冬の北八ヶ岳縦走/長野県【八ヶ岳山域】

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投稿者
好日山荘スタッフ
日程
2013年01月14日 (月)~2013年01月16日 (水)
メンバー
天候
初日吹雪で視界不良、2日目以降曇り後晴れ
コースタイム
■1日目/北八ヶ岳ロープウェイ~青苔荘手前付近国道
北八ヶ岳ロープウェイ⇒(90分)縞枯山⇒(135分)茶臼山⇒(100分)麦草ヒュッテ⇒(70分)⇒時間切れのため国道でテント泊(ビバーク)

■2日目/国道~黒百合ヒュッテ
ビバーグ地点の国道⇒(110分)白駒荘⇒(140分)高見石小屋⇒(180分)中山峠⇒(10分)黒百合ヒュッテ

■3日目/黒百合ヒュッテ~天狗岳~渋ノ湯
黒百合ヒュッテ⇒(150分)天狗岳⇒(55分)黒百合ヒュッテ⇒(70分)渋ノ湯

※ちなみに最低気温は自己計測で-18℃でした。
コース状況
 14日からの南岸低気圧の通過の影響を受け、トレースはなくラッセル状態。
今回歩いたコースは天狗岳以外はほとんど樹林帯の中ですが、ルートを見失わないように注意が必要。
積雪状況は最低でも60㎝以上、場所によっては胸丈あたりまでありました。
おそらくスノーシューでもある程度沈みそうな柔らかすぎる雪質でした。
まともに降雪タイミングの中の登山でしたので、雪山ガイド本のコースタイムすら参考にならないほどの状況でした。

 アイゼンは天狗岳に登る場合は10本爪以上あれば安心です。それ以外は8本爪もあれば安心なコース状況でした。ただ、色々な状況に対応できる意味では10本~12本爪があれば安心です。
難易度
  • スタートナビ
  • おとな女子登山部

感想コメント

 計画では3日間かけロープウェイから天狗岳と硫黄岳を登頂し、美濃戸口への下山でしたが。。。

 この山行を名づけるならなら、ずばり『ラッセル道中一人旅』といった感想で、かなり大変でした。初日に高見石小屋にてテント泊の計画でしたが、途中で変更…縞枯山荘から先がまったくトレースは無く膝上から胸丈のラッセル、雪質がふかふかで、踏んでも踏んでも崩れてしまう。そんな状況でしたので、一人でトレースを築いていくのには本当に手を焼きました。縞枯山の展望台から先へ進むポイントで視界不良になり1時間程度ルート探索に時間を費やしてしまい、結果的には麦草ヒュッテから青苔荘までの途中の麦草峠国道付近で1日目はビバーグ(緊急露営)をしました。

 2日目もトレース状態は初日とほぼ同じ状況でしたが、ようやく高見石小屋の手前あたりでトレースらしき跡がありましたが、初日の疲れもあり、思ったように体が動いてくれません。このあたりは雪山の難しさでしょうか…
しかし天候は回復してくれたので快適な雪山歩行は楽しめました。

 最終日の天狗岳までの上りも樹林帯の間がラッセルとなり、さすがに嫌気もさしつつ(苦笑)、ペースが上がりません!!途中で単独の方にも追い抜かれましたが、最終的には天狗岳から360度の好展望を堪能できたので、少しは苦労が報われた気持ちになり、山に感謝な気分です。

フォトギャラリー

天狗岳の双耳峰。

予想以上にトレースはなかったです。

胸の高さあたりまで埋まることもしばしば…疲れます。

茶臼山までくるのに4時間近くかかりました。ちょっとビックリとゆうか唖然状態。

麦草峠の国道がこんな積雪量。

麦草ヒュッテ

無念ですが、時間切れのため、ここでテント設営。

テントの中でも雪を溶かして水にかえます。この作業が疲れた体に堪えます。

2日目は天気が回復!元気いっぱいラッセル行進…

白銀の白駒池。冬場は池の上を歩けます。

高見石小屋、八ヶ岳を代表する星空が名物の山小屋さん。

黒百合の手前、中山からの1枚。

黒百合ヒュッテ。明かりのある山小屋の安心感は本当にありがたい。テント設営から暖かい小屋泊まりに変更(^^;)

3日目。黒百合ヒュッテよりスタート、こちら昨晩山小屋でご一緒になったガイドの方々の団体です。

天狗岳までの途中でシュカブラがなんとも神秘的。冬山ならではの自然の美しさここにありです。

この尾根伝いに登りました。

稜線上は気温が低いので雪が氷化していきます。アイゼンとピッケルの出番。

天狗岳の山頂より、南八ヶ岳方面の峰々。

西天狗岳。 コンディション的には行けましたが、帰りの時間の相談で今回は断念。

用品紹介、末端冷え性の自分は厳冬期はダブルブーツを愛用中。SCARPAのファントム6000と、アイゼンはPETZLのサルケンの組み合わせにしています。

・実際に行かれる際は、現地の最新情報をご確認ください。
・ご自身の技術や体力に合った無理のない登山計画で山を楽しみましょう。

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