日高・カムイエクウチカウシ沢左俣直登沢

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投稿者
小山田 隆博
日程
2017年09月09日 (土)~
メンバー
小山田 他2名
天候
晴れ時々雷雨
コースタイム
1日目
札内ヒュッテ(2時間)7の沢出合(1時間)8の沢出合(1時間30分)C1:999m三股
2日目
C1(2時間30分)カムイエクウチカウシ山頂上~西尾根下降(4時間30分)800mカムエク沢(30分)C2:840m
3日目
C2(5時間半)1189m二股(6時間)C3:1540m尾根上
4日目
C3(1時間30分)1560mカムエク沢(1時間30分)カムイエクウチカウシ山頂上(3時間)8の沢出合い(1時間)7の沢出合い(2時間)札内ヒュッテ
コース状況
○札内ヒュッテ~カムイエクウチカウシ山(8の沢経由)
7の沢までは林道歩きです。自転車が有効ですが、工事をしている時が有り自転車では入れないこともあり。8の沢は沢ルートですが巻道も明瞭で難しくはありません。クマが多いのが注意。テントサイトは8の沢出合いや999m三股、8の沢カール。
○カムイエクウチカウシ山西尾根
 カムエク沢に出るために下降した尾根です。途中から鹿道があって楽にはなりますがひたすら藪こぎ。また藪で視界が効かないこともありしっかり地図読みが必要です。
○シュンベツ川カムイエクウチカウシ沢左俣直登沢
 通称「カムエク沢左俣」。日高でも屈指の難渓。岩盤状の磨かれた渓相は圧巻。核心部の距離は短いが、一つ一つの滝が難しく、ロープ多用。高巻きもいやらしい急斜面の草付きが多く緊張。時折現れる川原がテントサイトにはなりますが増水には耐えられません。時期によっては雪渓通過も大きなポイントになると思います。
難易度
Google Map
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感想コメント

 一年に一度は全力を出しきれる沢に行きたいと思っています。今年はカムエク沢と決めていました。日高が、いや北海道が誇る険谷、銘渓と言って良いと思います。8月は沢はおろか山にも行けず不安だらけで臨みましたが、強力なメンバーに恵まれなんとか無事に下山できました。
カムエク沢に降り立つのに二日間のアプローチを要し入渓。全ての滝が手強くどれも簡単には通してくれません。慎重に行き過ぎたせいか予想以上に時間を時間が掛かり、最大の核心部の1189二股まで到達。大きな岩壁と手の付けられない大滝。中間リッジから大高巻中にまさかの雷雨となり、猛烈な雷と大雨の中で厳しい高巻きとなりました。沢はみるみる増水し、やむを得ずなく一旦尾根を上がることに。その日はそのまま藪の中でなんとかツエルトを張ってビバーク。水もほとんどなく食事は作れず、長い夜を過ごしました。
 翌日は天気が回復し再び薮を漕いだ後にようやく沢に戻ることができました。核心部を過ぎた沢はもうそれほどの悪場はなく、源頭も短い藪こぎでカムエクの頂上にでました。。遡行達成の握手を交わし、ボロボロになった体を引きずって長い下山となりました。
 

フォトギャラリー

核心部の渓相は予想以上!

初日。札内川本流は穏やか

初日のテン場。良いロケーションです

初日の夜はカレー。

日高も紅葉はじまりました

西尾根を下ります。もちろん藪だらけ!

3日目。核心部に突入。

ツルツルの登り。

釜と滝の連続。

屈曲点ごとに滝が現れます

チョックストーンの滝が多かったです

高巻きも許されない滝が多いです

ハング滝

水流浴びて突破

続く連瀑帯に時間がかかります

核心部二股。どちらも大滝が掛かる

中間リッジから。このあたりから雷雨となりました

最終日の朝は奇跡的に?晴れ

再度沢に戻り源頭へ

無事に頂上に。あとは下るだけ!

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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