Arapiles オーストラリアクライミングツアー その③最終回
- 投稿者
-
土方 尚樹
GRAVITY RESEARCH MIE
- 日程
- 2011年09月12日 (月)~2011年09月27日 (火)
- メンバー
- GRAVITY RESEARCH 神戸 土方尚樹 とその妻
- 天候
- 晴れ×毎日=Climbing Everyday!
- コースタイム
- その①をご覧下さい。
- コース状況
- その①をご覧下さい。
感想コメント
最終回のその③、9/22~9/27「残り期間も少なくなり帰らなきゃいけなくなっちゃったよ」編です。
アラピリーズ残り滞在日数も3日となり、その日その日の気分で行き先を決めるのはもうやめたほうが良いような気がして、前夜、帰るまでに登っておきたいルートをピックアップしてエリアごとにいける範囲でまとめました。
食料もうまく使い切るためにこれからの献立を決めましたが、1日に飲めるビールの本数まで決まってしまいました。
9/22、晴れてはいるが風がかなり強い日でした。登るのはついに【Kachoong 21】です。
このルートは世界一かぶった(ルーフですから)5.10dとして有名らしく、390ページあるトポにはたくさんのクライミングの写真が載っていますが、唯一見開きでどか~んと掲載されていて、その写真がまたかっこいいんです!
日本を出るときこれは登っておきたいルートNo.1でした。
エリアはキャンプ場から遠くアプローチで道に迷い、目標のルーフは丸見えなんだけどなかなか辿り着けず、道なき道を歩き登ったりと大変で結局1時間以上かかりました。
後から聞いたら岩壁の北側に駐車場があり車でいくとだいぶ楽なようです。
やっとの思いで取り付きに到着して、すぐ近くの【Moritz 9】でアップ・・・今から21を登るのに9でアップになるのかは疑問でしたが、ケチューン狙いの別パーティも居たのでそそくさと準備して私たちが先にトライしました。
登り始めとルーフに出て行くときはドキドキでしたがルーフなんかは超ガバでヒールフックもふくらはぎまで入ってしまうくらいでした!オンサイト出来てほっとしました。
その後は【Hurts 18】と、帰り道にある【XI 18】を登り終了。どちらもいいルートでした。なぜこうも何を登っても楽しいんでしょう。
9/23、今まで暖かかったのに空気が冷たく寒さが戻ってきてしまったようで、春とはいえ寒暖の差があり安定しないです。
エリアはオルガンパイプスの【Tannnin 19】へ。以前登った【Horn Piece】の2ピッチ目のような位置にあり繋げて登ろうと思っていたら、先に登っている3人パーティーが居たのですぐ横のガリーから追い越すようにTanninの取り付きへ。
準備も出来ていざ!というときにさっきのパーティーがやってきて、どうやら彼らもTanninだったらしく、なんだか横取りしたみたいで申し訳なく先に登る?と聞いたら君たちの方が先に居たんだからどうぞ、と言ってくれたのでお言葉に甘えました。
ルートの内容はサイドプルのホールドが主体で、クロスやカウンターバランスなどのムーブがとても気持ちよく、オンサイトでビシッと登れていいクライミングが出来ました!
今回登ったシングルピッチのルートの中ではお気に入りNo.1になってしまうかも。
ちなみにマルチピッチではWatchtower Crackがお気に入りにです。
次に【Moby Dick 17】を彼女がオンサイトトライするも中間部でテンション。その後何度か上まで抜けようと頑張ったがロワーダウン。リードを交代したがジャミングをうまく使わないといけず、確かに難しく感じました。
【Horrorscope 24】今回1番の高グレードをトライしてみたが、思っていたよりも悪くてオンサイトできず、次のトライでもだめだったので早々にあきらめて次に行くことになりました。
【Beautiful possibilities 15】彼女がリードするかと思いきや、とても空腹だと言うことで僕がリード。簡単だったけどプロテクションがうまく取れずランナウトしまくりました。
この夜、初日に会ったJさんがアラピリーズに戻ってきていて再会し、「明日は一緒にクライミングしましょう」となりました。
9/24、余談ですが、朝洗い物をしているとき前日のTanninチームの1人に会い昨日の僕のクライミングをすごい褒めてくれました。いやぁ嬉しかったな!
こんな感じでここのキャンプ場はみんなニコニコしてて雰囲気いいし居心地もgoodです!
で、今回のクライミングはJさんのお勧めをいくつか挙げてもらいその中に登ってみたいと思っていた【Brolga 16 3ピッチ】があったのでそこに決まり3人で出発したのですが、今年67歳になると言うJさんの足がめちゃくちゃ速い!私たちが息を切らしているのに対してJさんは息一つ乱れずクール!
ここへ来てこんなつるつるのスラブルートは初めてで楽しく、3ピッチを3人交代でリードしました。
下降時に割りと雨が降ってしまったので一旦キャンプ場へ戻り昼食をとり、様子を見て【Mari 17】と【Megalomaniac 14】をパラパラと降ったり止んだりの小雨の中3人で登り、アラピリーズでのクライミングが終わりました。
9/25、メルボルンへ。遠回りになりますがグレートオーシャンロード経由で帰ってみようと朝の6時過ぎに走り出しました。
レンタカーの返却が午後2時でしたがこれだけ早く出たら大丈夫でしょうとオーストラリアのハイウェイをひた走っていましたが、ハミルトンからもう少し行ったところのペンズハーストという小さな町にあった、カフェで朝9時カプチーノを飲みながら店内に置いてあったグレートオーシャンロードのパンフレットを読んでたのですが、ここまできてやっとオーストラリアのでかさに気がつきました。完璧に間に合わない。
すでにだいぶ遠回りしていましたがなんとかまだ間に合う所に居たおかげでぎりぎりメルボルンに到着できました。やれやれ。
夜、シティーでちょっと贅沢にディナーをして、翌日9/26メルボルン空港にて、タスマニアへ観光に向かう奥さんと別れ、2人分のキャンプ&クライミングギアを手荷物をなるべく重たくし預けられるぎりぎり40kgを預けちゃんと日本へ帰りました。
この情報が少しでもお役に立てればと思います。楽しくクライミングしたい派からハードなクライミング派までどんと来いなふところの広い、すごくいいところですよ!
それでは長~~くなってしまいましたが、おわり。
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