大滝登攀 大川の滝(屋久島)

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投稿者
つじまい(おとな女子登山部)
日程
2021年03月05日 (金)~2021年03月05日 (金)
メンバー
他1名
天候
くもり
コースタイム
展望台から5分
コース状況
装備
・50mダブルロープ
・0.75番までの小さいカムたくさん
・トライカム
・ハーケン&ハンマー(使わず)
・渓流シューズ(ラバーソール)
・ファイントラック フラッドラッシュ上下
・雨具
Google Map
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感想コメント

久しぶりの屋久島。
今年こそは、宿題を片付けるために4連休をもらってやってきた。

ヤキモキしていたが緊急事態宣言が直前に解除された。また宿のご主人もぜひいらして下さいと、島の観光に携わる方々はウェルカムだということだった。
例年なら、この時期は卒業旅行の学生で賑わっているはずだが、コロナの影響は大きい。

8度目の屋久島となる今回の旅がはじまった。

まずは落差80m、屋久島で最も大きな直瀑である「大川の滝」へレンタカーで向かう。
空港からはちょうど島の反対側に位置するため1時間強かかるが、西部林道のヤクザルたちに挨拶をしないと始まらない。

大川の滝は、はじめて屋久島に来た時に見て、その迫力に驚いた。
そして来島の度に訪れる場所だ。

ただ今日は眺めるために来たのではない。登るために来た。
今回の目的のうちのひとつである。

大川の滝には私の知っている範囲だが、3通りの登り方がある。

ひとつは、太田五雄さんの著書「屋久島の山岳」に記載がある「中央カンテ(大阪わらじの会ルート)」。右と左で水流が分かれているが、そのど真ん中のカンテ状を登るルートである。
これはかなり難しそうだ。

二つ目は、一番左の濡れた壁を水流沿いに登るルート。
地元ガイドによってよく登られているらしく、ネットでの記録もちらほらみられる。

三つ目は、右の藪の中を木登りしながら登る。どちらかというと巻道にはなるが、滝の落ち方まで行けるようだ。

私たちは、二つ目の「左ルート」を登ることにした。
ちなみに、「サワグルイ」さんの動画でしっかりと予習してきた(笑)

水量は多めだが、まあやってみようということで準備をして出発する。
駐車場から展望台までは徒歩1分。
そこから、取り付きテラスまでは樹林の中を巻き上がりながら10分ほど。

パートナーが行けそうだと言うので、難しい1ピッチ目をリードしてもらう。
冬壁を登るために最近買ったトライカムが、かなり有効のようだ。
2箇所ほど苦しいところがあったが、フォローの私はムーブで越えた。
確かに手が甘くヌルヌルで足の信用ができないが、プロテクションはしっかりととれるので落ち着いていけば問題なさそうだ。

終了点はペツルのハンガーがある。これも事前情報で知っていたので、安心感があった。
2ピッチ目は私のリードでいく。
出だし垂直の藪を登ると、素晴らしい光景が広がる。
ツルリとしたスラブの脇に水が流れ、真横には滝が轟音を響かせる。
急に恐怖に襲われ、乾いていればなんともないスラブの一歩を踏み出せず、10分程登っては戻りを繰り返した。
ガッチリと決まった0.3番のカムに全てを託し、シミュレーション通りに足を置いていく。滑らなかった。
若干浮いた木の根っこを掴みながら登り、2ピッチ目は終了。

3ピッチ目は出だしがワイドムーブだが、これもプロテクションがよく決まるので思い切っていける。
チムニー状をこえるとすぐに滝の落ち口に達した。

水量が少なければ落ち口を渡渉して滝の左岸から下りられるようだが、今日はとても無理である。
懸垂下降で取り付きに戻った。

爽快感が素晴らしく、内容も最高だった。
私にとっては忘れられない感動の大滝デビューとなった。

フォトギャラリー

虹がかかる大川の滝

到着!

たくさんのヤクザル

アプローチ至近!

取り付きから見る釜

1ピッチ

ハーケンがひとつあった

1ピッチ目でつかったギア

2ピッチ

フォロー

3ピッチ

登ってる途中

落ち口

落ち口

落ち口にたつ私

懸垂

滝と私

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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