真夏の前穂高北尾根
- 投稿者
- 山本 豊
- 日程
- 2015年07月31日 (金)~2015年08月02日 (日)
- メンバー
- 本社 北村、善本
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 一日目:上高地~横尾(180分)~涸沢(180分)
二日目:涸沢~5・6のコル(120分)~3峰取り付き(120分)~前穂高山頂(200分)~奥穂高(120分)~涸沢(120分)
三日目:涸沢~横尾(120分)~上高地(180分)
- コース状況
- ルート全体を通して浮石が多いです。特に4峰、3峰は落石をおこさないよう注意が必要です。
2峰の懸垂下降ポイントも浮石があります。
バリエーションルートの入門コースとして有名ですが、総合的な登山・クライミングの技術・経験と体力を必要とするルートです。スリングをたくさん、カムを少し使いました。
- 難易度
感想コメント
今年の夏山はどこにいこうと友人と相談し、バリエーションルートの入門として知られる前穂高北尾根に行ってきました。
初日は上高地から横尾を経由し涸沢へ。久しぶりのテント泊装備が肩に食い込みますが、これも夏山の醍醐味だなと自分に言い聞かせながら涸沢に着きました。涸沢に着くと景色を楽しみながら涸沢ヒュッテ名物のおでん&ビール。これだけでも涸沢に来る価値は十分あります。
二日目は空が明るくなり始めた4時に行動開始。5・6のコルに向けて、雪渓&ガレ場を2時間登っていきます。5・6のコルでハーネスを着け、気を引き締め前穂北尾根を進みます。
5峰は比較的登りやすいですが、4峰はルートファインディングが重要です。私たちは尾根をやや奥又白側に進み、行き詰ったところで涸沢側にルートをとりました。涸沢側は切り立っていて注意が必要です。
4峰をくだると核心の3峰があらわれます。取り付きでロープを結びクライミング開始です。3人とも初見のルートだけあって苦戦しましたが、突き抜けた空のした気持ちの良いクライミングができました。後続パーティの方々にとても良くしていただき貴重なアドバイスも頂きました。山での出会いは素晴らしいですね。いつか成長した自分たちを見せることができる日が楽しみです。
3峰・2峰を登り詰めると2峰の懸垂下降ポイントに。目の前に前穂の山頂が見えたことで気が緩んだのか、セルフビレイをとろうとした時に浮石にのってしまい、滑落しそうになりました。両足が岩に挟まった状態で仰向けになったところを仲間に助けられ涸沢に戻ったらビールを奢らなければと思ってましたが、涸沢に着いたときには忘れてました…。
2峰を懸垂でおり、最後の岩場を登ると前穂高山頂に。小休止をとった後に同じルートを登った前後のパーティに別れの挨拶をして、吊尾根、奥穂高、ザイデングラードを通り涸沢に戻ってきました。涸沢に戻るまでも油断できないルートでした。
事前に手に入る情報が少なく、3人とも初めてのルートで時間はかかりましたが、かかった時間以上に充実した時間をすごすことができました。
フォトギャラリー
・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。