新緑と生命の躍動　南面白山（山形県）

新緑時期が特にオススメという南面白山に行ってまいりました。

実はこのお山、1月に登っているのですが雪の深さにどうしようもなく敗退した山です。
この時期は新緑が素晴らしいブナの山でした。


面白山高原駅から舗装路を登り、スキー場を歩きます。
踏み跡もあって非常に分かり易いです。初秋から秋にはコスモス畑になるそうです。
それもキレイだろうなぁ～♪。
1月に来た時には全てが雪に隠れどこに行ったら良いのかウロウロとしたものですが、今回はばっちり！迷う事なく歩けました(#^.^#)。

スキー場上から一歩奥に入ると景色は一変。見事なブナ林に変わります。
「ホー、ケキョケキョケキョ」
「キーウィ、キーウィ」
「ボーボーボー・・・」
様々な鳥たちが歌声を披露しています。
そして、虫たちも。
シャワシャワシャワシャワ・・・
ギーッキョ、ギーッキョ・・
にぎやかな歌声、羽音、カサカサと風で揺れる葉音。
一時すら静かになる事がありません。
ブナの葉からこぼれ落ちてくる太陽光。そよぐ風。絶え間ない歌声。
それぞれの生命の鼓動が、山に満ち満ちています。

そこから南側に回り込むと、急な枯れ沢状の斜面に変わります。
ここは静かです。
黙々とゆっくり上がっていくと、南面白山山頂です。
正面には大東岳がどんと座しています。

山頂を後に、権現様峠方面に下って行きます。最初は急坂が続くので足元注意です。
ブナ林にいくつか出てくる凹地は、水が流れていない箇所がほとんどですがぬかるんでいます。

そして、権現様峠へ。
ここから大東岳を目指しましたが・・雪に阻まれました(>_<)。
渡渉しても対岸に雪が多く残っていて上がれない、とか、
水流が意外と強いなぁ、とか、色々考えているうちに沢に膝まで落ちてしまったりして(*ﾉωﾉ)。
今回の目的は南面白山のブナだったので、引き返す事にしました。

そして後々、引き返しておいて本当に良かったと思える斜面が随時出てきます。
一見不明瞭。良く見ると明瞭。だけど、この斜面が本当に登山道なんですか？。
・・・と、誰にともなく（もっとも私は単独なので独り言にしかならないですが・・・(#^.^#)）言いたくなる斜面が権現沢コースに出てきました。
土質は滑りやすいので、小さく出ている岩肌や木の根っこを足がかりに慎重に進みます。
ロープがある箇所もありますが、無い箇所でも足場が悪い所があります。
ただでさえそんななのに、更に崩れてる箇所があります。
ドキドキしながら渡っていると（もはや「歩く」ではなく「渡る」が相応しく感じる斜面）散々試されている気がしてきます。そして「絶対滑るなよ」という何かの視線も感じます。

そして、権現沢の渡渉。
完全に沢に浸かる所があります。
滑らない様に要注意です。

沢でも登山道でも色々集中していたので、権現様峠分岐まで出て来た時には本気でホッとしました。
この先は特に心配しながら歩く箇所はありません。


私にとっては、結構スリリングな山でした。
そして、ブナの美しさ、生命の躍動を強く感じた山でもありました。
また、この山に会いに来ようと思いました。