晩秋、明星山。
- 投稿者
- つじまい(おとな女子登山部)
- 日程
- 2020年11月12日 (木)~2020年11月13日 (金)
- メンバー
- 他1名
- 天候
- 晴れ
- コースタイム
- 左岸稜 展望台〜取り付き 15分
西壁 駐車場〜取り付き 60分
- コース状況
- 水量が多く、渡渉場所を探すのに小一時間かかった。
南壁の下降は要所にテープが貼ってあり、踏み跡を辿って下山できた。
感想コメント
GRなんばの上中恵子先生が、若い頃に登ったという「クイーンズウェイ」に行ってみたいと思い、フリーの強者を誘って新潟までやってきた。
作戦としては、1日目に「左岩稜」を登って岩の様子を知り、下山道の下見を行う。2日目が「クイーンズウェイ」だ。
早朝、放射冷却による寒さでパートナーはまるでやる気を失っている。
さらに、連日雨が降っていたようで、川の水が明らかに多い。
やっとの思いで渡渉地点を見つけた。
取り付きを確認し、奇数ピッチはパートナー、偶然は私とツルベで登っていく。
パートナーは夏の間沢登りばかり行っていたようで、乾いた岩が怖いと言い出す。
自分のピッチは覚えていないほど印象が薄く、やはり人工の3ピッチ目がハイライトなのだろう。
ピン間隔が狭く、フォローの私はアブミを出さずにA0で越えた。
その後は松の木テラスまで一気にロープを伸ばし、カンテへ移る。
松の木テラスから同ルート懸垂するパーティが多いのは、この先がほとんど歩きでつまらないからだと理解した。
3〜4ピッチほどを歩いて登ると、大岩に着いた。
また歩きかとノービレイで進むと、Ⅳ級くらいのスラブが出てきて慌ててビレイをしてもらう。
プロテクションが取りにくく、気持ち悪かった。
登りきったあと向かって左に進むとピンクのテープが貼ってある木を見つけた。
ここからは下山道だ。
シャリバテでパートナーが疲れていた。
噂通り、道は悪いが踏み跡は明瞭で迷うこともなく、1時間ほどで駐車場に下りてきた。
明るいうちに下りてきたので温泉に行こうと街へ出ると、パートナーが財布を紛失したらしい。
どれだけ探しても見つからず、翌日はショートルートでお茶を濁し、早めに下りて交番に行こうということになった。
残念だが、仕方ない。
翌朝、西壁へと出発する。
アプローチは明星山の登山道を小一時間ほど登る。
トポはざっくりとしており、山岳ガイドの「佐藤勇介さん」の記録が頼りである。
取り付きにつくと、パートナーがなぜかぐったりとしている。
ここで、彼が水を忘れたことが発覚。暑さで脱水になっていた。
わたしの水は500ml1本しかないので、分け合っても上まで登ることはできないだろう。
とりあえず登れるところまで、ということで合ってるのかよく分からない1ピッチ目を登った。
割としっかりとした終了点が出てきてほっとした。
プロテクションの取りづらいハング越えをパートナーがやってくれて、核心ピッチへ。
というところで、パートナーの終了宣言。
ほんの少ししか登れなかったが、西壁が想像以上にかっこよく、来てよかったと思う。
まだまだ登れるところもありそうだ。
渡渉も無いので、春はこちらに来るといいかもしれない。
西壁からしょんぼりと下山し、ヒスイ峡展望台から壮大な南壁を見上げた。
挑戦することも叶わなかった「クイーンズウェイ」のルートを眺めると泣きそうになって堪えた。
※財布は展望台駐車場で落としたらしく、優しい方に拾われ警察署に届けられていました。
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