
慎重に。
その上の「薬研の滝」を乗り越えると、広河原に出ます。
この日はここでビバーク。
天気がよかったので、ツェルトをタープにして野宿です。
350のダウンシュラフとシュラフカバーで快適に眠れました。
翌日は広河原歩きからスタート。
しばらくは沢ではなく、山道歩き。
ここを歩くときは登山靴の方が良いかもしれません。
やがて沢を登るようになります。
斜度はしだいにキツくなってきますが、それほど困難な滝はありません。
水師沢の出合いからはどんどん沢を詰めていきます。
どんどん沢が細くなっていくのが楽しい。
やがて沢の水の切れるころ、甲武信小屋のポンプ小屋に到着。
ここで沢装備を解き、通常の登山スタイルに。
15分ほど登ると甲武信小屋に到着します。
ここで荷物をデポして甲武信ヶ岳の山頂へ。
7年ぶりの山頂。
今回はしっかり景色を眺めることができました。
ただ、まだ下りが待っています。
シャクナゲが生い茂る登山道を標高1300mほどガンガン下ります。
やっぱり甲武信ヶ岳の下りはきつかったです。
帰りは温泉に入って帰路につきました。
ロングルートの沢登り。
ずっと沢沿いにいるので体が冷え切ってしまうことを実感しました。
アンダーを工夫して体を冷やさない対策を考えないといけないですね。
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・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。