おとな女子登山部レポート残雪の剱岳 早月尾根

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2014年05月07日 (水)~2014年05月08日 (木)
メンバー
天候
快晴
コースタイム
1日目:馬場島(60)展望台(120)1600M道標(170)早月小屋テント泊
2日目:早月小屋(170)カニのハサミ(50)剱岳(170)早月小屋(260)馬場島
コース状況
展望台から先は残雪。急峻な斜面を固く締まった残雪を登るため、早月小屋までも前爪アイゼンとピッケルがよく利く状態。早月小屋から上部は、早朝発のこともあり雪面はとても固かったです。特にエボシやカニのハサミ付近の雪壁は、アイゼンの前爪やピッケルのピックしか刺さらない程氷化しています。早月小屋までの下りは、固い雪の表面だけがくさり足を取られる事もあるので、要注意の雪面状態です。加えて、雪面からの照り返しもあり紫外線がかなり強いので、日焼け止めをこまめに塗り直す、暗めのサングラスを着用するなど、しっかりと対策しましょう。
難易度
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感想コメント

ゴールデンウィーク明けに、憧れの劔岳に登ってきました!

今回のルートは馬場島から早月尾根。北アルプス三大急登の一つであり、マゾ尾根の異名を持つ手強いルートです。登り口から頂上までの標高差は約2300m。初日に泊まる早月小屋まででも1500m近くあります。次の日にこの標高差を一気に下りるのかと思うと、出発の時点で心が折れそうになりましたが、当日は快晴!登山道にはカタクリやイワウチワ、ショウジョウバカマやエンレイソウなどが咲き乱れ、終始楽しく登ることができました。

1000mくらいから徐々に雪が増え始め、1600mを越えた辺りから完全に雪山に。アイゼン、ピッケルが必須です。早月小屋の前にはGW期間中にテントを張っていた形跡が残っていました。今回は有難くその跡地の一つを使わせて頂きました。夜から風が出始めたものの、シュラフはイスカのAIR450で十分な暖かさでした。夕日もキレイに見れました。

翌日は4時過ぎにテントを出発。最初こそただの急登でしたが、徐々に切り立った尾根に変わり、難所が連続します。スピッツェとピックを上手に使って、着実な三点支持を心掛けましょう。頂上直下のいくつかの難所は、真下から見上げると直角に見えるほどの急斜面。雪もカチカチに凍っており、アイゼンの前爪しか刺さりませんでした。また、落ちたらアウトのトラバース箇所も多々あり、終始気が抜けません。行かれる際には、確実なロープワークを心得ている経験者と行くようにしましょう。

ともあれ、苦労して登り切った頂上からの景色は格別でした。天気にも恵まれ、目の前には立山、後立山連峰、遠くには雲ノ平や槍ヶ岳など、360度北アルプスの山々を眺めることができました。もちろん、この後小屋までの下りがさらに怖かったことと、テント撤収後の馬場島までの下りがキツかったことは言うまでもありませんが。。とても勉強になる、貴重な経験になりました。機会があれば、また別のルート、別の季節にも登ってみたいと思います♪

フォトギャラリー

頂上直下はかなり急です

馬場島の登山口からスタート!最初から急です!

2大スター夢の競演★下の方は春まっさかり!カタクリやイワカガミが登山道脇に咲き乱れていました。雪国の春はみごとです♪

途中のベンチで最初の休憩。晴れていてキレイです

前半はこんな感じで樹林帯の道が続きます。ところどころ雪もあり、下山時にちょっと苦しめられました。

標高1600mの道標より先は完全に雪山でした。アイゼンを装着し、ストックとピッケルを併用。

こんな風に平で気持ちのいい道も。でも、全体的にはずっと急登。。

小屋が見えてきました!今夜はこの小屋の前でテントです。

明日のアタックに備え、スタミナ丼★もりもり食べます!

山の上から眺める夕日。贅沢な時間。遠くに見える富山の町は、水を張ったばかりの田んぼがキラキラ光っていました。

日の出前に出発!登り始めると朝日がひょっこり顔を出しました。

立山方面に日が差しはじめました。

だんだん急になってきます。風もあるので注意!

これから登る斜面。難所が続きます。

この斜面、アイゼンの前爪2本しか刺さりませんでした。。登り終わりは緊張します。

頂上です★いい景色!!!

360度、北アルプスが見渡せました!お天気と同行者に感謝!

下山も慎重に。。

登山口に到着〜!長かった〜!

登り終わってから仰ぐ劔岳。いい山でした!

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