おとな女子登山部レポート下田のとあるピークでヘビーラッセル
- 投稿者
- るんちゃん(おとな女子登山部)
- 日程
- 2017年01月24日 (火)~2017年01月24日 (火)
- メンバー
- 山の先輩
- 天候
- 雪/曇
- コースタイム
- 白根山登山口(40分)尾根取付(60分)尾根上(70分)450(20分)470mピーク(140分)林道出合(10分)登山口
- コース状況
- ・駐車スペースは雪に埋もれてます。登山口から5分ほど進んだ広めの路肩に駐車しました。
・ラッセル厳しいのでスノーシュー必須。450m地点のブッシュ尾根、470ピークに至る一部尾根は傾斜きついので前爪アイゼン、ピッケル必要です。
・下山ルーファイ苦労しました。経験者と同行がおすすめです。
- 難易度
感想コメント
新潟県の白根山―三条の盟主・粟ヶ岳の南に位置し、標高は900m程ながら冬は豪雪に阻まれ容易に近づくことが出来ません。日帰りなので到底ピークに立てませんでしたが、白根山展望とルートファインディング、そしてラッセルの非常に濃密な登山を経験してきました。
マイナーな山ですが粟ヶ岳下田登山口をさらに進んだ先の塩野淵集落から登山道が延びており、標識もあります。ただ冬はさすがに物好きの登山者しか登らないようなので、当然トレースは無く始めからラッセルとなります。しばらく川沿いの林道を進み、途中緩そうな尾根を探し当てながら杉林の中を登りにかかりました。雪はみるみる深くなり標高300mに満たない地点で既に腰の高さ。そして重い。崩して固めてようやく一歩踏み出すので遅々として進まない。でもこれも冬山の醍醐味かもしれません。
杉林が終わると徐々に視界が開けて周辺の山々が顔を覗かせました。特に烏帽子岳は(見たことないけど)モンブランのように真っ白で一際目を引きました。そして白根山…ここからでは遠すぎる…たとえもう一日あっても手の届かない距離に思えました。それから眼下の集落…近すぎる…こんなに頑張ったのにすぐそこにあるなんて…雪深い新潟の里山ならではです。
ここから先はさらに傾斜が増し、厄介なブッシュも出てくるので時折巻きながら登ります。スノーシューでのトラバースは小回りが利かずちょっと難しかったです。枝をつかんだりしながら夢中で登ってようやく一息つける場所に着き、登ってきたルートを見下ろすとあまりの傾斜にぞっとしました。下が見えない…!
アイゼン、ピッケルは早めに装備すべきでした。傾斜が増した壁をさらに一登り、緩んだと思ったらまた深雪、せめて500mは越えてみたかったけど時は既に正午を回っていたので、辿り着いた470m地点を今回のピークとしました。
雪が舞い散り腰を下ろして休憩というわけにもいかなくなってきたので早々に下山。緩い尾根を選んで慎重に下山のつもりが、つい調子に乗って駆け下ってしまいいつの間にか谷筋に入り込んでしまいました。反省して登り返し再び尾根を下ると今度は鹿を発見。トレースをつい追ってしまい気が付くと足跡は崖の底へ消えてしまっていました。やるな…鹿…と感心している場合ではありません。再び戻って尾根を探し当て、どうにか始めの林道まで合流することができました。
冷静な判断、戻る勇気、私にはまだまだ足りせん。一人だったら確実に遭難していたでしょう。新潟の雪山の厳しさを存分に味わった山旅でした。