【富山県】剱岳 Day1,2 ~アプローチ→八ツ峰上半(時間切れ)~
- 投稿者
-
唐嶋章弘
大丸福岡天神店
- 日程
- 2020年08月17日 (月)~2020年08月20日 (木)
- メンバー
- 他1名
- 天候
- 晴れ→雨、晴れ
- コースタイム
- 室堂
雷鳥沢キャンプ場
剱御前
剱沢キャンプ場
剱沢キャンプ場
長次郎谷出合
熊の岩
- コース状況
- 熊の岩まで、3箇所雪渓から降りました。
長次郎谷出合は雪渓崩壊
上部2カ所は、乗り移り場所に要注意。
- 難易度
感想コメント
熊の岩をベースとして、八ツ峰上半縦走とチンネ左稜線を目標に登ってきました。
day3,4はこちら
https://www.kojitusanso.jp/tozan-report/detail/?fm=26575
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1日目予定
室堂~剣沢キャンプ場
2日目予定
剣沢キャンプ場~長次郎谷を経て、熊の岩。
BC設置後、八ツ峰上半縦走
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【アプローチ】
富山~室堂のバスが、運転休止のため、電車とケーブルカーとバスを乗り継いでいきます。
思いのほか、登山客が多いのと、ソーシャルディスタンスの関係か、ケーブルカーに予定の時刻に乗れず、
次の便を待つこととなりましたので、余裕を持った計画が必要です。
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1日目
室堂~剣沢キャンプ場
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【室堂~剣沢キャンプ場】
室堂は晴天スタート。
75Lでもギアが入りきらず、アタックザックを上乗せしたスタイルになり、重さは言うまでもなく、
足取りは重く、雷鳥沢からの登り返しは足に応えます。
それでも、ルートの名に恥じないほど、雷鳥の親子がたくさんおり、癒されながらの登山です。
劔御前に着く頃には、雲行きが怪しくなり、ポツポツと雨が。
登山の天気の変容にはいつも驚かされますが、
そこから予定地の剣沢キャンプ場までは、目と鼻の先。
一日目は、予定よりは時間はかかりましたが、
余裕を持って計画していたため、無事に到着しました。
剣沢の管理場には、富山県警の山岳警備隊の方からの情報が
ホワイトボードに描かれています。
予め、情報を仕入れており、想定内。
それを踏まえて、警備隊の方達と話をしたところ
「そもそも一般ルートではないこと」
を踏まえて、巻くことは不可能ではないということをご教授いただきました。
夜ご飯(炒飯)ミーティングでは、現地判断とすることにしました。
夜は非常に風が強く、一日を通して天候の変化に驚きました。
相方のテントは張るのにも一苦労だったようです。
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2日目
テン場から、長次郎谷を経て熊の岩
BC設置後、八ツ峰上半縦走
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【剣沢キャンプ場~熊の岩】
翌朝は、風も雨もやみ、晴天の予感。
富山の駅付近の「パンドール」とセブンのパンで
サンドイッチを作り、早々に出発。
長次郎谷の取りつきまでは、情報通り、基本的には剣沢雪渓に下りることなく、アプローチ。
平蔵谷付近で、なんでもないような雪渓のど真ん中におおきな穴が出来ており、
一見安全そうでも、注意が必要だと思い知らされます。
長次郎谷の取りつきは、遠くから見ても尋常ではない壊れ方をしています。
左岸からなんとか取りつきましたが、
帰る頃には、更に縮小しており、この状態なら引き返すかなぁ。。という雰囲気です。
さらに上部の安全そうな雪渓も崩壊しており、
日々、雪渓の状況が変わる姿を目の当たりにしました。
この中、熊の岩まで、雪渓が続いているはずもなく、シュルンド崩壊の恐怖と戦いながら、ガレ場に飛び移ったり、徒渉したり、雪渓に飛びついたりを繰り返します。
結局、熊の岩まで、コースタイムの2倍かかりました。
早々にテントを張り、登攀のため、ギアをチェック。
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【八ツ峰上半】
午後2時。八ツ峰上半に取り付きます。
Ⅴ・Ⅵのコルまでは、登り返しを避けたく、Dフェースの麓をトラバースすることに。
踏み跡はありますが、傾斜が強くボロボロの為かなり苦戦しました。
荷物が軽くなった分、足取り軽快に、明確なコルまでたどり着きました。
早速ロープを準備し、ルンゼチックな岩稜へと取りつきます。
3ピッチ出したところで、バンドへ。
とは言っても、ロープを解いて徒歩できる、穏やかな花畑という印象。
短い登攀を繰り返すこと、2時間、なかなかⅥ峰が終わらずに、粘るも、
見下ろした壁の様子から、Cフェースにいる事が考えられました。
2人とも初めての八ツ峰。進みたい気持ちがかなり大きく、このまま登ってエスケープするのが、理想でした。
が、初ルート故に都合が分からず、ここまでも、ルートやピッチを切る場所の判断など、
苦戦していたことを考慮すると、
「引き返した方が早い、安全」
と判断し、引き返すことに。
残置スリングを使いながら、3回の懸垂下降を経て無事取りつきまで。
18時にはテン場まで戻ることができ、一安心。
ささみをつかった雑炊と、雪渓で冷えたビールで乾杯。
登れなかった八ツ峰を眺めながらの夜ご飯は悔しくも感慨深いものがありました。
八ツ峰と、夕日に染まる後立山連峰、そして壮大な星空。
絶景に癒され、明日のチンネでリベンジを誓いました。
続きはこちら
https://www.kojitusanso.jp/tozan-report/detail/?fm=26575
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