山の辞典 : た行

凍傷(とうしょう)

手足指などの末端部や顔面耳、鼻、頬などが急激に奪われる熱と体内からと筋肉による産熱の収支がマイナスとなって発生する。人間は寒冷下に曝され熱収支が悪化すると「脳・内臓」などの重要な臓器の働きを維持する為に末梢血管への血流を絞る。震え、手足の冷えや強張りを感じたら保温と食事、加温が必要となる。治療は速やかな下山と加温だが、水泡は決して破ってはならない。水泡までの凍傷であれば切断を免れる場合が多い。黒色に変色し萎縮したものはほぼ切断を免れない。薬等で凍傷予防をする事はできない。遭難や事故など致し方ない事例はある。