尾瀬のふたつの顔

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2013年07月22日 (月)~2013年07月23日 (火)
メンバー
天候
くもり のち 嵐
コースタイム
鳩待峠→(50分)→山ノ鼻ビジターセンター→(40分)→中田代三叉路→(40分)→龍宮小屋→(25分)→見晴キャンプ場→(テント泊)→見晴キャンプ場→(20分)→龍宮小屋→(40分)→中田代三叉路→(50分)→山ノ鼻ビジターセンター→(60分)→鳩待峠
コース状況
鳩待峠~山ノ鼻小屋~龍宮小屋~見晴キャンプ場。登山口の鳩待峠から見晴キャンプ場まで途切れることなく木道が続く。鳩待峠~山ノ鼻小屋間は若干の斜度がある。晴れていればお散歩コースだが、嵐の後の帰り道は木道が冠水し危険な場所も。現在(7/26)も通行禁止区間があるのでご注意!
難易度
Google Map
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感想コメント

自然の素晴らしさと、恐ろしさ。ふたつの顔を知った貴重な旅であった。


 妹と二年ぶりに登山をすべく、(前回は白馬三山テント泊)今回向かったのは尾瀬。天気予報は微妙であったが、少しの雨ならと悪天もある程度は覚悟して臨んだ。当初の予定は、一日目:見晴キャンプ場まで。二日目:燧ケ岳登山~山ノ鼻キャンプ場まで。三日目:至仏山登山~鳩待峠。と、三日間の予定であった。
 仕事が終わってからその足で車で尾瀬に向かう。午前3:30頃戸倉の第一駐車場に着き仮眠。戸倉から鳩待峠までバスに乗り、8:30鳩待峠をスタートした。たくさんの団体さんたち!去年の秋にも日帰りで来たのだけれどその時は閑散としていた。シーズン真っ只中の尾瀬は想像以上の賑わいを見せていた。平坦な木道を歩くのはとても楽だ。小さいザックしか持ってない妹の分の“住”も運ぶ私にはとてもありがたかった。太陽も眩しいくらいの陽気だった。
 木道の脇には色とりどりの花、残念ながら花には詳しくないが唯一知っていたニッコウキスゲが見頃を迎えていた。密集地では、燧ケ岳との共演が素晴らしかった。
 龍宮小屋の手前で休んでいた時に、反対側から来た方がすぐそこで熊を見たと仰っていた。そのすぐ後に出発したが、黒い塊を見つけることはできなかった。正午前に今夜のキャンプ地見晴キャンプ場に到着した。早々にテントを張り、テント越しの日差しの中お昼寝をした。サーチ不足の為知らなかったのだが、嬉しいサプライズ。外来客にも時間を絞って入浴を許可してくれるのだという。夕方暗くなる手前に入りに行った。その後すぐに就寝。

 深夜0時をまわる頃、激しい音で目が覚めた。雷の音。テントの屋根を打つ雨音だ。時折雷の光にテントの中も明るくなった。ゴーゴーと水が激しく流れる音もする。慌てて外を見てみたら、外に置いてあったサンダルはプカプカ浮いており、登山靴は半分くらい浸かっていた。朝ごはんにしようと昨晩の夜ごはんのチゲ鍋で作った雑炊ももうすぐ浸水する寸前だった。テントもペグで打ってある角は地面とつながっているものの、自分たちが居る部分は水たまりに浮かんでいる状態。まさにウォーターベットのようだった。なんと水はけの悪いところに張ってしまったのだと後悔した。
 少し寝るも、いつテントが浸水してもおかしくない状況で寝ていられず3時頃撤収し、4時すぎに空が明るくなると同時に歩き出した。きのうお花を見ながら歩いてきた木道は所々冠水していた。一番ヒヤヒヤしたのは、木道が外れかけて浮かんでいる上をサーカスさながら渡ったこと。深いところで膝下くらい。足首から靴の中に水がどんどん入ってきた!気持ち悪い!そんな冷や汗の木道を過ぎ、山ノ鼻キャンプ場に着くころにはだいぶ神経が擦り減っていた。その頃には、本日尾瀬入りの方々が続々と歩いてきた。登山靴ではない方、レインウェア着ていない方、たくさんいた。この先とっても危険だけど大丈夫かな?(汗)鳩待峠に着いてなお、続々と尾瀬入りバスが到着した。

 一日目の天気だと、本当に楽ちんなお散歩道。だけど二日目になると、ピラニアでも出てくるんじゃないかっていうような景色に変わっていた。優しく穏やかな尾瀬。激しく厳しい尾瀬。ふたつの表情を垣間見た貴重な旅となった。自然って楽しく恐ろしい、当たり前のことを再認識した体験だった。

フォトギャラリー

妹推定35リットル。わたし推定65リットル。

鳩待峠大混雑!

行くゼ~!!!

団体さんで道も混み混みです

山ノ鼻ビジターセンター

うしろを振り向くと至仏山♪

これぞ、まさに尾瀬風景

見頃だったニッコウキスゲ

謎のパープルフラワー(すみません)

謎の線香花火のようなフラワー(本当すみません)

見晴小屋

Our castle!!

3時に早すぎる夜ごはん

まさかまさかのお風呂~天国やぁ

全部でザッと20張

木道が水没

木道から落ちないように。靴にカンペキ浸水。

信じられない風景

カエルさん登場

鳩待峠目前、川のように階段に流れる水

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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