荒々しき藪の古ルート 弘法小屋尾根(間ノ岳)

このエントリーをはてなブックマークに追加
投稿者
三谷 卓亮
日程
2015年10月25日 (日)~2015年10月26日 (月)
メンバー
さいか屋藤沢店 三谷
友人
天候
晴れ
コースタイム
【一日目】
野呂川発電所→(40分)→砂防ダム→(40分)→弘法小屋跡?→(200分)→2385→(200分)→2700m付近藪の中幕営

【二日目】
2700m付近→(180分)→岩稜部クライムダウンポイント→(120分)→間ノ岳直下→(70分)→間ノ岳
コース状況
ルート全エリアにおいてはっきりとした登山道はありません。
稜線上に出るまでは比較的新しくつけられたと思われる赤テープがあります。

【野呂川発電所~砂防ダム付近尾根取り付き部】
発電所関係の整備道から、砂防ダムをロープを伝って越え、その先の川を渡渉します。
今回は水量も比較的少なく、2~3mの川が3か所ありました。

【取りつき~2385】
巡視路から急登な細尾根、その後は森の急登がつづきます。
森は多少の赤テープや踏み跡がありますが、鬱蒼とした森です。

【稜線~間ノ岳直下】
背丈を超え視界も見通せないほどの濃密なハイマツの稜線、細い岩稜を覆う低ハイマツ、クライムダウンの急峻な岩稜

【間ノ岳直下~稜線、間ノ岳】
コブ岩峰の岩場の直下の急斜面のガレ場、岩峰左巻きはハイマツと岩稜、右巻きは雪と岩稜帯
難易度
Google Map
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

※このルートには、はっきりとした登山道がありません。
 下調べ、地図読み、ルートファインディングが必要になります。


南アルプス 間ノ岳、3000mの稜線へ至るバリエーションルートの一つ、弘法小屋尾根を登ってまいりました。
弘法小屋尾根は南アルプス林道が作られる以前、間ノ岳へ直接登られるルートとして使われてたらしいルートです。

今回は奈良田温泉無料駐車場に車を停め、そこから広河原行バスの野呂川発電所前バス停で下車しスタート。
川沿いの道を進んでいくと、護岸工事現場から突き当りの砂防ダムへ到着します。
砂防ダムにはロープが張られておりました。
そのロープの途中、丸い放水用トンネルがあり、今回はそのトンネルから反対側へ通りました。
反対側はそのまま川で、2~3mの渡渉となります。そんな渡渉が3回ありました。
川の反対側には弘法小屋尾根への取りつきの梯子があります。

巡視路のような道を登り、細岩尾根、深い森を登って行くと弘法小屋跡地?へ到着します。
約1550mくらい。
そこから先も森が広がり、藪もどんどん濃く高く、そして急傾斜が続きます。
稜線にでても、身の丈を越える高さのハイマツの藪が広がります。
視界も通りませんが、稜線沿いに進むだけなので方向さえ間違わなければ大丈夫です。

稜線上は、背の高い藪、膝丈くらいの藪と細い岩稜線、クライムダウンが必要な急峻な岩稜。
アップダウンも多くあります。
頂上直下はガレ場から、小さい岩峰を左に巻けばハイマツと岩稜、右に巻けば雪と岩稜で、今回は右を軽アイゼンを装着して登って行きました。
そこを越えると一般登山道に合流。ほどなくして間ノ岳頂上へ到着です。

激しい藪漕ぎ、ルートファインディング、岩稜帯での登下降など今回は改めて色々学びなおすことが多かった山行でした。
達成感も高く、楽しいひと時でした。

フォトギャラリー

ウイニングラン

野呂川発電所 バス停を降ります

砂防ダムをロープを伝って乗り越える 今回は丸い放水用トンネルを抜けられました

川の渡渉 3回

弘法小屋尾根 取り付き

巡視路? 急な登りと細尾根

弘法小屋跡地?

鬱蒼とした森

2385地点

ひたすら藪漕ぎ

朝3時から背丈を超える藪漕ぎ

夜明けの藪漕ぎを停止して一服 富士山きれいダナー

安全確保して下る ロープ無しでも行けます。 稜線上をそのままゴジラの背のようなエリアも通過できますが、今回は灌木の生えた垂直の岩稜を下りました

見事な三角形! 北岳

稜線上も、最後の最後までハイマツに苦しめられる

アップダウンが続きます

急な下降の岩場もたくさんあります

間ノ岳直下のコブ岩峰 左はハイマツと岩稜、右は雪面と岩稜 今回は軽アイゼンをつけて右巻きに

影で凍った雪面

3000mへつながるバリエーションルート完登です!

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

この記事を見た人は次の記事も見ています

アクセスランキング

同難易度の登山レポート

  • スタートナビ
  • おとな女子登山部