“最後の楽園”雲ノ平をめざして~双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳を愛でて

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2011年08月29日 (月)~2011年08月31日 (水)
メンバー
天候
曇り→晴れ→曇りのち雨
コースタイム
【一日目】
新穂高温泉(10:10)→わさび平小屋(11:30,休憩)→鏡平山荘(15:20)→双六小屋(18:00)[テント泊]

【二日目】
双六小屋(7:30)→双六岳(8:30)→三俣蓮華岳(10:00)→三俣山荘(10:45,休憩)→鷲羽岳(12:50)→雲ノ平山荘(16:00)[素泊まり]

【三日目】
雲ノ平山荘(6:40)→祖父岳(7:45)→黒部川源流(8:30)→三俣山荘(9:50)→双六小屋(12:00,休憩&テント撤収)→鏡平山荘(14:30)→わさび平小屋(16:15)→新穂高温泉(18:00)
コース状況
【新穂高温泉~わさび平小屋】
林道歩きがほとんどでグングン進みます!わさび平小屋の先の「小池新道」が始まるまでは林道。途中右側に「お助け風」と呼ばれる風穴がいくつもあり、涼しい風が吹き出ています♪

【小池新道~鏡平山荘~弓折岳分岐】
徐々に高度を上げていきます。ここにも何ヶ所か左側に風穴(お助け風)あり。「秩父沢」は水量豊富で格好の水場&休憩場所。弓折岳分岐までは登りです。それにしても小池新道は登りやすい。

【双六岳~三俣蓮華岳】
双六岳からはピークハントできる「稜線ルート」、やや下を通る「中道ルート」、高低差が少なく最短の「巻道ルート」が選べます。どこを選んでも槍・穂高の眺めは最高!ただし巻道ルートは双六岳のみならず三俣蓮華岳の山頂も通りません。残雪期には迷いそう。三俣山荘はこの高さにありながらテント場の周りを小さな沢が流れています。この山域は本当に水が豊富だ。

【鷲羽岳~雲ノ平】
鷲羽岳の直下には青々とした鷲羽池が見えます。往復一時間もかからないので時間があれば湖畔で休むのもよいでしょう。鷲羽岳からは北アルプスの主要な山が全て望めます。槍・穂はもちろん立山・剱岳も。日本百名山中最もアプローチに時間がかかる(登りにくいといわれる)「水晶岳」も目の前!ワリモ北分岐に荷物を置いてのピストン(往復)か、せっかくだから水晶小屋に泊まるのも◎!祖父岳を経由し下降すると“最後の楽園”「雲ノ平」です。下降し始めるとテント場の先に雲ノ平山荘が見え、すぐに着きそうですし、そのままテント場へ下りる道があります。しかし、数年前から植生保護のためこの道は閉鎖されており(*看板も出ています)、右側を大きく巻くハイマツ帯の道を行かねばなりません。古い地図とは異なりますのでご注意を。

【雲ノ平~黒部川源流】
雲ノ平はギリシャ庭園、アラスカ庭園、スイス庭園など8つの庭園名称がつけられた高山植物の群落地を持つ日本で最も高いところにある溶岩台地です。本当は丸一日散策して歩きたいくらい。黒部川の源流へは祖父岳を左に見ながらグングン下降。豊富な水量(ちょっと徒渉を躊躇うほど)の沢を渡ったところに石碑が建っています。しかし沢はさらに上方の鷲羽岳方面から流れていますし、右上の三俣蓮華岳方面からも沢は流れてきています。本当の源流は…と思ってしまいますが、それでもここがあの黒部川の源流かと思えば感慨深いもの。
難易度
Google Map

より大きな地図で 110829雲ノ平 を表示
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感想コメント

 今回は紀伊半島を中心に多くの被害をもたらした台風12号の襲来を鑑み、三泊四日の予定を二泊三日に短縮し(*それでも行程はほぼ変えず)、下山したため、三日目がかなりきつい山行になりました(*_*)/~。しかし二日目は快晴で三日目も夕方雨に降られただけで概ね天気には恵まれました。それにしても今回僕はここが『水が豊富で美味い山域』だと強く思いました。とにかく沢が多い。北アルプスでこんなに沢の多い山域は知りません。しかもどこも水量が豊富。標高2500m超の地点でもいたるところで水を汲むことができました。しかし、つまり降雨後の増水には注意しなければならないわけです。また北アルプスらしい岩稜帯も多く、悪天候時、濃霧時は道迷いにご注意を!

 また今回は好日山荘ララスクエア宇都宮店のお客さんお二人に逢うことも目的でした。一人はわさび平小屋で働く男性Gさん、もう一人は三俣山荘で働く女性Kさんです。Gさんは数日間お休みでこの山域を縦走しており、双六小屋で逢いました。その後も雲ノ平山荘でもご一緒し、夕食後歓談しました。Kさんもお仕事中にもかかわらず手を休めて僕の訪問を歓迎していただきました。お二人とも下山予定を遅らせて9月中旬から下旬まで働かれるそうです。充実した生活をされているようでお二人ともいい顔していましたねぇ(^_^)v。

フォトギャラリー

鷲羽池越しに槍!この山行を象徴する風景です。

かなり遅くなりましたが、新穂高温泉を出発です。

わさび平小屋。きゅうり(1本100円)をいただきました♪

チングルマはすっかり秋です。

猿の惑星か?!双六へ向う雪田です。

双六岳への分岐。

槍ヶ岳をバックに。これも象徴的な風景。

飛行機雲も…。

槍が見えているとテンション上がります↑↑

三俣山荘と鷲羽岳。

鷲のつもり。

バックの絶景に眼もくれずルート確認です。

この要塞は…。ケルン群。

スイス庭園へお邪魔します。

まもなく雲ノ平山荘。

テント場と雲ノ平山荘。見えていない右側を巻いて行きます。

花に励まされ…。

黒部川源流手前の徒渉。

おおッ!天然のわさびが!

で、わさびの気分になってみました。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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