島々谷から徳本峠越え(クラシックルート)&霞沢岳(日本二百名山)

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投稿者
家田 森
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日程
2018年09月05日 (水)~2018年09月06日 (木)
メンバー
家田(単独)
天候
晴れ
コースタイム
9月5日(1日目) 新島々駅(0:50)島々(1:45)二俣(2:20)岩魚留小屋(2:55)徳本峠小屋
9月6日(2日目) 徳本峠小屋(0:50)ジャンクションピーク(1:50)K1ピーク(0:10)K2ピーク(0:20)霞沢岳(0:15)K2ピーク(0:15)K1ピーク(1:50)ジャンクションピーク(0:40)徳本峠小屋(1:20)明神分岐(1:00)上高地

実働時間:(1日目)7時間50分 (2日目)8時間30分
コース状況
〇島々~二俣
 島々の徳本峠入口には安曇農作物加工センターのトイレがあり借りられる。島々谷川沿いの島々谷林道を歩く。鎖で閉じられた防獣ゲートから先は結構荒れているが、歩く分には支障無し。小さな土砂崩れで道がふさがれているところもあったので、情報では「二股から先通行止め」とあったが、どうやら防獣ゲートから先は通常は歩く道と考えた方が良いと思われる。二股には案内板や公衆トイレもあるが、この公衆トイレ、外観は綺麗だが扉を開けると虫がすごいことになっていた。
〇二股~岩魚留小屋~峠沢出合
 この日は島々谷南沢も大型台風通過直後だけあって増水して水量が多かった。こちらも所々小さな支沢の出合部分で道が埋もれている所とかはあったが、右岸左岸を渡る橋は比較的新しいものが多くしっかりしていた。木の橋が濡れてぬめってるところなど、下りだったらスリップに注意。道標は多くはないが、要所に赤テープ等があるので追っていける。ただ、悪天時や暗くなってくると道を見失いそうになりそうなところもあったので、基本沢沿いで大きく道から外れることはないと思うが、ルートを外すと途端に足場が悪くなるので注意が必要。
〇峠沢出合~徳本峠
 沢の本流から逸れ、最初沢沿い、次いで橋を渡った後は斜上気味に緩やかに登る。最後の水場の力水は、峠沢本流に注ぐ支沢なので安心だが、意外と水量が少なかった。ここから徳本峠までは九十九折りの急登となる。徳本峠小屋は2010年に改築したとのことで、比較的新しい。テント泊は、トイレ、水はチップ制となる。
〇徳本峠~ジャンクションピーク~K1ピーク
 小屋の裏の展望台への道をそのまま登っていく。いきなり約300mの急登の洗礼、今回は朝イチで意外と調子よく登れたが、この先細かいアップダウンが続き、これが結構こたえる。道も、切り開いていただいて歩きやすいし迷いにくいが、よく踏まれているとは言い難く、また台風で荒れているところもあった。ようやく霞沢岳が見えてくると、K1ピークへのまた急登が始まる。ここまでの疲労の蓄積のダメージも大きいが、霞沢岳を確認出来たことで先が見えて、アドレナリン出しまくってガンガン登るとK1ピークに着く。ここは穂高岳の大展望台。絶好のロケーションから望む穂高岳連峰は、贅沢な眺めである。思わず立ちすくむ、歩いてきた甲斐を感じる瞬間である。
〇K1ピーク~K2ピーク~霞沢岳
 K1とK2の間がやや難所。高度感のある岩場の下り登りがある。K2からは快適な稜線漫歩でもあるが、油断は禁物。K2や霞沢岳もまた、絶好の穂高岳展望台である。噴煙たなびく焼岳も目前で迫力あり。
〇徳本峠~明神~上高地
 一転、よく整備された登山道。道幅も広くなり、段差もやさしい。15分程下ると水場、力水へ下るよりは楽そうかな。沢沿いの道だけあり、増水の影響もあったが普通のトレッキングシューズがあれば十分。最後、明神分岐から3分くらい手前の所の、太さ1m近い針葉樹の大木が、台風でボッキリ折れていて道を塞いでいるのが印象的であった。明神、上高地は観光客がたくさん来ていました。
難易度
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感想コメント

 元々は仲間と平湯でキャンプの予定がまずあり。それを利用して、キャンプの後にこの霞沢岳を逆コースで行くのと、キャンプの前に日帰りで同じく日本二百名山の有明山を夜行日帰りで登っておこうと計画していたのですが。大型台風21号の影響でそれどころではなく、キャンプと有明山は中止。でもテント泊の準備はしてあって、気持ちも創ってしまっていたので、台風一過で晴れることを期待して、霞沢岳だけでも登ろうと計画変更。それが今回は良い目に当たりました。
 山を始めた高校時代に計画が流れてから30年程経過し。一時は通行止めになったりもして歩けもしなかったクラシックルートを、念願叶いようやく歩けました。しかもテント担いでの山登り自体、何年もやっていなかったのに、ただでさえ今回島々~徳本峠16㎞のロングルート、しかも新島々駅から歩いたのでプラス3.5㎞と、車道で道を間違えた分を含めると一日20㎞以上の長丁場を歩いたため、もうヘロヘロ。翌日の霞沢岳アタックは諦めかと思うほどバテてしまいましたが、アミノ酸の助けも借り、天気も上上、無事もう一つの目的霞沢岳も、期待以上のアタック成果で終えることが出来ました。この疲労度合いからすると有明山はやはり連チャンは無謀だったと思われますし、コースも島々谷から登ることで結果として無理なく希望したコースもとることができ、計画変更は大当たりだったと言えましょう。
 有明山はまたの機会に。中々思うように山に登れていませんが。こうやって素晴らしい山に巡り合えると、名前だけの日本二百名山ピークハントと思ってしまうことも無きにしも非ずではあるのですが、やはりコツコツと山を登っていくことは楽しいなぁ、やってて良かったなぁ、と思うのです。今回は自分もギリギリだったので仲間と行く余裕も結果として無かった訳ですが。家族や仲間と、またこの喜びを共有していけたら良いなぁ、とも思うわけです。

フォトギャラリー

K1ピークからのK2ピーク(中央右)と霞沢岳(中央左)

夜行バスで新島々駅着。到着時は真暗で雨模様だったが、1時間程仮眠させてもらったら、夜も明け雨も上がった!

車道を約3.5㎞歩いて島々着。ここでバス道(旧野麦街道)から右へ折れると徳本峠入口。安曇農産物加工センターのきれいなトイレもあります。

道沿いにきれいな散歩道を進むと野生動物ゲートがある。鎖で厳重に閉められているが、施錠はされていないので通行可能。ここからは登山の領域だ。

二俣までは林道をひたすら歩く。土砂崩れで道がふさがれている所もあり、やはり自力で歩く道のよう。

二俣。右手の橋を渡ると林道が伸び二俣トンネルと続くが通行止めとのこと。登山道はここを左手に進む。

島々谷南沢も結構増水。大型台風通過直後の為心配していたが、橋は比較的新しいものが多くしっかりしていた。倒木や小さな土砂崩れ等で道は荒れてたが、通行には支障なし。

岩魚留小屋。趣がありすぎます。予約すれば有人営業もしているようですが。左手奥が有名な桂の大木。

岩魚留沢を過ぎたすぐくらいの所の支沢にかかるスチール梯子。増水してなきゃ楽勝なレベル。難しくはない。

この橋で峠沢の左岸に渡り、ようやく島々谷南沢を離れ、徳本峠に取付の登りです。

力水、最後の水場。他の沢が絶賛増水中だった割に、ここの水場はちょろちょろ程度だった。ここから小一時間、つづら折りの急登が始まります。

やっとのことで徳本峠着。良い意味で趣のある小屋。手前が僕の今宵の寝床。底面が台形の形をした懐かしいテント。

翌朝。サブザックで荷は軽いが前日の疲れで身が重い。予定なら、ここジャンクションピークでご来光を拝む予定が、やや出遅れた。

小湿地。道はここもやや荒れている。湿地のすぐ脇まで下りて、池の端を歩く。さすがにここは増水はないのかな。

K1ピークの登り開始直前に見上げる右からK1、K2、そして霞沢岳。テンション上がる~!

K1ピークから穂高岳を望む。穂高の展望台としては最高のロケーションでしょう!!

K2直下の岩場。これを乗越すのが今回のコース一番の難所かな。僕はストック先ゴム持って行かれました。

K2から見た霞沢岳。天気も眺めもサイコー!

振り返って歩いてきた稜線(手前)を見ると、結構なだらかに見える。地図上でも起伏そんなになさそうなのだが、細かいアップダウンが結構キツイ。

今度は霞沢岳からの穂高岳。K1の方が近いが、ここの方がド正面で角度が良いかな。いずれも眼福、眼福。これだから山はやめられない。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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